都会でも見られる!夜の生き物観察に出かけてみよう

2020.08.22

 

赤い光で動物も驚きません

夜の観察は、昼間、明るいうちの聞き込みやフィールドサイン探しが重要だ。木々の合間に高層ビルが垣間見える、新宿区高田馬場を歩きながら、タヌキがよく遊びに来る、という薬王院の周りを調査する。

夜の動物を見てみたい!@薬王院(新宿区)

所要時間 約120分〜

新宿区にあるお寺、薬王院。この一帯はタヌキの目撃情報が多く、猫のエサ目的で、夕方から姿を現わすこともある。

ま「本当にタヌキがこんな都会にいるんですか?」
佐「タヌキは江戸時代以前からいるんですよ。東京23区、どこにでもいるといってもいい」

あてもなく彷徨うより、近所の人から情報を得ることが重要。

たしかに、お寺の裏の雑木林に獣道が(!?)。足跡やため糞(タヌキは仲間で同じ場所に糞をする習性がある)が見つかれば、高確率でタヌキが存在する。

その後、獣道(人目につきにくいフェンスの下など)や足跡を探す。

佐「ほかに、大田区にはニホンアナグマ、葛飾区の水元公園ではマスクラットというネズミの仲間がいたり、ハクビシンは至る所で見られているんですよ」

ハクビシン捕獲用の罠。

ホンドタヌキ

昼間は穴ややぶの中で寝ていることが多い。夕方になると、人家の生ゴミや猫のエサを漁る。縁の下が棲家になることも。

ニホンアナグマ

名前のとおり、穴を掘るのが得意なイタチ科の中型哺乳類。かつては絶滅危惧種に指定されていたが、年々増加傾向にある。

そういった夜行性の生き物は、日没後30分ぐらいが出会える可能性が高いとも。アブラコウモリもそのうちの一種。探すのには秘密兵器があるのだとか。

アブラコウモリの音を聞こう

所要時間 約40分

佐「コレコレ、コウモリ探知機。コウモリが出す超音波を人間の耳に聞こえるように変換する装置なんですよ」
ま「コウモリの音が聞こえる?」
佐「そう。ピチピチっていう音が聞こえたら、コウモリが近づいてきた合図」
ま「面白〜い! 貸してっ」

本日いちばん、テンションが上がったまみちゃんでした。

蚊をエサにするため、水辺に現われることが多いアブラコウモリ。日中は橋桁の下に隠れており、夕方から出現する。普段は見上げて観察するが、橋の上からなら見下ろせる。

プロ・ナチュラリスト
佐々木 洋さん

全国の小学校や幼稚園で自然解説を行ない、独特の表現と口調で自然の魅力を伝える。NHK教育番組やラジオなどで活躍。著書多数。

※生き物の観察は、各公園などのルールに従って下さい。

※構成/大石裕美 撮影/田川哲也 写真協力/佐々木洋、あらいひろし

(BE-PAL 2020年8月号より)

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