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2025.04.12

春~夏限定でおすすめ!アメリカのヨセミテ国立公園はタイオガ・パス経由が見どころたっぷり

春~夏限定でおすすめ!アメリカのヨセミテ国立公園はタイオガ・パス経由が見どころたっぷり
この記事の原稿を書いている2025年3月上旬、私の中には迷いがあります。私が地球上でもっとも好きな場所のひとつ、ヨセミテ国立公園をオススメしたいのですが、ひょっとしたら今年に限っては訪問しても不愉快な思いをしてしまうかもしれないのです。

ドナルド・トランプ米国大統領の2期目政権が始まり、その影響は米国社会のみならず、世界中のさまざまな分野に及んできています。米国が誇る国立公園システムもその例外ではありません。連邦政府の費用削減を目指す政策の一環として、大勢の公園従業員が解雇され、新たな雇用も中断されたままになっています。

そのため、夏場のピークシーズンを迎える前に、多くの国立公園で深刻な人手不足とそれに伴うサービス低下が憂慮されているのです。ヨセミテ国立公園内のキャンプ場はすでに夏場の予約受付を停止しています。

早急に状況が好転することを祈りつつ、もしこのままヨセミテ国立公園内が大混乱するような事態になっても、それでもシエラネバダ山脈の絶景を楽しむ道があります。そんな、いわばプランBを今回は紹介したいと思います。

アメリカでもっとも美しい100㎞

タイオガ・パスから眺める風景。

ヨセミテ国立公園に入るにはいくつかのルートがあります。最短ルートをとるなら、サンフランシスコ方面からは西側の州道120号線、ロサンゼルス方面からは南側の州道41号線が便利です。

どちらの都市からも少し遠回りになりますが、マーセド川に沿った州道140号線ルートの景観も人気があります。今回ご紹介するのは、そのどれでもなく、タイオガ・パス(Tioga Pass)と呼ばれる道路を通って、ヨセミテ国立公園の東側から入るルートです。

ヨセミテ国立公園周辺地図。タイオガ・パスはヨセミテ国立公園中央部を横断する州道120号線の東側半分、ヨセミテ・バレーからリー・バイニング(Lee Vining)という小さな町までを結ぶ約100㎞の道のりです。

そのどこを切り取っても、目が覚めるような山と湖の風景が連続します。澄んだ空気、白い花崗岩の山肌、青い水をたたえた湖、深い緑の巨大なセコイアの森。この色鮮やかなコントラストがコーナーを曲がるたびに様々に形を変えて現れるのです。私の個人的意見ではアメリカでもっとも美しいドライブルートです。私は未経験ですが、サイクリストにとってもそうでしょう。

ヨセミテ国立公園内に入れない、あるいは泊まれない、万が一そんなことになったとしても、このタイオガ・パスを通るだけでも素晴らしい体験ができます。ただ通り過ぎるだけではなく、湖畔でのんびり過ごしてもいいですし、ハイキングをするためのトレイルもたくさんあります。

氷河湖Tioga Lake。

タイオガ・パスはサンフランシスコやロサンゼルスから見るとヨセミテ国立公園の反対側に位置します。日本からを含めて、海外や米国内の主要都市からの観光客が訪れるためには余分な日数が必要になります。さらには、標高3,000mほどの高地を走るため、積雪量が多い冬場(10~4月)は通行禁止になります。

このけっして便利とは言えない諸条件のせいでしょうか、高名なルートのわりには、交通量はさほど多くありません。所々の駐車スポットもあまり混雑しません。5月から夏までがベストシーズンです。

タイオガ・パスの終点リー・バイニングから南へ向かい、州道495号線を30分ほど走ると、マンモス・レイクスという美しい山岳リゾート地があることも、このルートをオススメする理由のひとつです。

8月のマンモス・レイクス。遠くに万年雪が見える。

レイクスという名前の通り、大小たくさんの湖や沼が点在します。カヌー、釣り、トレッキング、キャンプなど、さまざまなアウトドアの楽しみが満載した土地です。ヨセミテのような世界的知名度はありませんが、その風景の素晴らしさは引けを取りません。アウトドア愛好者ならここだけを目的にしてもカリフォルニアを訪れる価値は十分以上にあると私は思います。国立公園ではありませんので、連邦職員が削減されることからの影響も少ないでしょう。

まことに予断を許さない社会状況ではありますが、だからこそ北米の大自然を満喫できるタイオガ・パス+マンモス・レイクスの旅はいかがでしょうか。もしヨセミテ国立公園の混乱が回避されるなら、それはそれで素晴らしいということで。

カリフォルニア州観光局タイオガ・パス案内ページ(日本語)
https://www.visitcalifornia.com/jp/road-trips/taiokahasu/

マンモス・レイクス観光ウェブサイト(英語)
https://www.visitmammoth.com/

私が書きました!
米国在住ライター(海外書き人クラブ)
角谷剛
日本生まれ米国在住。米国で高校、日本で大学を卒業し、日米両国でIT系会社員生活を25年過ごしたのちに、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。日本のメディア多数で執筆。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。

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