
そんな私たちがよく聞かれるのが、「そのアウトドア用品、全部キャンピングカーに収納できるの?」という質問です。私たちはフルタイムで「車暮らし」をしており、アウトドア用品以外にも、生活に欠かせないキッチングッズや食料、衣類など全てを車に収納しなければなりません。でも実は、キャンピングカーでも、ちょっとした工夫で驚くほど快適&機能的に収納できるのです。
今回は、キャンピングカーにどうやって多様なアウトドアギアを収納しているのかを大公開!スペースを最大限に活かすためのポイントや、使いやすさを重視したアイテム選び・整理のコツなど、「これなら真似できそう!」と思えるアイデアをお届けします。
CONTENTS
車旅をしながらもアウトドア・アクティビティを楽しみたい!

私たちが旅をしているのが、全長6.7mのキャンピングカー。ヨーロッパの道路事情にも対応できる中型サイズで、車内にはキッチン、トイレ、シャワー、常設ベットを完備しています。後方には、アウトドアギアを収納できるトランクスペースもあり、多少不便はありますが、それでも快適な生活を送れています。
旅のスタイルは、有名観光地を巡るのではなく、リモートワークをしながら、自然に囲まれた場所をゆっくりと移動しています。活動の中心は、登山、雪山登山、キャンプ、スポーツクライミングなど。そのため、ギアの種類もかなり多めです。
とはいえ、キャンピングカーのスペースには限りがあります。だからこそ、「本当に必要なギアの選別」、「使いやすさ」、「コンパクトさ」を重視しながら、より快適に収納できるよう、試行錯誤を重ねてきました。

キャンピングカーに積んでいる、私たちの“選び抜いた装備”

キャンピングカーのスペースには限りがあるので、不要な物は積まず、本当に必要なギアのみを選ぶようにしています。また、「量より質」を重視して、いくつも似たようなギアを持つより、多様なアクティビティに対応できるものをひとつのみ持つようにしています。
たとえば、登山靴はオールシーズン使えるものを1足のみ。バックパックは、私が22Lと45L、夫が25Lと65Lと、それぞれ日帰り用とテント泊用を持っています。
トレッキングポールやテント、シュラフ、マット、調理器具なども軽量でコンパクトなものを中心にそろえました。また、冬は雪山登山にも挑戦するので、ヘルメット、アイゼン、ピッケルといった雪山装備も常備。さらに、ロープ、ハーネス、カラビナなど、クライミング用のギア一式も積んでいます。
ウェアもギアと同じく、「量より質」が基本。何着も持ち歩くのではなく、シーズンを問わず使える機能的なアイテムを、厳選して数着だけ積んでいます。たとえば、ダウンジャケットやウィンドシェルは、それぞれ信頼できるものを1着ずつ。登山にもキャンプにも対応できる、万能アイテムなので、どの季節のアクティビティにも必ず連れていきます。
ベースレイヤーやミドルレイヤーも、通気性・速乾性を重視しつつ、着回しできるカラーやデザインを意識。限られた収納でも、少ない枚数で快適に過ごせるよう工夫しています。
「あれもこれも」と詰め込みすぎず、本当に必要な道具だけを厳選することが、快適で自由なアウトドア旅を続けるコツだと感じています。
収納スペースごとのアイデアと工夫

主に「車内収納」と「トランク収納」で分けるようにしています。「使用頻度」「重量・大きさ」「取り出しやすさ」で分担。衣類や使用頻度の高い小さいアイテムなどは車内に収納し、使用頻度の少ない物や季節物、サイズが大きくかさばるアイテムなどはすべてトランクルームに収納しています。
車内収納「よく使うものは手の届くところに」
車内はありがたいことに、吊り棚やクローゼット、運転席上の棚など収納スペースがたっぷりあります。頻繁に行う日帰りハイキングで取り出しやすいように、登山ウェアやザック、登山靴、ヘッドランプ、行動食、防水バッグ、水筒などは車内に収納しています。
入り口の隣にソファー下の収納ボックスがあり、ここは靴入れとして使用可能。普段着のスニーカーやサンダルと共に、ここに登山靴も収納しています。

登山ウェアは、なるべく普段着と混ざらないように、専用の棚を設けています。棚の中には積み重ね式の整理ラックを置き、2段に分けてスペースを有効活用。


取り出しやすさも考えて、使用頻度が高いアイテムは“手の届く範囲”に収めるよう心がけています。
トランクルーム「大きくて重いものはまとめて一括管理」

トランクルームは車外、そして車内のベッド下の両方からアクセスすることができ、ここに大きめのアウトドアギアを収納しています。大活躍しているのがこの「コンテナボックス」!2つを縦に積んでもぴったり収まるサイズを選び、ここに細々したアイテムを収納しています。

ひとつに、テント、マット、ヘルメット、キャンプの調理器具、アイゼン、クライミングギア一式などを収納。ボックス内の収納は、いわば“パズル感覚”。無駄な空間が生まれないよう、細かなアイテムは小さなボックスやポーチにまとめ、隙間にぴったり収めていきます。これにより、走行中のガタつきや音も最小限に抑えられ、道具の破損リスクも軽減できます。

もうひとつのボックスには、シュラフや冬用グローブ、ゴーグル、ピッケルとさらに使う頻度の少ないものを保管。シュラフはコンパクトに圧縮してしまいたいところですが、長期間そのままにしておくと保温性の低下につながってしまうのです。
そこで私たちは、通気性に優れたメッシュ素材のスタッフバッグに寝袋をゆったり入れ、つぶさず保管。

また、オートキャンプを楽しむのには、チェアとテーブルも欠かせません。これらは折りたたみ式で軽量なタイプを選びつつ、収納時には縦にしたり横に寝かせたりと、テトリスのようにデッドスペースを埋める工夫をしています。
「どこに何がはまるか?」を考えて、それがピタッと収まった瞬間は、ちょっとした快感でもあります。

限られた空間でも、自分たちのスタイルは持てる
キャンピングカーでの暮らしは、スペースが限られているからこそ、「何を持ち、どうしまうか」が旅の快適さを大きく左右します。
「見せる収納」よりも「使える収納」を意識して、必要なときにすぐ取り出せて、使ったら無理なく元に戻せることが、毎日のストレスを減らし、自由な旅を楽しむための鍵になっています。
ちょっとした工夫で、限られた空間でも「持ちたいものはきちんと持てる」ので、これからキャンピングカーで旅をしてみたい人や、ギアの収納に悩んでいる方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。