一般的にテントが小型で軽量になれば、その分だけ華奢になったり高価になったりする。だが、多少重くても良ければ、丈夫で価格も手ごろになる。そのバランスをどう取るか? 山岳向けのようにテント場まで人力で運ぶタイプと、キャンプ場へ自転車やバイクで運ぶタイプでは、セレクトの視点も異なる。自分に合ったものを選ぼう!
- Text
- Source
軽量テント〈山岳用〉LIGHT TENT
登山のときなど"人力で運ぶ"ことをイメージし、「軽量性」を重視したテントがこちら!
無駄をそぎ落として簡素でシンプルな形状が多いなか、ユニークなルックスの個性派もそろっています。
【ナビゲーター】アウトドアライター 高橋庄太郎さん
歩いてしか行けない山中、カヤックなどを漕いで行く海岸などを中心に年間100泊近くもアウトドアで眠るキャンプ好き。著書に『山道具 選び方、使い方』など。

簡単に立てられるダブルウォールタイプ
これは新鮮! 華やかなグリーン
エバニュー/
メドウハイアット/カーボン
¥47,080

余裕を持って2人並んで座れるほどデカい出入り口なんて、小型のドーム式テントでは珍しい! そのために前室に靴などをたっぷり置いても出入りはラクラク。ポールにカーボンを使っており、このサイズ感で重量1.16㎏というのもすごいぞ!

天井部には換気用のベンチレーターが2か所。熱気と湿気を排出する。

●収納サイズ:約40×13㎝
●最大長:約212㎝
●最大幅:約130㎝
●最大高:約117㎝
●MAX:2人
●重量:1,160g
問い合わせ先:エバニュー TEL:03(3649)3135
換気性が良く、蒸れにくい
ビッグアグネス/
スプリングクリーク1
¥50,600

耐久性が高い生地を使い、1,370gと軽量でも破損の心配が少ないモデル。2重構造の出入り口のパネルはメッシュになる面積が広く、通気性が高いのもありがたいですね。なお、写真は参考製品で、市販モデルはカラーが変更される予定。

ベンチレーターは内部からも開け閉め可能。雨が降っている際は便利だ。

●収納サイズ:約41×11㎝
●最大長:約208㎝
●最大幅:約89㎝
●最大高:約102㎝
●MAX:1人
●重量:1,370g
問い合わせ先:イワタニ・プリムス TEL:03(6667)0680
細かな工夫で風にも強い
プロモンテ/
VL-19 4S
¥68,200

出入り口がL字型に開くタイプ。ポールの末端を4隅のポケットに入れてから残りの部分をフックで吊るすハイブリッドなシステムで、設営は簡単だ。オプションの"外張り"をつければ冬季仕様になって、寒い時期にも使いやすいのもいいなあ。

ポールとの連結部はメッシュ。強風時に風圧を逃がし、安定性を高める。

●収納サイズ:約25×18㎝
●最大長:約205㎝
●最大幅:約90㎝
●最大高:約105㎝
●MAX:1人
●重量:1,140g
問い合わせ先:エイチシーエス TEL:03(5200)0770
入り口をずらして、出入りが楽
ライペン/
SLソロ
¥63,800

形状はオーソドックスな山岳用テントだが、本体の生地は超薄手の12デニールナイロンでポールも細く、超軽量! こうなると破損や生地の破れが気になるのだが、はじめからボトムに敷くアンダーシートが付属していて、そんな配慮もうれしい。

フライをしたまま出入りしやすいように出入り口は右側に少しずれている。

●収納サイズ:約25×19×8㎝
●最大長:約205㎝
●最大幅:約90㎝
●最大高:約95㎝
●MAX:1人
●重量:900g
問い合わせ先:アライテント TEL:04(2944)5855
快適派に向くダブルウォールタイプ
夏でも心地よい
モノフィラメント
ゼログラム/
スルーハイカー 1P ゼロボーン
¥78,100

あらかじめフライとインナー、フットプリントまで連結してあり、ポールを組み合わせれば、すぐに立体化するのが便利! インナーは全面的にモノフィラメントという特殊なメッシュ的素材で、結露しにくく、風通しもいい。

インナーの幅は頭方向が約85㎝、足元が65㎝。寝るための幅のみに抑えてある。

●収納サイズ:約39×14×14㎝
●最大長:約210㎝
●最大幅:約85㎝
●最大高:約100㎝
●MAX:1人
●重量:978g
問い合わせ先:ゼログラム info@zerogram.co.jp
意外な場所にモノ置きあり
アラタ/
AX-75
¥51,150

最大長は200㎝。一般的なソロ用に比べると10-20㎝ほど短く、その分だけ軽量で、なんと800g台を実現している。身長178㎝の僕が使うとあまりゆとりはないけれど、小柄な人には問題ないはず。裏面の靴やクッカーが置ける空間もいい。

出入り口の反対側にもファスナーがあり、後ろ側にアクセス可能。靴などを置ける。

●収納サイズ:約24×17×11㎝
●最大長:約200㎝
●最大幅:約75㎝
●最大高:約93㎝
●MAX:1人
●重量:880g
問い合わせ先:アラタ https://arata-design.jp/
フライは特殊素材で水濡れに強い
ニーモ/
ドラゴンフライオズモ2P
¥85,800

フライシートの素材は水に濡れても伸びにくい"オズモ"。降雨時でもフライに強いテンションがかかって水切れがよく、地味ながらすばらしい仕様! 前室の"ランディングストレージ"は水濡れを抑えてモノを置けるのでとても便利だ。

天井部に小さなポケット。ヘッドランプを入れれば、ランタンのように光が拡散する。

●収納サイズ:約50×14×9㎝
●最大長:約224㎝
●最大幅:約114㎝
●最大高:約102㎝
●MAX:2人
●重量:1,290g
問い合わせ先:ストライド TEL:050(3797)9243
天井まで高い大空間でゆったり眠れる
シートゥサミット/
テロスEVOテント TR2
¥83,600

複数のハブでポールを組み合わせ、四面の壁を垂直に立ち上げる独特な構造。そのために想像以上に内部スペースが広く、収納用のポケットも多くて、居住性の良さはこの上ない。両サイドの前室も広く、これならば雨の日も楽しそう。山や海辺にこのテントで拠点を作って、連泊したくなる。

インナーは上部のみがメッシュ。通気性を保ちつつも、横たわったときに風が当たらない。

天井の短いポールでインナーを高く吊り上げる。内部で座っても頭の周りが狭苦しくない。

●収納サイズ:約50×14㎝
●最大長:約215㎝
●最大幅:約134㎝
●最大高:約110㎝
●MAX:2人
●重量:1,496g
問い合わせ先:ロストアロー www.lostarrow.co.jp
シンプル構造のシングルウォールタイプ
1人向けでも出入り口が両側にある!
シックスムーンデザインズ/
ルナーオービター
¥97,900

縦幅をコンパクトに抑えているのに、出入り口は2か所もあるという意外と珍しいタイプ。一般的にシングルウォールタイプは通気性が低いが、これならば風通しがよく、蒸れは感じにくいはずだ。結露も少なくなるし、風向きによって出入り口を使い分けられるから、これはかなり有用です。

2本のポールを2か所で交差させることで耐風性をアップ。インナーはフルメッシュだ。

天井にはストレージポケットが付属していて、使い勝手がいい。

●収納サイズ:約33×15㎝
●最大長:約228㎝
●最大幅:約112㎝
●最大高:約121㎝
●MAX:2人
●重量:1,260g
問い合わせ先:アウトドアギアマニアックス TEL:047(339)8508
ポールが外側で設営簡単
パーゴワークス/
ZENNドームシェルター
¥57,200

本体のフックをポールにかければ完了! ここで紹介している全モデルで設営がいちばん速いのがコレで、ペグを打っても慣れれば2分もかからない。奥行きがある前室には雨が入りにくく、耐風性も高いため、悪天候に強いのもいいね。

本体前面は半分がメッシュで残りは通気性のパネル。湿気を逃がし、結露を軽減する。

●収納サイズ:約27×15×10㎝
●最大長:約205㎝
●最大幅:約100㎝
●最大高:約95㎝
●MAX:1人
●重量:895g
問い合わせ先:パーゴワークス TEL:042(512)8056
内部を広げる両サイドの翼
エバニュー/
レッジハイアット/カーボン
¥43,780

カーボン製のポールで1kgを切る重量に驚くが、テントの長辺の下部の翼のように張り出したパネルにもびっくり。壁を引っ張って内部スペースを広げつつ、テントを安定させるなんて、こんなディテールとアイデアは見たことがないな!

これがテント左右の扇状のパネル。この下に位置するベンチレーターの浸水も防ぐ。

●収納サイズ:約36×13㎝
●最大長:約220㎝
●最大幅:約120㎝
●最大高:約110㎝
●MAX:2人
●重量:930g
問い合わせ先:エバニュー TEL:03(3649)3135
タープ & バグネット
雨や日光を避けるタープと虫から守るバグネットをセットで。それぞれ単体でも活躍し、こんな組み合わせは応用度が高い。
虫をシャットアウトして、のびのび使える!
シートゥサミット/
❶エスケーピスト メッシュバグシェルター ¥29,700
❷エスケーピストEVOタープ(M) ¥29,700

同シリーズのバグネットとタープだけに、相性はバツグン。過不足ないサイズ感で組み合わせることができ、重量は合計655gだ。このバグネットのメッシュは非常に目が細かく、ヌカカのような微細な虫すら内部に入れないので、虫が多い時期は本当に助かります。

下部は防水性素材のバスタブ状で、雨の日も安心。しかも縦幅も横幅もたっぷりだ。

❶
●収納サイズ:約23×11㎝
●最大長:約220㎝
●最大幅:約132㎝
●最大高:約100㎝
●MAX:2人
●重量:395g
❷
●収納サイズ:約19×8㎝
●最大長:約260㎝
●最大幅:約201㎝
●重量:260g
問い合わせ先:ロストアロー www.lostarrow.co.jp
トレッキングポールで設営可能!
2本のポールを加え、足元まで高く、広い
テラノヴァ/
アイオー1
¥44,000

山歩きの際に使うトレッキングポールを流用して本体を立ち上げ、さらに付属の短いポールで頭部と足元を持ち上げるなど、おもしろいアイデアで快適性を高めているのが好印象。浸水しやすいコーナー部分に「AiroCorner」という新技術を用いて防水性を向上していて、これは使ってみたくなる!

トレッキングポールは前後に2本使用。しっかり固定できて安定感は高い。

付属ポールを合わせたフライの末端は開放でき、ベンチレーターとして機能。

●収納サイズ:約30×12㎝
●最大長:約220㎝
●最大幅:約86㎝
●最大高:約100㎝
●MAX:1人
●重量:1,050g
問い合わせ先:ケンコー社 TEL:06(6374)2788
前室が広くて風通しも極上
ビッグアグネス/
ストリングリッジVST 1.5P
¥88,000

基本的にはシングルウォール構造だが、前面は雨除けのフライで覆い、後面にはベンチレーターを備えるなど、機能性もおろそかにしていない点には頭が下がる。それでいて重量は539g! 僕個人としては、このかわいらしいルックスも気に入った! 写真はプロトタイプ。

後部にはベンチレーター。ポールによるテンションで降雨時もしっかりと開口する。

内部高は最大119㎝。左右に向けて低くなっていくが、それでもこの高さはスゴい!

●収納サイズ:約36×11㎝
●最大長:約224㎝
●最大幅:約112㎝
●最大高:約119㎝
●MAX:2人
●重量:539g
問い合わせ先:イワタニ・プリムス TEL:03(6667)0680
まるで地を這う二等辺三角形!
パーゴワークス/
2ポールシェルター
¥45,100

トレッキングポールを傾けて設営する仕組みのために内部の壁も斜めになり、広さはあまり感じられないのが正直なところ。だが、その対価が重量410gという驚異的な超軽量性なのだ! 一方で耐風性と耐水性は十分高く、安心して使えるぞ。

2本のトレッキングポールを逆V字型に組み合わせ、立体化する仕組み。

●収納サイズ:約27×12×10㎝
●最大長:約235㎝
●最大幅:約100㎝
●最大高:約95㎝
●MAX:1人
●重量:410g
問い合わせ先:パーゴワークス TEL:042(512)8056
追加のポールでゆとりあり!
ゼログラム/
ゼロ1 プロ
¥74,800

前方はトレッキングポールを伸ばしたままで、後方は短く折った状態にして設営するというユニークさ。高さを抑えて耐風性を高めたデザインだ。サイドの出入口とは別に頭部側も開き、三角形のモノ置きスペースにアクセスできるのが便利だ。

ポールの湾曲する力を利用して両側の壁を立ち上げ、内部を広くする

●収納サイズ:約25×11㎝
●最大長:約205㎝
●最大幅:約100㎝
●最大高:約110㎝
●MAX:1人
●重量:550g
問い合わせ先:ゼログラム info@zerogram.co.jp
※構成/高橋庄太郎 撮影/中村文隆
(BE-PAL 2026年5月号より)




