タープとは?種類や特徴から選び方まで解説!
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    2024.08.17

    タープとは?種類や特徴から選び方まで解説!

    タープとは?種類や特徴から選び方まで解説!
    フィールドで快適に過ごすために欠かせないアイテムであるタープ。雨や日差しからキャンパーを守る役割だけでなく、使い方によってはテントの代わりにもなる便利なタープは、幾つかの種類があり、用途やシーンによって選ぶことができます。今回は、タープの選び方や使い方など、タープの基本についてご紹介します。

    タープとは

    タープ

    渓谷沿いにタープを張る。

    タープとは、雨や日差しから身を守ることを目的としてつくられた、大きな布のことです。

    フィールドでキャンプや登山などのアウトドア活動をしている際、雨や日差しをもろに受けてしまうと体力が消耗し、時には命にも関わってきます。

    そうした要因を軽減してくれるのがタープです。

    もちろん、雨が降ってもテント付近で過ごせたり、夏の強い日差しを避けながら河原でバーベキューができたりするなど、快適性という面でも活躍してくれます。

    タープのモデルによっては紫外線を防ぐ加工、焚き火が燃え移ってもすぐに燃えない難燃加工が施されているなど、使いやすくメンテナンス性が高いものなどがあります。

    各メーカーから形状や用途に合わせて豊富なモデルが展開されており、少人数向けのコンパクトなモデルや、大人数をカバーできる大型モデル、沢登り用の軽量モデルなど、ユーザーのスタイルにも合わせて選ぶことができます。

    タープの種類と特徴

    スクエアタープ(レクタタープ)

    スクエアタープ

    バランスの良い特徴を持つスクエアタープ。

    タープの基本を学べるだけでなく、幅広い使い方ができるのがスクエアタープです。

    形状は長方形で、面積が広く雨・風・日差しからしっかり守ってくれます。

    スクエアタープは有効面積の広さというメリットだけでなく、柔軟な設営が可能になってくるという特徴を持っているのがポイントです。

    ダイニングフライ型と呼ばれるオーソドックスな設営だけでなく、テントのように全方位を覆ったり、一方向の防風性を上げたりなど、豊富なバリエーションがあります。

    テントが設営できないほどの傾斜地や石の多い渓谷や河原では、このスクエアタープの変幻自在な設営がとても役に立ちます。

    筆者はよく沢登りをしますが、テントを持たずタープで過ごすのが基本スタイルで、その際はこのスクエアタープを必ず選んでいます。

    ヘキサタープ

    ヘキサタープ

    個性的な形状がキャンプを楽しくしてくれる。

    長方形のスクエアタープと大別されるのが、六角形の形状をしているヘキサタープです。

    スクエアタープと比較して有効面積は狭くなるものの、風の影響を受けにくく耐風性が高いのがポイント。また、デザインもシンプルなスクエアタープと比べて目を引くものが多くあると筆者は感じます。

    風雨や日差しから守る面積が減るということで、スクエアタープの方が良い、と思われることもありますがそんなことはありません。

    例えば、ソロキャンプで広々としたスペースが必要ない場合や、雨の心配はあまりなく日差しや風から身を守りたい、設営しやすさを重視したい、といった場合などはヘキサタープが活躍します。

    筆者は安定した天候かつキャンプ場利用ではヘキサタープ、より厳しい環境ではスクエアタープ、といった使い分けをしています。

    スクリーンタープ

    一見してテントのような形をしているのが、スクリーンタープです。

    スクリーンタープはいわゆる「床のないテント」で、「フロアレス・シェルター」とも呼ばれています。風雨と日差しを全方位から守ってくれるだけでなく、メッシュを付けて通気性を確保し、かつ夏場は虫といった外敵からの侵入を防ぐことができます。

    とても便利なスクリーンタープですが、設営に時間を要したり部品が増えることで重たくなったりするので、メンテナンス性は生地のみのタープと比べて手間が増えるのが難点です。

    使用場所は主にキャンプ場や、マイカーアクセスが可能な場所となりますが、運搬の問題さえなんとかすれば現地で快適な環境を構築できます。

    近年は設営も簡単にできるものが増えてきており、ファミリーキャンプや大人数での利用におすすめです。

    ワンタッチタープ

    その名の通り、設営が非常に楽に行えるのがワンタッチタープです。

    伸縮式のフレームを採用し、本体を広げた後に細引きと呼ばれる本体と地面を繋ぐ紐で固定すれば完成するという抜群の利便性を誇ります。

    フレームも軽量なアルミ素材を使用しているものが多く見た目より軽く、撤収も容易なので、大人数のキャンプからイベントなど、アウトドアに限らない多彩な使い方ができるのも魅力です。

    とはいえ故障するとその部品の多さから、現地での応急処置や個人での修理が難しいこともあるので、長く使うための丁寧なメンテナンスは欠かせません。

    タープの選び方

    使用目的とシーン

    渓谷

    どこで野営するかでどんなタープにするかを考える。

    タープの選び方は、個々のキャンプスタイルや荷物の制限、向かうフィールドなどによって決まります。

    何回かテントを使った事があり、キャンプ経験がある方ならスクエアタープやヘキサタープがおすすめです。

    マイカー利用で荷物の制約が無ければ、スクリーンタープやワンタッチタープが選択肢に入ります。

    家族キャンプから登山時のビバーク的な使い方まで、あらゆるフィールドでキャンプをしたいなら、汎用性が広いスクエアタープやレクタタープを。レジャーとして、家族や仲間と簡単かつ快適にキャンプを楽しみたいなら、スクリーンタープやワンタッチタープがおすすめです。

    サイズと形状

    タープ

    天気や人数で最適なタープを。

    スクエアタープとヘキサタープを構成するのは本体生地のみとなるので、ソロキャンプからファミリーをはじめとした大人数にも対応できるサイズが展開されています。

    雨の心配が少なく、過酷な環境下でなければヘキサタープを選んでも問題なく、より外環境から身を守る必要がある場合はスクエアタープがおすすめです。

    またキャンプ場での使用であれば、スクリーンタープとワンタッチタープは大人数での利用に適しており、非常に快適に過ごすことができます。

    素材と耐久性

    タープ

    筆者は軽量コンパクト性を重視。

    現在のタープはポリエステルやナイロン、コットンといった生地が使われています。

    ポリエステルは吸水性が低いため雨の耐性は高くカビの心配も少ないですが、熱に弱く焚き火で穴が空いてしまうといった難点があります。

    ナイロンは強度の高い素材で耐久性が高いのが特長です。このポリエステルとナイロンを合わせた合成繊維を使うこともあります。

    コットンは熱に強く穴が空きにくいメリットがあります。耐久性も高く長期使用ができる反面、重量があり水を吸いやすいため丁寧なメンテナンスが必要です。

    設置のしやすさ

    タープ

    キャンプ前に練習を。

    設置のしやすさは個々の技量や相性に左右されるところもありますが、ワンタッチタープは設置しやすく、次いでスクリーンタープ・そしてスクエアタープやヘキサタープとなります。

    スクリーンタープやワンタッチタープなどの自立式タープであれば、手順に沿って設営すれば自立してくれるので、いったん設営した後で、設営位置まで動かして、ペグで固定することができます。

    スクエアタープやヘキサタープは、数本のポールおよびタープ生地から張ったロープを、ペグで地面に固定することにより自立させる仕組みです。そのため最初に設営場所をしっかり決めてから設営しなくてはなりません。フィールドの状況によっては設営が難しかったり、風が強い時には風上側の高さを下げるなど、設営自体に工夫が必要になります。

    タープのメンテナンス方法

    焚き火

    火の粉で穴が空くこともあるので要チェック。

    タープは使用後、汚れや水分を拭き取り、日の当たらない涼しい場所で乾燥させて、ドライな状態で保管しておきます。

    水分や汚れが生地の劣化を早めてしまうため、その要因を出来る限り減らす必要があるためですが、生地に施されたコーティングを保つ目的もあります。

    スクリーンタープやワンタッチタープはフレーム下部に土汚れが付きやすいので、こちらも拭き取っておきましょう。

    また、撤収時に雨が降っていなければ、現地できれいに拭き上げておくことも大切です。

    あなたのキャンプスタイルに合わせたタープを!

    渓谷

    沢でのタープ泊がお気に入り。

    いかがでしたか。年間を通して縁の下の力持ちとなってくれるタープには、キャンプスタイルに合わせて多彩な形状、モデルを選ぶことができます。

    キャンプを快適に楽しく過ごせるタープを、ぜひ使ってみてください。

    北村 一樹さん

    アウトドアライター

    関東甲信越の山を中心に、1年を通して日帰りから縦走、沢登りや雪山を楽しんでいます。数日間沢に入って魚を釣りながら山頂を目指し、藪を漕いでいく汗まみれ、泥まみれの登山が大好物。ファミリーキャンプ、ロードバイクでヒルクライムなど、海と山があるのどかな町に住み、暇を見つけては年中山で過ごしています。

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