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一度は参加したくなる! SDGsはここまで進んでる! 自然に優しい日本企業11選
花王株式会社
創 業 1887年6月
本社所在地 東京都中央区
従業員数 32,566人(連結)

和歌山では林を守り、鹿島では森を作る~各拠点ごとに地域に根ざしたオリジナル活動を展開
花王・和歌山工場内のクロマツ防潮林は江戸時代初期に造成された国指定史跡。この保全活動に約80年間取り組んできた中で、近年生物調査で20種以上の野鳥、ハルゼミなど100種以上の昆虫が観測され、松林特有の生態系が保たれていることがわかりました。そこで現在は、クロマツの保全を最優先とするエリアと自然遷移に極力任せたエリアに分けて管理しています」(和歌山工場 東さん)
クロマツ保全エリアでは、広葉樹や枯木の伐採、下草刈りなどを行なう一方で、生態系への影響を考慮し松枯れ対策の薬剤使用を最小限に減らしたという。
「われわれの事業は自然の恵みに支えられています。だからこそ、生物多様性の保全と回復に取り組みたい。ただし、地域ごとに状況は異なるので、課題設定から実行まで各拠点が主導し、関係者と対話しながら地域に根ざした活動を進めています」(ESG部門 楯義正さん)
たとえば、希少なジャコウアゲハの生息が確認された川崎工場では保護エリアを作り、もともと埋立地だった鹿島工場では45年前の工場建設当時からひとり1本植樹して「社員の森」を育てている。さらに、フィリピンでマングローブ再生プロジェクトなど、日本のみならず世界でも……。花王さん、全部紹介できなくてごめんなさい。
クロマツ防潮林の保全
和歌山工場

和歌山工場内、江戸時代に植樹が始まったクロマツ防潮林。調査、間伐、下草刈り、松くい虫対策などを続けている。

工場内を縦断する最大幅約100m、長さ約1㎞のクロマツ防潮林。4,000本以上のクロマツが生育し、松林特有の生態系が残る。

間伐した和歌山工場内のウバメガシの利用と地域交流を目的として、紀州備長炭作り体験イベントも行なった。

「花王の森 おいし」。和歌山工場の水源に近い山林を借り受け、社員と家族で森を大切に育て、保全している。
和歌山工場地区サービスセンター
㊧東 宏紀さん ㊨飯塚直樹さん

「先輩から受け取ったクロマツ林というバトンを後世につないでいかないとあかんと思っています」(東さん) 「やればやるほど自然の価値をより強く実感します」(飯塚さん)
ジャコウアゲハとウマノスズクサの保護
川崎工場

2000年に造成した緑地が自然の森に成長。都市部では珍しいジャコウアゲハと幼虫の食草ウマノスズクサの生息が確認されている。
川崎工場 地区サービスセンター 宮木和弘さん

「希少種は保護エリアを作って管理しています。希少生物の保護に貢献できていることを誇りに感じています」
埋立地を緑地に変えた「社員の森」
鹿島工場

もともとは埋立地。土壌改良などによって緑地化を進めた。工場で仕事をした証しとして、ひとり1本植樹をし、「社員の森」を育てた。
鹿島工場 地区サービスセンター 富樫千香子さん

「少しでも地域や自然に恩返しできるよう、社員全員で地域の森を広げていきたいです」
※構成/鍋田吉郎
(BE-PAL 2026年3月号より)







