地中海の楽園!イタリア・サルディーニャ島のてっぺん「ラ・マルモラ」で絶景テント泊 - 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2025.05.09

    地中海の楽園!イタリア・サルディーニャ島のてっぺん「ラ・マルモラ」で絶景テント泊

    地中海の楽園!イタリア・サルディーニャ島のてっぺん「ラ・マルモラ」で絶景テント泊
    キャンピングカーで暮らしながらヨーロッパを旅する私たち夫婦。気の向くままに各国を巡る中、今回訪れたのはイタリアのサルディーニャ島です。

    地中海に浮かぶこの楽園のてっぺんには、「ラ・マルモラ」が静かに構えています。その壮大な頂を目指して登り、山頂でテント泊に挑戦してきました。

    残雪の登山道にはほとんど人の姿もなく、静寂の中で見る夕焼けと朝焼けは、まさに“この景色を独り占め”という贅沢な時間でした。

    そんな非日常の山頂キャンプ体験を、レポートしていきますので、サルディーニャ島で味わった絶景と静けさをぜひ一緒に感じてみてください!

    島全体が秘境のよう!サルディーニャ島と「ラ・マルモラ」とは?

    真っ青な海に白い砂浜、人懐っこい地元の人々、手つかずの大自然、そしてどこか懐かしいような静けさが魅力の、まさに「大人の冒険島」!

    イタリアと聞いて思い浮かべるのは、ローマやベネチア、フィレンチェなどの有名な観光地ではないでしょうか?しかし、イタリアにはまだまだ知られざる“楽園”がたくさんあります。今回訪れたのは、イタリア本土の西、地中海にぽっかりと浮かぶ島、Sardegna(サルディーニャ島)です。

    島のほぼ真ん中に位置する、ひときわ存在感のある山が、今回登ったPunta La Marmora(プンタ・ラ・マルモラ)です。標高1,834mと島で最も高い山ですが、登るのに特別な技術は必要なく、ちょうどいい高さと雰囲気を楽しめるトレイルになります。

    コースは、往復15km、標高差約500m、所要時間は約4~5時間。通常は日帰りで登れる山ですが、私たちが訪れたのは3月下旬で、ほとんど他の登山者もいなく、「せっかくなら、頂上でテント泊をしてみよう!」とキャンプ道具を担いで、サルディーニャ最高峰で一泊の”てっぺんキャンプ”に挑戦してきました。

    サルディーニャのてっぺんを目指して、山歩きスタート

    登山道にはしっかりと印がつけられていて、分岐も分かりやすく、迷う心配はほとんどありません。

    プンタ・ラ・マルモラは、島の中央部に広がるジェンナルジェントゥ山地に位置しており、最寄りの町はデズーロです。登山口まではクネクネと続く山道で、なかなかのスリルはありますが、道は舗装されていて、私たちの大型キャンピングカーでも問題なく登ることができました。登山の出発地点としておすすめなのが、Parcheggio grande Camper e Auto di Su Filariu(パルケッジョ・グランデ・カンペル・エ・アウト・ディ・ス・フィラリウ)という駐車場。

    キャンピングカーや乗用車にも対応した広々としたスペースがあり、アクセスのしやすさも抜群です。

    私たちが訪れたのはまだ観光シーズンには早い時期だったためか、他に見かけた登山者はたった1人。まるで山全体が貸し切りのような、贅沢な静けさの中で歩き始めました。

    序盤は、マウンテンバイクも走れるほどの緩やかな砂利道が続き、とても歩きやすい道のりです。徐々に標高を上げていくと、ちらほらと雪が現れはじめ、やがて登山道も雪に覆われた区間が出てきました。とはいえ、雪はやわらかくふかふかで、急な傾斜もないため、アイゼンは念のため持参していましたが、この日は使う場面がありませんでした。

    雪の上を歩くには本当に最高!

    登るにつれて、景色はどんどん変化していきます。後ろを振り返ると、歩いてきた稜線の向こうに広がる山々と、サルディーニャ島らしい広大な地形が見渡せます。

    振り返るたびに、広がるサルディーニャ島の絶景。歩きながら、どんどん美しさを増していきます。

    終盤には少し傾斜のある登りがあり、キャンプ道具を背負っての移動はさすがに少し堪えましたが、その先にはもう頂上が待っています。

    ラストスパートの登りを乗り越えれば、山頂はすぐそこです。もうひと踏ん張り!

    ついに頂上!貸切状態の山頂で迎えた贅沢な瞬間

    山頂には大きな十字架が立っていて、山の持つ圧倒的なスケールを感じました。

    最後のひと踏ん張りで稜線を登りきり、少し進むと、ついに標高1,834mのプンタ・ラ・マルモラの山頂が姿を現します。もちろん、頂上には他に誰もいません。見渡す限り私たち2人きりの貸し切り状態で、まさに静寂の世界。頂上からは、360度のパノラマビューが広がり、地中海に浮かぶサルディーニャ島を一望できる絶景に、思わず言葉を失いました。

    サルディーニャ島のてっぺんを、ふたりだけで独占しているという最高に贅沢な時間でした。

    山頂付近には、風を避けるように石が積まれたテントサイト跡がいくつかあり、比較的平坦な場所も点在しています。私たちはその中でも、景色も風の具合もちょうどよい“最高の場所”を見つけて、そこにテントを設営。

    美しい夕日とともに、コーヒーを味わいながら、頂上で迎える至福のひととき。

    テントの中で寝袋にくるまりながら、ゆっくりと地平線に沈んでいく夕陽を眺める時間は、想像を超えるほど美しく、贅沢なひとときでした。夜は少し冷え込みましたが、風は穏やかで、静寂の中ぐっすりと眠ることができました。

    下山も慎重に。やっぱり装備は大事!

    山頂で迎える朝の光。これこそ最高の朝の始まりです!

    翌朝、テントに差し込むまばゆい光に目を覚まし、そっと外をのぞくと、空全体をオレンジ色に染め上げた、息をのむような朝焼けが広がっていました。こんな景色を、誰にも邪魔されずに、ただ静かに味わえるという体験は、一生の宝物です。

    早々とテントを片付けて、下山の準備です。朝方は気温が低く、前日はふわふわだった雪もカチカチに凍っていて、滑りやすくなっていたため、ここでアイゼンが大活躍。

    下山時にはアイゼンが必要だったので、やっぱり持ってきて正解でした。

    春先の山は、残雪具合がまちまちで、日によっても時間帯によっても状況が変わるため、装備はしっかり整えておくことが重要だと実感しました。下山は食料や水などの荷物が軽くなったこともあって、2時間ほどで無事に下りることができました。

    サルディーニャ島のてっぺんで、まさかのプライベート状態でテント泊ができ、とても貴重な体験となりました。観光地のイメージが強いサルディーニャですが、こんな静かで深い自然に出会える場所も隠されています。これからも、キャンピングカーでヨーロッパ各地を巡りながら、ガイドブックに載っていないような穴場スポットをどんどん紹介していきますので、どうぞお楽しみに!

    ルアナさん

    トラベルライター

    2023年1月から夫婦でキャンピングカーに暮らしながらヨーロッパを周遊中!登山、キャンプなどのアウトドアが大好きで、ヨーロッパでもアルプスや色んな地域の山を登っています。夫婦の長年の夢だったキャンピングカー暮らしで旅をして、有名観光地だけでなく、ガイドブックにも載っていないような秘境スポットをどんどん巡り、キャンピングカーライフや海外登山などリアルな体験談をお届けします。

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