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シェルターの選び方

シェルターとは、グランドシートのないボトムレスタイプのテントのこと。就寝用テントとは別に、リビングスペースとして活用できるのが特徴だ。また、フルクローズできるタイプは、内部にコットをセットしてそのまま就寝用としても使える。
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形状や素材をチェック
シェルターには、ワンポールテントや軍幕テント、クラシックなA型テントスタイルなど、各種の形状がある。デザインや構造によって室内空間の広さや快適性が異なるので、好みや用途に合うものを選ぼう。
素材としては、通気性がよく、結露しにくいコットンやTC素材も人気。また、焚き火をするなら難燃性の素材がおすすめだ。ナイロンやポリエステルは軽量だが、熱に弱い傾向があり、火の粉がかかると穴が開くこともある。
夏場がメインなら、遮光性が高いものを選べば日除けとして内部の温度上昇を和らげられる。
メッシュやスカート付きモデルも便利
メッシュ付きはクローズ時でも風通しがよく、熱気がこもらない。虫対策をしながら通気性も確保できるので、夏のキャンプにはメッシュ付きモデルを検討してみよう。
秋冬のキャンプでは、シェルターの隙間から吹き込む寒気や、地面からの冷気をいかに遮断するかがポイント。肌寒いフィールドでも、冷たい空気の侵入を防げるスカート付きのモデルなら、より快適に過ごせるだろう。
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2025年に売れそうなのはこれ!気になる2人向けシェルター
ogawa(オガワ) アステロイド
同じ長さのポールたった4本で、迷うことなく設営できる開放感満点な自立式ドームシェルター。全部で9面のパネルはすべてメッシュとの2層構造だから、張り方のバリエーションも豊富だ。丸い天窓も付いている。
●使用サイズ:350×350×190cm
●収納サイズ:76×45×35cm
●重量:約13.5kg(付属品除く)
デュオからファミリーに適したオールメッシュでフルオープンが可能なドームシェルター。アステロイドは「小惑星」を意味し、美しいドーム形状が由来。
両サイドは張り出しができるフラップがついており、開放的ながらもプライバシーはしっかり確保できる。同サイズの4本のポールによる自立可能なシンメトリー設計。オールメッシュによる解放感で、オールシーズン快適に過ごせそうだ。
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左右を張り出せば開放感バツグン。雨の日に出入りするときも楽ちんだ。

全閉はもちろんのこと、各パネルを巻き上げてフルオープンにすることも。 「設営しやすくて人気の形。350cm角で高さ190cmというサイズも◎」。
撮影/中村文隆
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2024年に売れた!シェルターにもテントにもなる人気モデル
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス) ノーチラス2×2
6本のポールを用いた独自構造の2ルームテント。アウトフレーム構造でシェルター利用も可能だ。全周スカートを装備し隙間風を防ぐほか、遮光性の高いピグメント加工を施したフライシートと大型メッシュで夏も快適に過ごせる。
●使用サイズ:520×500×H200cm、インナー280×140×H175cm
●総重量:17.1kg
付属の吊り下げインナーは2名就寝で本体のどちら側でも装着OK。別売インナーを追加して両側に吊して就寝スペースを増やせるのも気が利いている。
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BE-PALが選んだ!2人で使えるおすすめシェルター
Coleman(コールマン) トンネルシェルター/240
同じ長さのアーチポールを、天井部のリッジポールで連結するトンネル型2ルーム。インナーテント、リビングスペースどちらでも閉塞感なく寛げる。跳ね上げポールが付属する。
●対応人数:2~3人用
●使用サイズ:約520×260×H180cm、インナーテント約240×240×H150cm
●収納時サイズ:約30×70cm
●重量:約16kg
3本のアーチポールをリッジポールで押さえることで、簡単設営と剛性向上を両立させたフレーム構造。簡単に設営ができるのに、変形が起こりにくい。
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BE-PALスタッフが特徴をチェック!
BE-PALスタッフがペグダウンの数や大きさ、就寝時の最大人数、主だった特徴などをレビュー。

面ファスナーで本体に固定できるルーフフライも標準装備。サイドを跳ね上げることも可能。

付属インナーテントの最大就寝人数は3人。外幕全閉時に最低限必要なペグダウン数は10本だ。
撮影/中村文隆
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アウトドアライターがレビュー!おすすめの2人向けシェルター
mont-bell(モンベル) U.L.ドームシェルター 2
フライシートのないシングルウォール・軽量・コンパクト性に優れたモデル。ガイドに沿ってポールを通すだけで自立するため、短時間で設営可能。
●重量:851g(スタッフバッグを含む総重量:889g)
筆者は前モデルと現行モデルを使い続けているユーザーで、1年を通してフィールドでの住まいはU.L.ドームシェルター。主に登山で使っているが、ソロキャンプやデイキャンプ、外でのイベントなど、ジャンル問わず持ち出している。
設営・撤収時間が短時間で済むことをはじめ、軽量コンパクトならではの積極的で柔軟な使い方が可能な点は、モンベルが掲げるLight & Fastの理念を体現したモデルといえる。

ガイドを通して簡単に自立。フライシートが不要なので、短時間で設営できる。

出入り口と背面上部が開いて通気性が確保される構造になっている。
本モデルはツェルトと同じ生地を使用していることもあり、閉じた状態では通気性の確保が難しく、シングルウォールならではの課題を持っているが、この構造により解消している。

収納サイズは、本体が直径12×26cm、ポールは直径5×43cm。テントという括りではコンパクトなサイズ感で、軽量性と相まって本モデルを象徴する魅力だ。
フライシートがなく、かつツェルトと同様の生地を使用することによってコンパクト収納が実現され、山行によってはバックパックの容量を小さくすることも可能になる。

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ZANE ARTS(ゼインアーツ) ギギ1
2~4人で楽しめる程よい大きさのシェルター。内部は広く、2人用の登山テントなら2つ入る。ポール(別売り)で入り口をオープンさせれば、タープのように使うことも可能。

テントの中は想像より広く、2人なら十分なスペースがある。3人で調度よく、4人だと少し窮屈さを感じるかもしれない。
別売で50cmと100cmのポールを購入して入り口をオープンさせれば、タープのように使えるので日差しが強いときやみんなでご飯を食べるときの拠点としても使用可能。気候のいい時期には、直にマットを敷いて昼寝して過ごしたこともあり、他のワンポールテントと比べると広くて快適な空間を作れる。

設営は簡単ですぐに覚えることができる。入口の向きを決めたあと、最初に4箇所ペグを打ち付ける。

収納された状態。筆者は山歩きをメインに活動しているため「軽さ」と「持ち運びやすさ」を重視している。
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こちらもおすすめ!2人用のおすすめシェルター
ブランド・商品 | 画像 | 販売サイト | 詳細情報 |
---|---|---|---|
価格 | |||
Snow Peak(スノーピーク) ゼイズPro. | ![]() | ¥242,000 | |
Coleman(コールマン) 2ポールシェルターTX/デュオ | ![]() | ¥39,600 | |
TOKYO CRAFTS(トウキョウクラフト) ハビソル | ![]() | ¥64,980 | |
RATELWORKS(ラーテルワークス) ゼーレ | ![]() | ¥69,800 | |
tent-Mark DESIGNS(テンマクデザイン) ブラックサミットGG8 | ![]() | ¥60,500 | |
Snow Peak (スノーピーク) ゼイズPro.
ロースタイルに特化したミニマムな2ルームシェルター。天板の高さ40cmのテーブルを設置することを考えて天井高を最適化し、収納サイズもコンパクトになっている
大人二人、ロースタイルでゆったり過ごすことを想定したシェルター。ワイドなリビングには高さ約40cmのローテーブルを置くことを想定して天井高は必要十分な180cm。無駄を省きつつ、快適さと軽さ、コンパクト収納を融合させた。
全周スカート、ドアとしても機能する三角パネルを搭載するほか、インナールーム、シールドルーフ、グランドシート標準装備で1年を通してキャンプを楽しめるようになっている。
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Coleman(コールマン) 2ポールシェルターTX/デュオ
コットンのような風合いの素材「TexFiber」を使用した2人用2ポールシェルター。冷気や虫の浸入を抑えるフルスカートを搭載。暑い時期は巻き上げて外気を取り入れることもできる。
●使用サイズ(約):450×250×160(h)cm
●収納時サイズ(約):直径20×60cm
TexFiber素材は見た目はコットンそのものだが、実は耐久と撥水性に優れたポリエステルの仲間。コットン素材に比べて乾燥時間が大幅に短縮でき、雨天時の撤収も楽々。カビの発生も軽減する。

別売のキャノピーポールを使うことで、さまざまな張りかたを楽しむことが可能だ(画像のように全開にする場合は追加で4本必要)。
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TOKYO CRAFTS(トウキョウクラフト) ハビソル
2人でゆったりとアウトドアを楽しむために細部まで徹底的にこだわり設計されたドームシェルター。「2人用」に徹底的にこだわり、使いやすいサイズと空間設計を見直し制作されていて、ネーミングには「癒しの個室」という意味が込められているのだそう。
●サイズ:W404×D335×H195cm
●収納サイズ:W79×D35×H33cm
●総重量:約16kg
荷物をたくさん持ち込んでも圧迫感を感じることなく悠々自適に過ごすことができる仕様で、2人のためのちょうどいい距離感と、自然との一体感を同時に楽しめるシェルターでもある(その他、リビングシートやTPUウィンドウなど充実したオプションを用意)。
六角形に近い独自のシルエット

六角形に近い独自のシルエットが、室内でコットを斜めに配置できるため、テント内からも自然の景色を存分に味わうことができる。

リビングにいるような開放感

TPUルーフも標準装備しており、まるでアウトドアリビングにいるかのような解放感で、両サイドのメッシュ窓は、コットの位置に合わせてあり、夏の蒸し暑い夜や湿度の高い日でも、テント内に十分な風の流れを作り出してくれる。


独自構造のインターテント

オプションの仕切り付きインナーテントはこのシェルターの大きな特徴のひとつ。真ん中に仕切りを設けた独自構造で、夫婦や友人同士でもお互いのプライバシーを尊重できる。
就寝時や着替える時も、必要な時は仕切りを閉じれば各々がパーソナルスペースを確保することができる。さらに、インナーテントを両サイドに寄せる形で設計されているので、中央に大きなリビングスペースができる。
▼参考記事
RATELWORKS(ラーテルワークス) ゼーレ
視線を遮ってくれるシェルターテント。前後の高さを抑えることで視線を遮り、プライバシーを確保。また、メッシュが備えてあり、テント内は、開放的でプライベートな居住空間となっている。収納サイズもコンパクトなので、持ち運びも楽にできる。
●サイズ:約340×400×175cm
●収納サイズ:約60×25×25cm
●重量:約7kg

メッシュは全部で4箇所。すべてを開放すると、風通しがよく、快適に過ごすことができるし、フルクローズすれば雨や風の侵入を防ぐことができる。
また、両側面出入り口のパネルは全て巻き上げができ、前後をメッシュとして開放すると、テント内からは開放的なビューを楽しめる。



幕体には引裂強度・伸縮性にすぐれ、高い防水性を備えたシルナイロンを採用。プロポーションや軽さ、手入れのしやすさを重視したスカートレスタイプで、美しい張り感がある上、無駄を省いたシンプルさで、存在感のあるデザインとなっている。

▼参考記事
tent-Mark DESIGNS(テンマクデザイン) ブラックサミットGG8
ロイヤルブラックの落ち着いたカラーと多彩なアレンジが特徴のシェルター。横幅と奥行きが同じ長さで、利用シーンに合わせてアレンジ自在なツインポールシェルターだ。コットを入れてソロやデュオキャンプで使用したり、ファミリーキャンプでリビングとして使用するのに最適。
●使用サイズ:約468×468×234
●収納サイズ:約58×22×22cm
●重量:約8.47kg
●耐水圧:1,500mm
片側パネルを跳ね上げることにより、オープンタープのような開放的な空間にもアレンジ可能。雨風や日差しの向き、気温などに合わせて開放する箇所や広さを変えれば、通年で便利なシェルターとして使用できそうだ。

シェルターの裾部分にはデイジーチェーンが配置されており、着脱式のペグ用ループの取り付け位置を調整すればスカートのように変化させることもできる。
ペグで固定してから、地面の方向に幕自体を引く(テンションをかける)ことができるので、設営の苦手な初心者でも、余分なシワなくかっこよく張れる。

コット派にとっては気になる結露滴れ。ブラックサミットGG8は、縫製の向きを屋根上部から地面に向かうラインに統一することにより、幕内の結露が途中で落ちてきにくくなるように考えられている。横の縫製ラインを作らないことで、水滴の溜まるポイントを極力少なくするのだ。

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