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いま注目のカヤック作家「佐藤ジョアナ玲子」をご存じですか? 進行中のドナウ川下り、おすすめ記事もご紹介!

2022.04.30

佐藤ジョアナ

「ホームレス女子大生」はいまドナウ川を下っています

佐藤ジョアナ玲子さん、いま最も注目の冒険作家です。1996年生まれの現在25歳。東京都港区で生まれ育ち、東京の高校を卒業後、生物学を学ぶためにアメリカのネブラスカ州の大学に留学。その後、コロラド州の剥製(はくせい)工房で剥製師の修行をへて、この冬からヨーロッパのドナウ川をカヤックで下る旅をスタート。まさに今も川下りをしている最中です!

ちなみに、ドナウ川の旅を始める前までは、アメリカでキャンピングカー生活をしていたそうで、昨年11月に刊行されたデビュー著作のタイトルはなんと『ホームレス女子大生川を下る in ミシシッピ川』(報知新聞社刊)。「ホームレス女子大生」だなんてギョッとしてしまうタイトルですが、ホームはないけど、キャンピングカーに住んでいたわけなんですね(ちょっとうらやましい!)。

ミズーリ川からミシシッピ川まで3000kmをフォールディングカヤックで旅しながら、いまのアメリカでさまざまな体験をしていくという『ホームレス女子大生川を下る in ミシシッピ川』は、けっこう笑えて、アメリカのことを知る上でもとても役に立つ読みどころ満載のノンフィクション本です。

カヤックで旅をした紀行文学としては、前日亡くなった野田知祐さんの『日本の川を旅する』や『北極海へ』が屈指の名著として有名ですが、カヌー、カヤックでゆっくりと低い視線で旅をすることで、見えてくるリアルな風景があるというのは、時代が変わっても不変の真理なのかもしれません。

さて、そんなジョアナさんの旅エッセイが、ただいまこのBE-PAL.NETで大好評連載中です。ここではこれまでの連載を振り返りつつ、読みどころをご紹介します。ぜひチェックしてみてください!

なぜ、キャンピングカー生活を始めたのか?

佐藤ジョアナ

ジョアナさんは、アメリカの剥製工房で「剥製師」になるべく職人修行をしていました。アメリカって不思議な国で、ベジタリアンやヴィーガンの人がたくさんいる一方で、「狩猟」が非常に人気のアウトドア・アクティビティで、自分で仕留めた肉しか食べないという狩猟系の人々がいまも多く暮らしているのだそうです。それゆえ、シカやクマなどの獲物を剥製にしてもらう、というニーズがけっこうあって、剥製工房が存在するのだとか。ネットで4万円のトラックキャンパーを購入し、家として住み始めることになった経緯も必読ですよ!

【おすすめ記事】ホームレス女子大生から剥製師に。次の旅は、世界を目指してカヤックでスタート!

アメリカの小学生とハイキングに出かけてみたぞ

アメリカのハイキングコース

最近、移住の人気スポットとなっているアリゾナ州の町、ツーソン。なんでもジョアナさんの彼氏・ケビン氏はこの地で大工をしているんだそうで、ジョアナさんはケビン氏と彼の友人家族とともに、アリゾナのピカッチョ山に登ることに。子どもでも登れる気軽ハイキングコースといいつつ、意外とハードな地形や鎖場もあったりして、さすがは砂漠地帯のアリゾナ州、あなどれません。アメリカの親子の、ごく普通のハイキングの様子が垣間見えて、なんだかとってもほほえましい気持ちになれます。これ読むとハイキングに行きたくなりますよー(ヤッホー!)。

【おすすめ記事】広大なアメリカの砂漠地帯を一望に!アリゾナ州「ピカッチョ山」を小学生と登る

アリゾナ砂漠のサボテンの謎

佐藤ジョアナ

アリゾナ州の砂漠には、サボテンがいっぱい。なかには樹齢150年以上にもなる巨大サボテンやら、ちょっと変わった形のサボテンもあったりします。日本の自然観察とはスケール感がだいぶ違いますが、サボテンもまたこの地球が生み出した自然の恵み。その生態を観察しながら、自然のメカニズムに思いをはせるのも、アウトドア遊びならではの楽しみではないでしょうか。サボテンのトゲに刺されながら、生物学専攻のジョアナさんが、砂漠の自然の魅力を紹介します。

【おすすめ記事】寿命は150歳以上!アメリカ・アリゾナ州の砂漠に生える”サボテン”の不思議な生態

ドナウ川カヤックの旅スタート。ゲゲゲッ、また水門だ!

佐藤ジョアナ

ドナウ川を源流地域のドイツからトルコのエーゲ海を目指し、約4,000kmのカヤック旅をスタートしたジョアナさん。旅の相棒は、モンベル製の折りたたみ式のカヤック「アルフェック」です。旅の序盤のドイツで苦戦することになったのが、「水門」の存在。川下りをしていて、水門があるたびに、いったんカヤックを岸に上げて歩いたり、水門を操作したりしなくてはなりません。日本の川とちょっと違うのは、水門の脇ウォータースライダーがあったりすること。カヤックの旅をする人のために、ウォータースライダーの位置を表示する青い看板(カヌー用の交通標識)が川べりに立っていたりもします。

【おすすめ記事】ドナウ川カヤック旅の難敵=「ドイツの水門」はこう越える

冬のキャンプってやつは、なかなかにハードですよのぅ

テントから見える雪に覆われたカヤック

冬場のドイツ、ドナウ川の岸辺は極寒です。そんななかで川下りしながら毎日キャンプ生活を続けるジョアナさん。寒くてたいへんそうだなー、とか思いますが、実はつらいのは寒さだけではありません。結露がすごかったり、洗濯物が乾かなかったり…。いったいどのようにして、そんなこんなの困難を乗り越えていったのでしょうか?いやはや、旅というものは、まったく予想もしないことが起きるんですよね。

【おすすめ記事】冬のドナウ川キャンプ生活はここが辛い!カヤック旅で経験した5つの試練とは?

ドナウ川で「沈」しちゃいました!

フォールディングカヤックを背負った佐藤ジョアナ

2月にドイツのウルムという町をカヤックで出発して、4日目の朝のこと。カヤックで人生初の「沈」(沈没)してしまったジョアナさん。キャンプの朝、テントわきのペットボトルがカチコチに凍るほどの寒さの中でのことです。大丈夫だったのでしょうか…? 中学生のころにとあるカメラ店でカヤックに魅了され、以来、世界のあちこちの川や海を旅してきた彼女。十分な経験を積んだカヤッカーであるのにもかかわらず、いったいなぜ、どのようにして「沈」は起きたのか? 教訓とともに失敗の本質を振り返ります。カヤックをやってる人、そしてカヤックをやってみたい人、ともに必読です!

【おすすめ記事】ドナウ川の”珍体験”、ならぬ”沈体験”の一部始終!こうして私は”沈”しました

野宿できる場所をどうやって見つけるか?

佐藤ジョアナ

ドイツをスタートした川下り。国境を越え、いよいよオーストリアへと旅は続きます。昼はパドルをこぎ、夜は岸に上がってキャンプするわけですが、いったいどのような場所で野宿しているのか?オーストリアには観光名所も多く、都会の街中をドナウ川が流れている場合も少なくありません。自然のなかでは簡単に野宿する場所は見つかるのだけど、都会になると安心して眠れそうな場所がなかなか見つからないんですよ。人が多かったり、ちょっと怖い雰囲気だったりして。そんななか、知恵を絞って見つけた野宿スポットと、さまざまなキャンプスタイルをご紹介。大都会ウィーンの野宿スポットから眺める夜景は、圧巻です!

【おすすめ記事】ドナウ川のカヤック旅。こんなとこでキャンプしてま~す 【ドイツ~オーストリア編】

ドイツのグルメおじさんと豪遊しちゃいました!

オーストリアのチョコレートケーキ

夏場のドナウ川では多くのカヤッカーが旅を楽しむ一方で、冬の極寒のドナウ川にはさすがに誰もいません…、と思ったらイターーー!! とあるキャンプ地で出会ったのは、ドイツ人のカヤッカー、ハインツさん。その後しばらく一緒に川を旅して、ハインツさんがなぜあえて冬に旅をしているのかについても尋ねてみたそう(世の中、変わった人もいるもんだ…)。せっかくなので、ハインツさんと一緒に食堂にもご一緒したといいます。グルメな人と一緒にご飯食べると、とってもすばらしいごちそうばかりです!

【おすすめ記事】カヤック旅で出会ったグルメなドイツ人!彼が極寒の冬にドナウ川を下る理由とは?

カヤック旅の魅力とは?

佐藤ジョアナ

「川下りは楽しいなぁ。いやほんとに楽しいんですよ。大都会にして古都であるウィーンの町を、水面の近く、普段とは違った角度から町を見上げて観察したりすると、新しい発見がいっぱいなのです」と語るジョアナさん。ウィーンの古い街並みと、グラフィティアート(落書き)の落差も、なんだかこの町の自由な雰囲気を感じさせてくれるそう。ときに上陸して、街中を散策していたら、マリア・テレジア広場で開催されていた尾外クラブイベントに遭遇したり。古都であらためて気づいたカヤック旅の魅力をご紹介します。

【おすすめ記事】古都ウィーンで再発見したカヤック・ツーリングの楽しさとは?

オーストリアで一番きれいな場所といえば、ここ!

教会の前の佐藤ジョアナ

ある朝、キャンプ地でモジモジしていたら、遠くからこちらにやってくる一人のカヤッカーの姿が…。その人いわく「これから黒海の方まで下るのかい?それは羨ましい!いいかい、オーストリアで一番きれいな場所っていったら、ヴァッハウ渓谷さ」。というわけで、ジョアナさんも行ってみましたよ、ヴァッハウ渓谷へ。メルク大聖堂をはじめとして、たくさんの城や教会や修道院があり、まるで絵本のような美しい街並みを散策したりして。冒険もいいけど、せっかくヨーロッパに来たのだから、ときには観光も楽しみたいですよね!

【おすすめ記事】お城と山を眺めながら楽しむオーストリアの人気スポット「ヴァッハウ渓谷」のカヤック寄り道旅

国境を越え、スロバキアで古城を探検!

佐藤ジョアナ

ドナウ川のカヤック旅は、ドイツ、オーストリアをへて、いよいよ3つめの国、スロバキアへ。オーストリア側最後の町ハインブルグ・アン・デア・ドナウでは、古城の跡地を探索。その後、国境を越えてスロバキアの町デヴィーンの古い城跡を訪ねます。この城の歴史はなんと1世紀にさかのぼるのだとか。ナポレオン軍によって破壊されつつも立派な姿が残っておりました。古城探索というものは洋の東西を問わずロマンにあふれていて、大人も子どもも楽しい外遊びなんだなぁと気づかされる旅エッセイです。

【おすすめ記事】カヤックを降りて古城を巡る“スロバキア”と“オーストリア”国境越えの旅

スロバキアの首都はウクライナカラーにライトアップされていた

ウクライナの国旗の色にライトアップされたブラスチラバ歴史資料博物館

スロバキアの首都が「ブラスチラバ」という街だということ、ご存じでしょうか? ジョアナさんはまったくそんなことを知らないまま、国境を越えてブラスラバにやってきました。スロバキアといえば、ウクライナと国境を接している国です。大都会にそびえる歴史資料館は、夜、ウクライナの国旗の色にライトアップされていました。この歴史資料館で、ジョアナさんはこれまで何も知らなかったスロバキアの歴史を知ることになります。1993年の革命は、ほとんど非暴力で達成され、チェコスロバキアはチェコとスロバキアに分離独立し、長年のソ連の影響下から脱しました。平和と独立、そしてアイデンティティをもとめる人々のたたかいの歴史があってこそ、いまのこの国の平和な風景をつくっているわけで、だからこそスロバキアの人々のウクライナ支持には重みがあるように思います。「アウトドアとは直接関係ないけれど」とことわりつつ、ジョアナさんが川を下って旅をしてきたからこそ触れる機会を得たスロバキアの歴史。ウクライナのニュースとも無縁ではないかと思いますので、ぜひ読んでみてください。

【おすすめ記事】カヤックで旅するスロバキア!「ブラチスラバ」って聞いたことありますか?

スロバキアとハンガリーの国境地帯で焚き火三昧

佐藤ジョアナ

いよいよ4つめの国、ハンガリーです。スロバキアとハンガリーの国境は、川を挟んで向こうとこっち。今日はスロバキア側、明日はハンガリー側というふうに、国境を自由にまたぎながらキャンプして、川下りの旅を進めるジョアナさん。今回のカヤック旅ではじめて焚き火をしたのは、出発から1か月半が経過した3月後半ころだったとか。冬場は、厳しい寒さゆえ、とても焚き火をする気分にならなかったそうですが、ようやく春がやってきました。いざ、焚き火の季節です!

【おすすめ記事】春だ、焚き火だ、国境だ!スロバキアとハンガリーを隔てる小さなドナウ川を行く

たまには暴食しちゃってもいいじゃないですか!

佐藤ジョアナ

毎日朝から晩まで体をフルに使って移動し、キャンプを設営し、もうへとへとになるわけですよ。川下りの冒険は体が資本。たまにはめいいっぱい美味しいものを食べてもいいじゃありませんか! というわけで、物価が安いスロバキアの街中にくりだして、どーんと豪遊することに決めたジョアナさんであります。まずは1個80円のアイスクリーム。これがめちゃ旨いんですよ。お次は、チキンカツとガーリックライス、そしてピザ(でかい!)…。とまあ、よく食べること。これ読むと、たぶんあなたも腹ペコになってきます(要注意)。

【おすすめ記事】スロバキア・コマールノで偶然見つけたキャンプ場とアウトドア女子の暴食

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