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川遊びを楽しめる綺麗な川【北海道・東北】
北海道や東北の川は、たくさんの雪解け水を含みます。透明度が高い上水温も低く、冷たく清らかな流れが魅力です。北海道・東北の川から、ラフティングや釣りを楽しめる綺麗な川を紹介します。
尻別川(北海道)
尻別川(しりべつがわ)は、北海道の西部を流れる一級河川です。全長は約126km・流域面積は約1,640平方kmあり、後志地方では最大の大きさを誇ります。
千歳川の水源でもある『フレ岳』を水源とし、羊蹄山(ようていざん)の裾野に沿って流れているのが特徴です。豊富な湧水を集めて流れる川は、水量・水質が安定しており、国土交通省が認定する『清流日本一』には7回も選出されました。
尻別川で楽しめる川遊びは、カヌーやカヤックなどがあります。加えて、川はサケやサクラマスが上ってくることでも知られており、初心者から上級者まで楽しめる釣りスポットが点在しています。
奥入瀬川(青森県)
奥入瀬川(おいらせがわ)は、青森県の十和田湖を源とする二級河川です。全長は約70.7km・流域面積は約819.9平方kmあり、国の特別名勝および天然記念物に指定されている『奥入瀬渓流』を含んでいます。
奥入瀬渓流は、十和田湖から焼山(やけやま)までを流れる約14kmの川です。十和田八幡平国立公園を代表する景勝地の一つとされており、新緑や紅葉など、どの季節でも美しい自然を堪能できます。
渓流沿いには遊歩道が設置されており、ネイチャートレッキングに最適です。また、綺麗な川にはさまざまな山魚が生息しており、アユ・コイ・ヤマメなどの川釣りも楽しめます。
川遊びを楽しめる綺麗な川【関東・甲信越】

関東地方は平野部が多く、川の流れが比較的穏やかです。一方、甲信越地方は山岳地帯が多く、
流れの速い川が多く見られます。関東・甲信越地方から、川遊びを楽しめる綺麗な川を紹介します。
秋川(東京都)
秋川(あきがわ)は、檜原村(ひのはらむら)の三頭山を源とする一級河川です。多摩川の支流の中では最大といわれており、あきる野市で多摩川の本流と合流します。
綺麗な川で遊びたい人におすすめなのは、檜原村からあきる野市までを流れる『秋川渓谷』です。渓谷には、観光のシンボルである『石舟橋』や鍾乳洞・滝などの見どころがあり、気軽な散策や写真撮影を楽しめます。
また、渓流の周辺ではアウトドアアクティビティも充実しており、トレッキング・キャンプ・バーベキューが可能です。6月初旬にはアユ釣りも解禁となるため、渓流釣りに挑戦したい人にもおすすめできます。
梓川(長野県)
梓川(あずさがわ)は、北アルプスの槍ヶ岳を源流とする、全長約77kmの一級河川です。上高地を通過した後は、松本市内で奈良井川と合流し、最終的には犀川(さいがわ)になります。
梓川でも特に見どころが多いのは、上高地を流れる部分です。『日本屈指の山岳リゾート』ともいわれるこのエリアは、国の特別名勝・特別天然記念物に指定されています。
まずは、上高地のシンボル『河童橋』に足を運び、梓川越しに見える穂高連峰の大迫力を堪能しましょう。澄んだ川のせせらぎや鳥の鳴き声を楽しみたいなら、梓川に沿って作られた散策路をのんびりと散歩するのもおすすめです。
また、よりアクティブに川遊びを楽しみたい場合は、ゴムボートでのラフティングにも挑戦できます。
富士川(山梨県)
富士川(ふじがわ)は、長野県と山梨県の境にある鋸岳(のこぎりだけ)を水源とする一級河川です。長野県から山梨県、静岡県までを流れており、全長は約128kmあります。
流域の約90%が山地を流れており、川の流れが極めて速いのが特徴です。最上川・球磨川と並び『日本三大急流』の一つに数えられており、「綺麗な川でラフティングを楽しみたい」という人には特におすすめできます。
富士川周辺には、ウォーターアクティビティを提供する業者がさまざまあり、川遊びの選択肢は豊富です。豊かな自然の中、ラフティングやSUP(サップ)はもちろん、レンタルサイクル・バーベキューなどのレジャーも満喫できます。
川遊びを楽しめる綺麗な川【北陸】

日本有数の豪雪地帯である北陸にも、流れが速く水量が豊富な川がたくさんあります。北陸地方で人気の高い、川遊びを楽しめる綺麗な川を見ていきましょう。
手取川(石川県)
手取川(てどりがわ)は、白山を水源とする全長約72kmの一級河川です。日本有数の急流河川であることから、過去には洪水が多かったといわれています。現在は治水事業によって調整が行われ、堤防の整備率は9割を超えています。
手取川の観光スポットとして人気なのは、手取川の流れによる浸食作用で形成された『手取峡谷』です。細い川の両側には約20~30mの絶壁が続き、独特の地形や岩肌の模様が見られます。
峡谷には、高さ約32mから流れ落ちる『綿ヶ滝』もあり、自然の美しさや迫力を間近に感じられるのが魅力です。ラフティングやパックラフトのツアーを予約すれば、変化に富んだ地形や綺麗な川で自然の迫力・美しさを存分に体感できます。
黒部川(富山県)
黒部川(くろべがわ)は、北アルプスの鷲羽岳(わしばだけ)を水源とする一級河川です。立山連峰と後立山連峰を勢いよく下る川は岩肌を削り、V字型の深く険しい『黒部峡谷』を形成しています。谷の最も深い部分は、深さ約2,000mです。
黒部峡谷は、カエデ・ブナ・ナラなどの原生林が多く、四季折々の景観を楽しめます。峡谷を訪れたら、ぜひ『トロッコ電車』に乗って、黒部川沿いのダイナミックな自然風景を楽しみましょう。
黒部川の清流で川遊びを満喫したい人は、急流を下るラフティングがおすすめです。綺麗な川で探検気分を味わいたい人は、自分の体を使って川を下る『キャニオニング』のアクティビティも体験できます。
川遊びを楽しめる綺麗な川【関西・中部】
関西地方は比較的小規模な川が多く、泳げる川もさまざまにあります。一方、中部地方は山岳地帯が多く、急流や渓谷が豊富です。関西・中部地方から、川遊びを楽しめる綺麗な川を紹介します。
銚子川(三重県)
銚子川(ちょうしがわ)は、日本有数の多雨地帯である『大台ヶ原(おおだいがはら)』の堂倉山(どうくらやま)を源とし、三重県紀北町を流れる二級河川です。源流から海までは標高差がある上、距離も約17~18kmと川の中では長くありません。
川の水が濁りにくく、川と海の境界線『ゆらゆら帯』がくっきりと見えるほど、河口近くまで高い透明度を誇っています。環境省による水質検査での評価も高く、全国トップクラスの綺麗な川といってよいでしょう。
特に人気があるスポットは、上流域の『魚飛渓(うおとびけい)』『ゆらゆら帯』が見られる河口付近です。中流域にもキャンプ場や釣り場、遊泳場所が整理されており、泳いだり潜ったり釣りをしたりと思うままに川遊びを楽しめます。
長良川(岐阜県)
長良川(ながらがわ)は、岐阜県の北にある大日ヶ岳(だいにちがだけ)を源流とする一級河川です。岐阜県の中心を流れて伊勢湾に到達し、全長は約166kmあります。市街地を流れる川ではあるものの透明度が高く、日本三大清流の一つにも数えられています。
水質の良い長良川には、綺麗な川にしか住まないといわれるアユが多く生息しており、アユを中心とした漁が盛んです。川に鵜舟を出してアユを獲る『鵜飼い』は、長良川の風物詩として全国的に高い人気を誇ります。
長良川は、上流域から下流域まで川遊びスポットが豊富です。上流の渓谷で楽しむシャワークライミングや、川を下るラフティング、ボードに立ってパドルをこぐSUPなどを楽しめます。
天の川(奈良県)
天の川(てんのかわ・あまのかわ)は、奈良県吉野郡天川村を流れる清流です。
天川村は、霊峰・大峯山に近い修験道の重要な拠点として知られており、豊かな自然と静かな環境があります。修験道にまつわる水行場や泉のほか、透明度の高い水をたたえた『みたらい渓谷』などを散策できます。
天の川の浅瀬には、キャンプ場やグランピングスポットがあり、泊まりでの川遊び・川泳ぎも可能です。周辺には鍾乳洞や温泉もあり、飽きることなく過ごせます。
川遊びを楽しめる綺麗な川【中国・四国】
中国地方は、中国山地を源流とする川が多く、急な勾配による力強い川が多く見られます。一方の四国地方は、手つかずの自然が残っており、綺麗な川を探している人には最適です。中国・四国地方から、川遊びを楽しめる綺麗な川を紹介します。
江の川(広島県)
江の川(ごうのかわ)は、広島県・島根県を流れる一級河川です。水源は広島県の阿佐山(あさやま)にあり、島根県江津市(ごうつし)で日本海に注ぎます。
川の長さは約194km・流域面積は約3,900平方kmあり、中国地方の川としては最大級です。水量の増える三次市(みよしし)周辺の河川敷には、川遊びやバーベキューを楽しめるスポットがあります。
一方、美しい川の風景を楽しみたい人は、三次市作木町伊賀和志(さくぎちょういかわし)エリアから、島根県の邑南町(おおなんちょう)・美郷町(みさとちょう)エリアに足を運ぶのがおすすめです。
このエリアではラフティング体験もでき、江の川をゆっくりと下って遊べます。流れは比較的穏やかなので、急流が怖い人も楽しみやすいでしょう。
四万十川(高知県)
『最後の清流』ともいわれる四万十川(しまんとがわ)は、四国の西南部を流れる一級河川です。源流は、高知県の不入山(いらずやま)にあり、蛇行しながら支流を集めた後、最終的に土佐湾に注ぎます。
川の長さは約196kmあり、日本では11番目に長い川です。四万十川は水質も良く、日本三大清流の一つに数えられています。
また、川と人々の生活が深く関わり、日本の原風景を残した美しい景観から国の『重要文化的景観』にも選定されました。
四万十川の中流以降は、流れが比較的緩やかで、釣り・カヌー・カヤック・ラフティングなどを気軽に楽しめます。河岸にはキャンプ場やバンガローなどの宿泊施設もあり、自然の中で穏やかな時間を過ごすのに最適です。
川遊びを楽しめる綺麗な川【九州】

九州の川は、火山地形と降水量の多さによる、豊かな流れが多く見られます。九州エリアから、川遊びを楽しめる綺麗な川を紹介します。
球磨川(熊本県)
球磨川(くまがわ)は、熊本県球磨郡水上村(みずかみむら)の銚子笠(ちょうしがさ)を源流とする一級河川です。
川の長さは約115kmあり、熊本県では最大、九州全体でも3番目の長さを誇ります。急斜面を流れる川は勢いが強く、最上川・富士川と並び『日本三大急流』の一つとして有名です。
球磨川では、小舟を使った伝統の川下りから、ダイナミックな急流をゴムボートで下るラフティングまでさまざまな川遊びを楽しめます。付近にはトイレ・シャワー完備のキャンプ場もあり、じっくりと腰を据えて遊べます。
山国川(大分県)
大分県北部を流れる山国川(やまくにがわ)は、全長約56kmの一級河川です。源流は英彦山(ひこさん)にあり、最終的には周防灘(すおうなだ)に流れ込みます。
上流域にある耶馬渓(やばけい)は、『日本新三景』『日本三大紅葉の里』『日本三大奇勝』などに選ばれている日本屈指の景勝地です。
耶馬溪にある『耶馬渓アクアパーク』では、水上スキー・バナナボート・ウェイクボードなどのウォーターアクティビティを満喫できます。夏季限定のプールも運営されており、思いきり泳げる綺麗な川を探している人におすすめです。
まとめ
日本の川は、ゆったり流れる大河や急流の渓谷といった多彩な表情を持ち、地域ごとに異なる魅力があります。特に、清流と呼ばれる川の中には、川底まではっきりと見えるほど水が透明なところもあります。
選択できる川遊びやウォーターアクティビティも多く、満足度の高い川遊びを実現できるはずです。まずは、『どんな遊び方をしたいか』『どんな風景を期待するか』を具体的にイメージして、理想の川体験ができるスポットを探してみましょう。