パルパーク第1号 福岡県北九州市山田緑地はこんなところ! その1 | サスティナブル&ローカル 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

サスティナブル&ローカル

2018.05.10

パルパーク第1号 福岡県北九州市山田緑地はこんなところ! その1

北九州市山田緑地にパルパークができる!

「想像以上に広いですね」
 BESSの野儀が目をみはった。
「それに樹種が豊富だ」
 編集長オオサワが頷いた。パルパークのメンバーが北九州市の山田緑地を視察に訪れたのは2017年12月のことだった。一行を案内するのは同市公園緑地部の稲木と梅野だ。
「ここはかつて弾薬庫として使われていたんです。その間約半世紀にわたって一般の利用が制限されていたため、ほとんど手つかずの照葉樹林が残っているんですよ」
 北九州市のほぼ中央に位置するその森は、戦前・戦中は陸軍、戦後は米軍が使用し、国に返還後北九州市に払い下げられた。そんな数奇な運命をたどった後、山田緑地が公園としてオープンしたのは1995年のことだ。面積は東京ドーム約30個分。園内に4本の自然観察路が設定されているが、コースタイムは最長で90分。とにかく広いのだ。この広大な森を活かし残すため、「30世紀の森づくり」をテーマに、自然を体験できる“利用区域”と自然環境の保護
を優先する“保護区域”および“保全区域”の3エリアに分けて公園は管理されている。
「あの木に止まっている鳥、ベニマシコですね。この季節に渡ってきて越冬するんです。これは冬イチゴ。甘酸っぱくておいしいですよ」
 梅野は歩きながら次々に動植物を指差しては解説する。視察というより自然観察会のノリである。それほど自然が豊かなのだ。オオサワは冬イチゴをひと粒口に放り込むと、山田緑地の魅力を噛みしめてみた。
「何よりも豊かな森がすばらしい。森から出る間伐材など自然素材を生かした公園づくりができる。市街地から近いのもいい。子どもたちがたくさん集まるだろう。それに加えて管理だ。これだけ管理が行き届いていれば、どろんこになったり火を使ったりといった忌避されてきた自由な遊びを実現しやすいはずだ。ここならパルパークのコンセプト、“子どもたちにたくましく生きる力を”をきっと形にできる」
 一行は公園の奥に進み、小さな尾根にはさまれた気持ちのいい谷戸(穏やかな谷状地)に入った。すると、自然解説に忙しかった梅野が一瞬黙り込み、立ち止まった。
「この野草広場にパルパークを作って、子どもたちがもっとのびのびと自然を体感し、楽しめるようにしたいんです」
 オオサワはぐるりと見回すと、谷戸に響き渡るような声で返した。「そうなんですよ、自然は眺めているだけじゃもったいないんだ。ぜひやりましょう! ここにパルパーク第1号を作りましょう!」
 まずは今秋の焚き火ゾーン完成をめざし、プロジェクトが動き始めた。

2000年までに全廃された路面電車の敷石が緑地内に保存されている。ファイアープレイスでは、この敷石を再利用する予定。

公園の数ある禁止事項の中でも、その第一に挙がる焚き火から着手。東京ドーム10個分の利用ゾーンの中、野草広場に焚き火ゾーンを作る。陸軍に接収される前の昭和初期までは田んぼが広がっていたという気持ちの良い広場だ。

「森の池」は水量調節のために作られた小さなダム。東屋があり、格好のバードウォッチングのポイントになっている。

山田緑地の歴史を物語る弾薬庫が園内に点在。分厚いコンクリートに圧倒される。入り口は塞がれているので中は見られない。

野草広場の横を流れる小川。三面護岸になっているのが残念。プロジェクトの一環として川の再生・利用も考えていきたい。

森の家からハイキングコースを20分ほど登ったところにある展望台。市の中心部や関門海峡が一望できる。市街地の近さに驚く。

山田緑地
所在地:福岡県北九州市小倉北区山田町 開園時間:9時~17時 入園料:無料 休園日:毎週火曜日(火曜日祝日の場合は翌日) 駐車場:普通車300円 問い合わせ先:山田緑地管理事務所 093(582)4870

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