アウトドア情報誌『BE-PAL』(2024年1月号~2025年10月号まで)やBE-PAL.NETに掲載されたアイテムから、ランキング1位の注目モデルや定番をはじめ、サーマレストの人気マットを紹介する。また、マットを選ぶポイントも解説。必要な暖かさや使用方式などもチェックして、自分のスタイルに合ったアイテムを選ぼう。
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CONTENTS
サーマレストってどんなブランド?

アメリカ発の人気ブランド「サーマレスト」の歴史を解説。
(BE-PAL 2024年2月号より)
星空の下でのより良い眠りを追求
登山家のジョン・バロウズとその友人、ジム・リー、ニール・アンダーソンが共同設立。3人の目標は、より良い睡眠によって山での日々をさらに充実させることだった。庭のグラウンドクッションからヒントを得て開発したセルフインフレータブル式マットレスは、軽さと収納性を重視する登山者に欠かせないアイテムへと成長を遂げた。
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マットの選び方
種類や暖かさなど、マットを選ぶポイントをチェックしておこう。
暖かさはR値(熱抵抗値)をチェック
マットの断熱性は、R値(熱抵抗値)で表される。R値が高いほど断熱性が高いことを意味するため、R値が高いほど、地面からの冷気を感じにくくなる。
春~秋であれば1.0~2.1程度、冬に使うのであれば3.3以上を目安にしよう。ただ、標高や個人の体質によって寒さの感じ方は変わるため、心配であればR値が高いものを選ぶのがおすすめだ。
自分の体形や用途に合ったサイズを選ぶ
サイズについては、あお向けになったときに両肩が収まる横幅が望ましいとされている(目安は50cm)。 長さは全身が収まるサイズが理想だが、軽さにこだわるウルトラライト派や上級者の中には、軽量化のために半身サイズを選ぶ人もいる。
持ち運びがしやすい大きさがどうかも、マット選びに重要なポイントだ。就寝時以外使わないマットは、基本的にバックパックに入れっぱなしになる。移動のときに邪魔にならないよう、寝心地とサイズのバランスをしっかりとチェックしよう。
マットのタイプにも注目
登山用マットの種類は、大きく分けて以下の2種類。
クローズドセル方式(折りたたみ方式):EVAやポリエチレンなどの素材でできており、広げるだけで使える
インフレータブル方式(空気方式):空気で膨らませて使う
インフレータブル方式はさらに、自分で空気を入れるタイプと、自動膨張タイプに分かれる。
基本的に、インフレータブル方式のほうが厚みがある。厚いほうがクッション性は高まり、断熱性能も高くなるので高山でも寒さを感じにくくなる。低反発・高反発など、好みの寝心地も考えて、どのタイプを選ぶか決めよう。
また、クローズドセル方式のマットは、たたんだサイズが大きいため、多くの場合、バックパック内に収納できない。インフレータブル方式のマットは収納サイズが小さく、空気を抜いてコンパクトにたたむことができる。そのため急峻な岩場が連続する日本アルプスの登山などでは、バックパック内に収納できるインフレータブル方式のマットがおすすめだ。
耐久性もポイント。インフレータブル方式は穴が開くとパンクして使えなくなるが、クローズドセルのマットなら多少傷がついても使える。
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2025年の注目モデルはこれ!快適性に優れたおすすめマット
2025年のヒット予測ランキング1位にも輝いた、サーマレストの注目マットを紹介。 快眠できる極上モデルだ。
(BE-PAL 2025年1月号をもとに加筆)
THERMAREST (サーマレスト) ネオロフト
クッション性抜群のエアマット。レギュラーサイズで重量710gと軽量で、コンパクトに収納が可能。バックパックで持ち運べるのも魅力だ。
人気アウトドアショップにお願いしたアンケートをもとに、編集部で「2025年、これは売れる!」とセレクトしたマットの予測ランキング1位。極上の寝心地をバックパックで持ち運べるマットだ。
定番のネオエアーシリーズで培った内部構造をベースに、素材をより柔軟で伸縮性のあるものに変更し、重量とパッキング性を向上。断熱性を示すR値は4.7と、3シーズンモデルとしてはトップレベル。表地には肌ざわりの良いストレッチ・ニットを採用し、身体の動きに合わせて伸縮するため快適性が高く、きしみ音も気にならない。

11.7cmの厚みのマットはサイドがやや高く膨らむ構造で、体がずり落ちにくい。
撮影/山本 智
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2024年にもっとも売れた!サーマレストの人気マット
2024年に全国で売れたマットランキング1位のモデルをチェック。折りたたみ式で、設置・撤収も楽々だ。
(BE-PAL 2025年1月号をもとに加筆)
THERMAREST (サーマレスト) Zライトソル
パタパタと折りたたんで収納する、3シーズン用のクローズドセルマットレス。表側にアルミを蒸着しており、アルミ蒸着なしモデルよりも断熱性は20%ほど高くなっている。
2024年に全国のアウトドアショップで売れたマットランキング1位の名品。広げるだけで寝転ぶ準備が整うクローズドセルマットの代名詞ともいえるモデルだ。
アルミ蒸着面を自分のカラダ側にすると、体内の熱を反射してより暖かくすることができる。一方、アルミ蒸着を地面側にすると、自分の体温で暑くなるようなことはないので、暑さを感じているときは、アルミ蒸着面を下にするのがおすすめだ。
素材自体は薄いが、丸いデコボコがびっしり並び、細かな地面のデコボコを吸収してくれる。また、身体を点で支え、背中や腰が痛くなりにくい。
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【クローズドセル方式】サーマレストのおすすめマット
サーマレストのマットから、クローズドセル式の定番人気モデルを紹介。
(BE-PAL 2025年10月号より)
THERMAREST(サーマレスト) リッジレストクラシック
かつての大定番で、根強い人気のあるモデル。溝に暖かい空気層を確保する独自パターンが特徴だ。決してコンパクトではないが、軽くてリーズナブル。(写真下)
撮影/永易量行
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【インフレータブル方式】サーマレストのおすすめマット
サーマレストのラインナップから、便利なインフレータブル方式のマットを紹介。
(BE-PAL 2024年1月号、2024年4月号、2025年6月号、2025年10月号より)
| ブランド・商品 | 画像 | 販売サイト | 詳細情報 |
|---|---|---|---|
| 価格 | |||
THERMAREST(サーマレスト) トレイルプロライト | ![]() | ¥25,300~28,600 | |
THERMAREST(サーマレスト) トレイルプロマックス | ![]() | ¥33,000~35,200 | |
THERMAREST(サーマレスト) トレイルスカウト(レギュラー) | ![]() | ¥14,300 | |
THERMAREST(サーマレスト) モンドキング3D L | ![]() | ¥44,000 | |
THERMAREST(サーマレスト) ネオエアーXライト NXTレギュラー | ![]() | ¥40,700 | |
THERMAREST(サーマレスト) トレイルプロライト
オープンセルフォーム内蔵の自動膨張式マット。原料の段階で染色するソリューションダイを採用。色褪せしにくく、製造時の環境負荷も低減した。出し入れしやすい大きめの収納袋は圧縮ベルト付き。R3.8。
撮影/永易量行
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THERMAREST (サーマレスト) トレイルプロマックス
自動膨張式の定番がアップデート。横幅64㎝のレギュラーワイドサイズのマットレス。表面のストレッチニット素材は風合いがすばらしく、肌触りも抜群だ。
ソフトなストレッチニットと厚手のオープンセルフォームを組み合わせたマットレス。快適な寝心地と高いサポート力を両立し、オートキャンプはもちろん、自転車やカヌー・カヤックの旅にもぴったり。
やや重量はあるが、耐久性・快適性・コンパクト性に優れている。
撮影/三浦孝明
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THERMAREST (サーマレスト) トレイルスカウト(レギュラー)
内部にフォーム材が入った自動膨張式マット。丈夫さと重量、収納時のコンパクトさのバランスが◎。買いやすい値段でアウトドア入門にぴったりだ。サイズは、S・R・Lの3種類。
R値3.1と冬でも使える暖かさと、持ち運びのしやすさを両立。厚さは2.5cmながら肉抜きしていないシンプルなフォームは、断熱性が高いのが特徴。
生地にはリップストップウレタンを採用することで、エアマットの弱点である穴空きに対処している。
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THERMA REST(サーマレスト) モンドキング3D L
断熱性が高く、保温性も抜群なマットレス。R値はなんと7.0。同ブランドの人気モデルZライトソルが2.0なので、3枚重ねより冷気を通さない。厚みも11cmと規格外の寝心地のよさで、伸縮性のあるニット地を採用し、肌触りも抜群で、滑り落ちることもない。

ゆったりしたサイズも表面素材のしっとり感も素晴らしい。ねっとりした生地と凸凹フォームのおかげで、まるでマシュマロのような寝心地を味わえる。僕は自宅でも毎晩これで眠っている。

収納サイズはこんな感じ。重量も2kgを切るので携行が楽。
撮影/中村文隆
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THERMAREST(サーマレスト) ネオエアーXライト NXTレギュラー
重量わずか370g、軽さと収納サイズにこだわるならこのエアパッド! 収納サイズは、長さ23×径10㎝とコンパクトに。大きなポンプサックが付属するため、空気を入れる作業も楽々。
最も汎用性の高いオールラウンドな超軽量エアパッド。7.6cmという厚さで優れたサポート力と快適性を実現。超軽量で、コンパクトに収納できる。静音性、保温性、耐久性にも優れている。
サイズはレギュラー以外に、レギュラーショート(51×168cm)、レギュラーワイド(63×183cm)、ラージ(63×196cm)がある。

撮影/小倉雄一郎
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