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WIND from ONTARIOこちらから動画も楽しめます
WIND from ONTARIO~森の海、水の島~
by Tomoki Onishi
撮影・文/尾西知樹
トロント在住のフォトグラファー、マルチメディア・クリエイター、カヌーイストでサウナー。オンタリオ・ハイランド観光局、Ontario Outdoor Adventuresのクリエイティブ・ディレクターを務める。カナダの大自然の中での体験とクリエイティブを融合させたユニット magichours.caを主宰。
#21 氷雪の森を駆けるもの
雪にくい込ませたスノーフックをはずした途端、グンっと暴力的なまでの勢いがソリに伝わり急発進。車など人工的な動力とは違う、野性の荒々しさに体を強張らせ、振り落とされないように重心を下げた……。
カナダの犬ぞり文化。特にオンタリオでは、極北のツンドラの上を駆ける犬ぞりと違って、カヌールートが、冬はそのまま犬ぞりルートとなる。狭い森のトレイルを駆け抜けて湖へ。曲がりくねったかつての交易ルート。犬たちの構成も4〜6頭立ての少数精鋭で、美しい白の回廊を進む、スリリングな疾走感。
Alaskan Huskyと呼ばれる、このフィールドに最適化された交配種。求められたのは、森が深く湖が点在する地形に特化した走破性と持久力。そして、曲がりくねったトレイルなどの森の地形を読む能力だ。
犬たちのアイドリングは完璧で、森の中を力強く駆け抜ける。白く雪帽子をかぶった針葉樹の深い森の中、木々の合間から純白の広がりが見える。ソリはいきなり林道を抜け、眼前にまばゆい氷原が広がった。犬たちとリズミカルにつながる躍動感と一体感。スノーモービルでは感じることのできない、自然とのシンクロ率100%! 凛と冷えた空気の中、かつてのファーストネーションの人々と同じ光景の中にいた。

深い森、小回りのきく6頭編成。ソロかタンデムだから、犬たちの鼓動が直に伝わってきてシンクロ!

Alaskan Huskyは見た目はバラバラで、耳のかたちや毛色もそれぞれ違う。個性あふれる犬たちだ。

動画で見られます!
(BE-PAL 2026年3月号より)







