3代目となったCX-5の2輪駆動版で、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(BE-PAL選出)の金子浩久が横浜を中心とした一般道と高速道路で約2時間試乗してきました。
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新型CX-5の先代モデルとの違いは?
前輪駆動版の価格は「L」が407万円、「G」が352万円、「S」が330万円。4輪駆動版は、それぞれのグレードで23万6500円増しになります。
側面から眺めると、先代モデルからの印象は大きく変わりありません。しかし、正面に回ると、ライト周りがシャープに見えるように変わっています。インテリアも一新されました。
運転席に座ると、ステアリングホイール中央のマークが“MAZDA”とアルファベット表記に変わっています。

改変ポイントのひとつは、先代モデルのホイールベースを延ばして後席空間を拡大したことです。後席に座ってみると確かに広くなっています。延ばせば広くなるのは当然ですから、先代モデルから延ばして欲しかったですね。

センターディスプレイパネルが大型化されたことも目立っています。パネルが大型化されただけでなく、Googleも導入されました。Googleはさまざまに便利に使えますが、今回の試乗では音声操作が百発百中の優秀性を示していることを確認できました。音声操作はドライバーの負担を軽減し、安全にも寄与する機能なので、もっと使われるべきだと考えています。

その点を考慮することなく、“物理スイッチのように手探りで操作できない”という一方的なタッチパネル批判はナンセンスです。そもそもタッチパネルでの操作は、音声操作の使用が前提となっているからです。
一新されたCX-5の操作系ですが、せっかくセンターディスプレイパネルを大型化して、機能を集約してスペースを有効活用できるはずなのに、太く大きく古臭いシフトレバーが何も考えていないかのように変わらぬ位置に生えていることがちょっと残念。スペースを無駄にしているし、シフトレバーだけが遺物のように屹立していて、せっかくの新しいインテリアとマッチしていません。
試乗後にインテリア担当のデザイナーさんに確かめたところ、「シフトのためにワイヤーを使っているので、プラットフォームを改めない限り変えられない」とのこと。
さらに、シフトレバー周辺のセンターコンソール面が無駄に広く、ノッペリと何もなされていないのにも興醒めです。何かのスイッチなどを設けるなり、造形で遊んでみるなりすればいいのに。もったいない。
新型CX-5を実際に運転して気になった点
新型CX-5は、横置きされる2.5リッター4気筒エンジンにモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドシステムによって前輪もしくは4輪を駆動します。
4気筒エンジンはモーターにアシストされて回っていきますが、特別にパワフルでも、滑らかでもありません。ごく標準的です。

気になったのが、凹凸がある路面での跳ね返りの硬さです。注意喚起のための連続して小さな段差を設けた舗装の道路を走ると、上下に細かく跳ね続けていました。
もうひとつ運転中に気になったのが、メーター中央部の表示の下3分の1が、ドライバー監視カメラの陰に隠れて見えないことでした。シートをどのように調整しても、自然なドライビングポジションでは見えないのです。
運転支援機能の働かせ具合と、走行モード表示が隠れてしまって確かめられません。上から覗き込もうとすれば見えなくもないですが、その時は視界にはメーターパネルしか収まらず前方が見えなくなるので危険です。体格とドライビングポジションは人それぞれですが、マツダ社内では開発中に誰もこのことを指摘しなかったのでしょうか?
他にも、走行モード切り替えスイッチがステアリングホイールスポークの右側という“一等地”にあることが頷けませんでした。ここでなくて構わないからです。もっと重要な機能を割り当てるべきでしょう。
そのNORMALとSPORT2種類の走行モードの働き具合も、違いが小さなものでした。そもそも、SPORTモードなるものがこのクルマにどうしても必要なのでしょうか?
使いやすく進化した運転支援機能
ドライバーインターフェイスについて、いくつかの疑問点も抱きましたが、アップデイトされた運転支援機能は明確に進化していました。
特に、ボタンひと押しで機能がアクティベイトする点が使いやすい。日本車では、まだふた押ししなければならないクルマの方が多いので、大きな長所となっています。ただ、欲を言えば、ACC作動中の加速と減速の制御にもう少しのキメ細かさが欲しかった。
また、40km/hまでのハンズオフが可能になりましたが、他車はもっと速い速度域でも可能となっているので、進化を期待します。
新型CX-5は、先代からのイメージをあえて変えないようにしていながら、実効性の高いGoogle搭載や運転支援機能の進化などが使いやすさを生み出していました。
新型CX-5は手堅くまとめられていますが、その分の新鮮味に乏しいとも言えるでしょう。2027年以降に、フルハイブリッドシステムが搭載されたモデルの追加も同時に発表されたので、そちらも確かめたくなります。




