
【福岡県】おすすめグランピング施設
五大都市のひとつである福岡県は都会というイメージが強いが、サウナやプライベートビーチが楽しめたり、「公園で泊まる」がコンセプトの施設があったりと、実はさまざまな方法でグランピングを楽しめる。寄り道ライター・ふるやさおりさんの体験談などとともに福岡県のおすすめ施設を紹介する。
唐泊VILLAGE
「唐泊VILLAGE」は、福岡県糸島半島の北の突端に位置する。サッカーグランドにして約3面分、2ヘクタールもの耕作放棄地が開拓され、2021年10月にオープンした。海も山も楽しめる場所で、福岡市内から車で40分という利便性を兼ね備えたキャンプ場だ。
トゥクトゥクに乗り込み、非日常への旅が始まる
駐車場で受付を済ませたら、トゥクトゥクに乗り込んでキャンプ場へ向かう。漁港駐車場から場内までの道が狭いため、個人車でキャンプサイトまで乗り入れることは禁止されている。人はトゥクトゥクで、荷物は軽トラで運んでくれるのだ。

受付の漁協ストアーには、地元野菜や果物、時期によっては「唐泊恵比寿牡蠣」(地元産のカキ)を購入することもできるので、気になる食材があれば購入して、キャンプ飯に加えるのもいいだろう。
店頭に並ぶ商品の種類は限られているので、キャンプ用の食材は持参することをオススメする。
プライベートビーチを贅沢に楽しめる

福岡市内にこんなにも透明度の高い、美しい海があったとは!
キャンプ場の裏手にひろがる美しいビーチ「うしろ浜」へは、キャンプ場内の竹藪のアーチをくぐり抜け、白砂の小高い丘を越えて行く。地元住民の手によって、はるか昔から保全されてきた海だ。白い砂浜、遠浅の海。晴れた日には、遠浅のエメラルドグリーンと深海のスカイブルー、2層の海を見ることができる。
SUPや釣りを楽しむこともできる。浜釣りでは、キスやヒラメを釣ることができる。キャンプの翌朝、早朝からの釣りやSUPを楽しんで、テントサウナで「整う」コースも人気のようだ。
大自然のテントサウナ

一つのテントサウナに大人4人まで入ることができる。「薪入れ放題」「朝6時?夜12時まで楽しめるサウナ」「青空の下で外気浴 or 満天の星空の下で外気浴」「水風呂だけではなく海ダイブもできる」などなど、サウナーにとっても魅力的な要素盛り沢山だ。

自ら薪を焚べて、テントサウナの温度を上げていく。アロマオイルを滴らした水でロウリュを味わう。薪ストーブの揺れる炎を見つめながらデトックス。
限界まで身体が温まったところで、外の水風呂へ。

竹藪のアーチを抜けて、うしろ浜へのダイブも気持ち良い。テントサウナの外にはハンモック、リラクシングチェアがある。寝転んで、ザッパーンと波の音、鳥たちのさえずりを聞きながら身体を自然に預ければ、時を忘れ、今生きている幸せを感じることができるだろう。
ティピー・バーで他のキャンパーと仲良くなれる
キャンプ場の中央広場に立つティピーテントは、20時以降、「ティピー・バー」としてキャンパーたちの憩いの場となる。
アルコール、ソフトドリンク、おつまみが無料で提供されており、ソロキャンパー、ファミリー、カップル、皆がそれぞれのタイミングや距離感で楽しむことができる空間だ。

フリードリンクの種類は豊富で、レモンサワー、ハイボール、梅酒、焼酎などビール以外、ソフトドリンクまでが揃う。おつまみには、定番ナッツやカルパス、キャベツ太郎やシガレットなど、昔懐かしの駄菓子も並ぶ。ティピーの中央には大きな焚火がゴウゴウと燃え、ティピーの中はとても暖かい。

焚火を円く囲むようにチェアが並ぶ。ドリンク片手に焚き火を眺めるもよし、ティピーの外に出て、澄んだ空気を肌に感じるもよし。大草原に向かってギターを弾き語るもよし(ギター準備あり)。楽しみ方もさまざまだ。

子供たちもまた、夜のバーという非日常を楽しんでいる。大人を真似て、カウンターでソフトドリンクを注文する姿が愛らしい。その日出会った子供同士があっという間に友達になり、ティピーバー外に広がる、大草原を駆け回る。
見晴らし最高のゆったりテントサイト
ヒルサイドは、空と山と海に囲まれた贅沢な空間が広がっている。グラウンドサイドは、山に囲まれ、遮るもの一つない空を見上げるキャンプサイトだ。2ヘクタールもの広大な土地、さらに組数制限しているため、ゆとりあるスペースにテントを張ることができる。トゥクトゥクで場内に入ると、キャンパー自らがテントを張る場所を決めることができる。

夕方になると空一面が赤く染まっていく様をボーッと眺めるのもいい。夕陽が沈むと、西の山の上に月が顔を出してくる。自然の中で一日を過ごしながら、地球の自転を感じる。
清潔感のある水回りの心地さ
トイレは温水洗浄便座があり、男性トイレ4つ、女性トイレが3つ。ミラー付きの洗面所も3つあり、手洗いや歯磨きもしっかりできる。

お湯の出る洗い場、脱衣スペースのある温水シャワー室が3つあるのも嬉しいポイントだ。
愉快なスタッフさん

運営責任者として働く高松さんは、世界を旅して、ニュージーランドで大工として働いていた人だ。管理棟などの施設を自らの手で作り、料理もできるスーパーマン。チェックインが落ち着き、休憩時間になると、スタッフの皆さんが大広場で、サッカーや野球を楽しんでいる光景にも、唐泊VILLAGEのゆっくりとした時間の流れを感じることができる。
高松さんは、「オープンして一年、少しずつ形を変えながら今のキャンプ場へと進化してきました。唐泊VILLAGEはまだ未完成。当初からのコンセプトとしてあった、『お客さま(村民)と一緒に作っていく村』をこれからも形にしていきたいです」と語る。
キャンプ場内のピザ窯も、企業イベントを機に、イベントスタッフや常連のお客さんが通いながら作り上げたもの。広い大地をどう活かして楽しんでいくのか、この余白も唐泊VILLAGEの魅力のひとつだ。

▼参考記事
HIBIKINADA CAMP BASE
営業:通年(火曜休)
予約:原則として3か月前の5日より
テントサイト:48
その他の宿泊施設:0棟
モデル料金:5,800円~
テントサイトは、オートサイト、フリーサイト、必要なギアがすべてそろった手ぶらde楽キャンサイト、ドギーサイトの4タイプ。オートサイトは区画されていて、AC電源が付属。洗い場、トイレ、シャワーが備わったオシャレなサニタリー棟、管理棟内の売店やカフェなど、設備も充分。園内には動物園、熱帯生態園、広大な芝生広場、ポニー広場、サイクリングコースなどがそろい、外遊びの環境はバッチリだ。キャンプ泊をして、朝から晩まで楽しもう。



手ぶらde楽キャンサイト。ギアはすべてスノーピーク製品。

(BE-PAL 2023年7月号より)
▼参考記事
【長崎県】おすすめグランピング施設
山や海など自然豊かな長崎県には、ゆっくり過ごすのにぴったりな温泉も楽しめるグランピング施設や五島列島でサウナや地元の食材を満喫できるグランピング施設がある。『BE-PAL』本誌でもピックアップしたおすすめ施設についてその魅力を解説しよう。
ヴィラそのぎグランピング・オートキャンプ
山あいの自然豊かな温泉宿「つわぶきの花」に隣接する施設で、キャンピングカー向けのオートサイトのほか、薪ストーブが設置されているヴィラがある。しかも、BBQが楽しめるテラスや源泉かけ流しの檜風呂まで付いている。もちろん、キッチン、トイレ、寝具など、必要なものは完備。ヴィラの前庭でテントを張ることも可能。子供たちの遊び場として設営するのもいい。食材は持ち込みOKだが、食材付きプランもある。ホテル滞在とキャンプのいいとこどり。自分にご褒美をあげたい人にオススメだ。

グランピング仕様のヴィラ。各棟に源泉かけ流しの檜風呂が付いている。

吹き抜け天井なので、室内は開放感がある。

デッキテラスにはBBQグリルやリクライニングチェアも用意。

薪は1セット1,600円で販売。
(BE-PAL 2024年3月号より)
▼参考記事
【熊本県】おすすめグランピング施設
雄大な自然を間近で感じたいなら熊本県がおすすめだ。『BE-PAL』本誌でも取り上げた「ラフティング・カヌー」などアクティブに過ごしたい方におすすめなグランピング施設、温泉でまったりできるグランピング施設、南阿蘇の自然を感じられるグランピング施設をピックアップして紹介する。
球泉洞休暇村キャンプ場
目の前を流れる球磨川でラフティング体験!

日本三大急流のひとつとして知られる球磨川を眼下に望む絶好のロケーションに立地。テントサイトをはじめ、モンベルと提携したデザインコテージやグランピング施設などが整備されている。
テントサイトは1サイトのみなので、プライベート感満載だ。ほかにキャンピングカー専用サイトが3サイトある。目の前の球磨川ではラフティングも楽しめるので、事前にHPから申し込んでおこう。また、車で15分ほどの九州最大の鍾乳洞、球泉洞もぜひ、訪れたい。カフェやモンベルコーナーなども併設されている。




(BE-PAL 2025年7月号より)
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和水江田川カヌー・キャンプ場
営業:通年
予約:3か月前より
テントサイト:40
その他の宿泊施設:0棟
モデル料金:3,480円~
熊本県を流れる菊池川の支流、江田川の畔に立地。レンタサイクルや手ぶらBBQが可能など、サービス内容が充実している。テントサイトは芝生のフリーサイトで、満サイトになっても窮屈感がない。設備は炊事場、温水洗浄便座付きトイレ、多目的トイレなど充実。6月~10月ごろまではカヌー体験もできる。道の駅「きくすい」へは場内から歩いてすぐ。野菜の直売所のほか、肉屋、パン屋などがあり、食材の調達もOK。九州自動車道・菊水ICから3分と近いのも魅力だ。

江田川沿いのフリーサイト。

レンタサイクルは、1台大人1,500円(土・日・祝日料金)。

カヌーは6月~10月ごろまで可能。カヤック1人艇は1時間あたり1,300円。

設備は炊事場、温水洗浄便座付きトイレ、売店など。
(BE-PAL 2023年7月号より)
▼参考記事
蔵迫温泉さくら 貸コテージ&キャンプ
豊かな自然のなかでキャンプが楽しめる施設で、“温泉度”の高さは日本有数!オートキャンプサイトは阿蘇サイトと久住サイトがあり、1区画は約100平米。高台にあるので眺めがよく、阿蘇サイトからは晴れれば阿蘇が一望できる。また、4棟のコテージにはすべて源泉かけ流しの温泉が付いている。場内には共同温泉として「松の湯」「藤の湯」という広い露天風呂(男女日替わり)、男女別内風呂も設けられていて、入浴料は宿泊料に含まれている。何度利用してもOKなので、心ゆくまで新鮮なお湯を楽しめる。



▼参考記事
休暇村南阿蘇
阿蘇くじゅう国立公園の休暇村南阿蘇では、世界有数の規模を誇る阿蘇カルデラ内、阿蘇五岳の根子岳、高岳を望む絶景スポットにグランピングサイトが誕生した。

テントやグリル、ストーブにもこだわりが光る
グランピングサイトのテントは、くつろぎのスペースもありゆったりとした空間となっている。エアベッドの用意もあるので、最大4名まで利用が可能。ファミリーにぴったりだ。

テントはスタイリッシュな景観と、広々とした空間が特長の「ロータスベルテント」。グランピングに欠かせないグリルは、分厚い肉でもフタをしてじっくりと焼き上げることができる、蓋つきの「Weber Q3200」が用意されている。ほか同メーカーのピザストーンも利用可能。ストーブはシンプルなデザインで扱いやすい「SOLO STOVE」で、ソーセージやマシュマロの串焼きも楽しめる。


食事は旅のスタイルに合わせ、食材なし・ありを自由に選ぶことができる。道の駅や地元スーパーで好みの食材を調達してその土地ならではのメニューを試してみるのもいいし、グリルやピザストーンでキャンプ料理を自作してもよし。食器類も全てそろっているので、最低限の荷物で楽しめるのもうれしい。
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【大分県】おすすめグランピング施設
大分県には、ビーチが目の前にあり、景色を眺めながら外気浴ができるサウナ付き施設や、まるでヨーロッパの片田舎のような美しい自然の中で楽しめる施設、ワイナリーやゴルフ場が隣接する施設など、グランピングプラスαで楽しめるスポットがある。『BE-PAL』本誌でピックアップした老若男女が満喫できるおすすめグランピング施設を紹介。
長崎鼻ビーチリゾート
営業:通年
予約:1か月前より
テントサイト:2
その他の宿泊施設:約15棟
モデル料金:13,750円~(手ぶらキャンプセット料金)
手ぶらキャンプ+サウナでちょっと贅沢な休暇を!
国東半島の先端に位置し、周防灘に向かって鼻のように突き出した岬・長崎鼻にあるグランピング施設。コンセプトは"ビーチに泊まる"で、海までは徒歩10秒。シーズンオフにはテント持ち込みOKのオートサイトも登場するが、宿泊プランは原則として、ベルテントに泊まるグランピング、キャンピングトレーラーステイ、手ぶらキャンプセットの3タイプ。

1日15組程度なので、のんびりと過ごすことができる。嬉しいことに、宿泊すると、海辺に設置されたサウナを無料で90分、貸し切りOK(日帰りの場合は1人1,650円)。サウナは本格的なフィンランド式で、温度は80~90度C。室内にはセルフロウリュができる薪サウナが設置されている。サウナ後は目の前の海にダイブ! 雄大な景色を眺めながら外気浴を楽しもう。



(BE-PAL 2022年10月号より)
▼参考記事
グランヴェルデリゾート
営業:通年
テントサイト:37
その他の宿泊施設:15棟
モデル料金:3,850円
ヨーロッパの片田舎を思わせる風景

緑豊かな草原、丘の上のチャペルなど、まるでヨーロッパの田舎に来たような景色が広がる。常設のドームテントやサウナ、露天風呂などグランピング設備も充実しており、リゾート気分も味わえる。




(BE-PAL 2024年5月号より)
▼参考記事
家族旅行村「安心院」花の広場オートキャンプ場
朝夕の気温差が激しく、ブドウの栽培に適している安心院盆地の複合レジャー施設内に整備されている。テントサイトは広々としたフリーサイトで、車の乗り入れもOK。炊事棟は1か所、トイレは2か所ある。ログハウスやトレーラーハウスの宿泊施設もあるので、これからの季節はそちらを利用するのもいい。敷地内にはレストランや温泉、パークゴルフ場などもあり、ファミリーで過ごすのにもオススメだ。

テントサイトの向かいの丘の上には、2001年に設立された人気のワイナリー、「安心院葡萄酒工房」がある。キャンプ場からは徒歩5分ほど。1,000円で10~20種類のワインを試飲できるので、お気に入りの1本を見つけて、テントサイトで地元ならではの味をゆっくり楽しもう。





(BE-PAL 2022年12月号より)
▼参考記事
くじゅう花公園 キャンピングリゾート 花と星
春から秋にかけて500種500万本の花々が咲く、22万平米の広大な公園内に位置する大分県・久住高原の「くじゅう花公園 キャンピングリゾート 花と星」。

公園の開園前に誰もいない花畑を独り占めしたり、澄み渡った夜空の星を眺めたり、全身で自然を満喫できる。大分県竹田市への70,000円の寄付で、宿泊補助券20,000円分を返礼品として受け取れる。
▼参考記事
ゲストハウスLAMP豊後大野
「ゲストハウスLAMP豊後大野」は祖母山登山口に近いゲストハウス。こちらにも本格的なフィンランド式サウナ「REBUILD SAUNA」があり、自分でサウナストーンにアロマ水をかけて熱い蒸気を発生させる“セルフロウリュ”を楽しむことができる。


日本百名山に選定されている祖母山登山を楽しむのにも最適。初心者は川上渓谷までのトレッキングを楽しんでもいい。
▼参考記事
【鹿児島県】おすすめグランピング施設
自然豊かな鹿児島県には、廃校を活用した珍しい施設や、トレーラーハウスやドームテントなど非日常を満喫できるグランピングスポットがある。旅ライターの小浜みゆさんがおすすめする施設のほか、『BE-PAL』本誌でピックアップした施設を詳しく紹介する。
リバーバンク森の学校
営業:通年(火・水・木曜、年末年始休)
予約:随時
テントサイト:21
その他の宿泊施設:4室(鉄筋校舎内客室)
モデル料金(ソロ):3,300円〜
明治18年(1885年)に創立され、1990年に廃校となった旧長谷小学校をリノベーションし、自然と共にある里山の暮らしを学ぶことを目的に、2018年にオープンした自然体験型複合施設。昭和8年建築の木造講堂を見ていると、昭和にタイムスリップしたかのような錯覚にとらわれる。

テントサイトは、元校庭の天然芝エリアと、隣接する杉の林間の2タイプ。校庭には樹齢100年を超えるクスの巨木が生えているので、その周りにテントを設営すれば、木陰も確保できる。林間サイトは限定1組。広いウッドデッキが設置されていて、どこにテントを張ってもOKだ。
設備は炊事棟、トイレ、シャワー、ランドリーなど。ボルダリング、パックラフト、スラックラインなど、さまざまなアクティビティーも提供。受付のある鉄筋校舎内に泊まることもできる。



アクティビティーがいっぱい!



コワーキングスペースもOPEN!

(BE-PAL 2023年2月号より)
▼参考記事
吹上浜フィールドホテル
「吹上浜フィールドホテル」は鹿児島県にある日本三大砂丘のひとつ「吹上浜」の北端に2020年秋オープンした施設。グランピングエリアにはトレーラーやテントが立ち並び、ファイヤーサークルでは焼きマシュマロが楽しめるキャンプファイヤーが体験できる。

隣接施設には温泉も。鹿児島県いちき串木野市への50,000円の寄付で、1泊2食付き宿泊券(1名)を返礼品として受け取れる。
▼参考記事