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【北海道地方】おすすめの牧場
雄大な敷地が広がる北海道には、乗馬や酪農体験ができたり、牧場が販売する加工食品やソフトクリームなどグルメが楽しめたりと、宿泊でも日帰りでも楽しめる牧場がある。BE-PAL本誌(2025年9月号)にも掲載されたおすすめスポットを中心に紹介。
ファームホテル ON THE CHEESE(北海道)

代々、酪農を営む坂根牧場では、牛がストレスなく過ごせる環境づくりを進めている。隣接する工房ではチーズを作っていて、2階を宿泊施設として提供。キッチン、トイレ、浴室、洗濯機も完備。生活に必要なものが揃っていて、長期滞在もOK。

宿泊者は無料で牧場見学や搾乳体験ができる。

※構成/松村由美子
(BE-PAL 2025年9月号より)
▼参考記事
大沼流山牧場パド・ミュゼ(北海道)

趣味は国内外の国立公園巡りと、地方のスナック巡り。今夏はアメリカのイエローストーン国立公園を1週間ほどハイキング予定。
「パド・ミュゼ」さんはガチで馬のお世話をさせてくれるというのだ。しかも、ホースセラピーにも力を入れているそう。
部屋に荷物を置いたら、すぐに外へ。広大な牧場を歩きながら各施設を見てまわり、馬にもご挨拶。その後は厩舎へと向かう。馬のご飯の時間なのだ。スケジュールを見てみると、朝、昼、夕の食事を馬にあげてから、人間たちが食事を摂る。ここではとにもかくにも馬ファースト。数だって人間より馬のほうが多いのだ。人間都合ではなく、動物の時間に合わせた暮らしだ。
体験とはいえ、ガッツリ働かせてくれるのも好みだ。食事もスタッフのみんなと一緒。ゲストというより仲間として迎え入れてくれる感じが、至れり尽くせりの都会暮らしに慣れた身には、逆に心地よい。さて、明日が本番。早朝から牧童生活だ。
本日のお宿(一泊22,000円~)


滞在日数は自由。定期的に10泊11日の牧場暮らしキャンプも開催している。今回泊まったドミトリーのほかに、貸し切りのトレーラーハウスもある。


馬のほかにも、犬や猫、ヤギなど多様な動物たちが暮らしているので、動物好きにはまさに天国。ペット同伴可能で、年齢も何歳でもOK。企業研修なども受け入れている。


DAY1
チェックイン後すぐ馬たちの食事のお世話。

着いて最初のお仕事が馬の食事準備。馬ごとに決められた量の干し草を正確に量ってから与える。写真のラムちゃんは一食3kg。

主な仕事場となる厩舎。基本は放牧スタイルだが、一部の馬やヤギなどが入れられている。馬具置き場にもなっていて、奥には鞍などがずらり。

外に放し飼いになっている馬たちは自分たちで青草を食べているので、ホースフードという馬のおやつと「ぽーぽーぽー」という掛け声で呼び寄せる。これは頭数や健康状態のチェックのためでもある。


ヤギたちを厩舎に入れて初日は終了。

ヤギを厩舎に入れる作業。ヤギのパワー舐めてました……。
スタッフさんと食卓を囲み馬談義

食事は3食付きでスタッフさん手作り。この日のメニューは塩豚とサラダ、お味噌汁にご飯。ここで育てた野菜が供されることも多い。

DAY2
憧れのフォークを使って馬房掃除。



起床したら、まずは馬房掃除と馬の朝ご飯。牧場三種の神器である大きなフォークを使って、糞や汚れた寝藁を片付ける。糞は畑の肥料に使うのだ。
ブラッシングに蹄のお手入れも

人間の朝ご飯の後は、馬のお手入れ。丁寧にブラッシングし、蹄の裏の汚れも落とす。最初はけっこうビビリ気味。蹄の裏なんてなかなか見られない!

まずは引き綱で馬の運動スタート


最初は囲いの中で、馬と一緒に歩く練習。常に馬の様子を見てコミュニケーションを取りながら行なうのが重要。引っ張ったりしなくてもちゃんと付いてくる賢い子。
ついに騎乗の時。馬と共に牧場を巡る

馬具の装着も自分で。丸ごと全部体験させてくれるのがうれしい。やや緊張しつつ騎乗!



乗馬は全身の筋肉をバランス良く使うので、人間にとっても良い運動。心にも体にも良い効果があるなんて、馬ってスゴイ!
※構成/櫻井 卓 撮影/小倉雄一郎
(BE-PAL 2025年9月号より)
▼参考記事
【関東地方】おすすめの牧場
関東圏からアクセスしやすい千葉県には、ワークショップや牛舎の見学ができる牧場併設のキャンプ場や、養蜂場が運営するキャンプ場がある。BE-PAL本誌(2024年7月号~2024年9月号)に掲載された、自然や生き物たちとの触れ合いを楽しめるおすすめの牧場を紹介する。
千葉ウシノヒロバ(千葉県)
「衰退する日本の酪農をデザインの力で支えたい」と、千葉市が運営していた牧場を、デザイン会社Chicabiがリノベーション。育成牧場としての機能は残しつつ、10万㎡の敷地にキャンプ場をオープン。さらに、工作などが楽しめるキッズスペース、地元野菜が並ぶマルシェも整備した。テントサイトは開放感抜群で、車の乗り入れもOK。トイレなどの共有施設に近いファミリー向け、ペットと過ごせるエリア、ソロでゆったり楽しめるエリア、牛舎を眺められるエリアの4つに分かれている。蓄電池を備えたオフグリッドのロッジもオススメだ。
クラフトなどのワークショップや動物とのふれあい体験なども季節ごとに開催している。都心から車で約60分とアクセスも良好! 気軽に里山の自然を楽しむにはもってこいのキャンプ場だ。

開放的なテントサイト。ソロ向けの月額定額プランも実施している。

元気に育つ牛の姿を見学することができる。

エコバッグを作る「植物ハントとたたき染め」は1,980円。

廃材を活用した「LEDランタン」作りは2,970円。開催日は事前に要確認。

共有施設はセンターハウス付近に集約。清潔な炊事棟。

トイレは温水洗浄便座付き。

シャワーは事前予約制だ。

ロッジは4人用と8人用の2種類。

扉が大きく開くのが特徴で、外との一体感が楽しめる。20,240円~。
※構成/松村由美子
(BE-PAL 2024年9月号より)
営業:通年(2月休業)
予約:6か月前より
テントサイト:155
その他の宿泊施設:4棟
モデル料金:9,020円〜
▼参考記事
Bee Camp Field(千葉県)
里山の再生に取り組む「市原みつばち牧場」では、ミツバチと共に持続可能な環境づくりと循環型農業を実践。里山の景観やはちみつを求める来訪者から「キャンプをしてみたい」という声が高まり、今春から宿泊キャンプが可能に! テントサイトは3つのエリアに分かれ、車の乗り入れOK。エリアごとに炊事場とトイレが備わっている。敷地内のカフェでは、ソフトクリームなどのはちみつを使ったメニューを提供。3月~10月ごろには、養蜂体験も実施している。開催日や料金はSNS等で確認のこと。

テントサイトは区画のないサクラサイト、ユリノキサイト、区画が選べるモミジサイトの3タイプ。

新しく清潔な炊事場。

春は菜の花、夏はヒマワリなど、蜜源植物の花畑が広がる。

養蜂の仕事がわかる養蜂体験も実施。
※構成/松村由美子
(BE-PAL 2024年7月号より)
▼参考記事
【中部地方】おすすめの牧場
中部地方からは、BE-PAL本誌2024年7月号で紹介された、鶏のエサやり体験やアルパカ牧場での触れ合いもできる富士山を望める山梨県のキャンプ場のほか、BE-PAL本誌2024年5月号に掲載された、併設の牧場で牛や馬が放牧されのどかな景色の中で過ごせる長野県のキャンプ場を紹介する。
富士エコパークビレッヂ富士エコキャンプ場(山梨県)

富士山の北西麓、標高約1,000mの富士ケ嶺高原に立地。持続可能な農業を軸とした暮らしを提唱するパーマカルチャーを体験できる「富士エコパークビレッヂ」として発足したが、2021年にキャンプ場にリニューアル。その際、前施設の理念を継承してエコロジーをテーマにしたが、「エコを押し付けるのではなく、雄大な富士山を眺めながら、自然環境のことを考えるきっかけを作ってもらえたらと思っています」と、オーナーの今井雅晴さん。
エコ体験のひとつが食の循環で、生ゴミを分別回収し、自然放牧している鶏のエサに活用。フードロスの軽減に貢献できるとあってキャンパーも協力的だ。
さらに、鶏のエサやり体験も実施し、卵も販売。これが評判で、販売時間前には行列ができるほど。また、太陽光&風力発電設備を設置して売電。温水洗浄便座付きトイレ、温水の出る炊事場など、水道光熱費を賄っている。
エコ体験だけでなく、迫力のある富士山の眺めも魅力。敷地面積が約12,000坪と広く、満サイトになっても隣がさほど気にならない。地面は基本的に平坦だが、一部、傾斜がある。一帯は風が強いエリアなので、鍛造ペグがオススメだ。

サイトは車の乗り入れOK。9つのエリアに分かれている。写真は管理棟に近いEサイト。

A1サイト。道路や電線は見えるものの、富士山の眺めはバッチリ。

富士山の反対側には毛無山の山並みが広がる。

ワンコがノーリードで過ごせるプライベートドッグエリアが2サイトある。

回収した生ゴミから作った自家配合飼料でエサやりを体験。

眺めの良い鶏舎で鶏を放牧。

生ゴミを分別回収。

生ゴミにトウモロコシ、穀物、麹菌などを加えて発酵させる。

自家配合飼料で育つ元気な鶏が卵を産む。

毎日8:30、16:00に生みたての卵を販売。おいしいと大人気!

シンプルな作りのバンガロー。

デッキからは富士山を眺められる。13,200円~。

バスを活用したバンガローもある。

室内は手作りで改装。運転席も残されていて楽しい。13,200円~。

Eサイトの奥にはアルパカ牧場も。

管理棟そばのトイレと水場。

Bサイト付近の炊事場。温水も使える。管理が行き届き清潔。
※構成/松村由美子 撮影/中村文隆
(BE-PAL 2024年7月号より)
営業:通年(火・水・木曜休)
予約:3か月前の1日より
テントサイト:133
その他の宿泊施設:4棟
モデル料金:7,700円〜
▼参考記事
戸隠キャンプ場(長野県)

妙高戸隠連山国立公園内にあり、標高1,200mに位置するキャンプ場からは、雄大な戸隠連峰が望める。併設の戸隠牧場では牛や馬が放牧され、のどかな景色の中で過ごせるのも魅力。乗馬体験やふれあい動物広場など、動物と遊べる施設も充実する。


※構成/風間 拓
(BE-PAL 2024年5月号より)
▼参考記事
【関西地方】おすすめの牧場
奈良県には、日中はハイキング、夜は満点の星空を天体観測などアクティブにもゆっくり過ごすことも楽しめる自然公園がある。敷地内の「めえめえ牧場」では羊の放牧がされており、エサやる体験や羊毛クラフト体験などイベントが盛りだくさんだ。
フォレストパーク神野山(奈良県)

奈良県山添村にある「フォレストパーク神野山」は、昼間はハイキングやバーベキュー、牧場での羊とのふれあい体験などが楽しめる自然公園だ。
夜には澄んだ空に満天の星が広がり、星空スポットとしても注目を集めている。深い山あいに位置し人工の光が少ないため、季節によっては天の川や多くの星座を肉眼で楽しむことができる。
駐車場からでも美しい星空が望めるので、夜のドライブがてら立ち寄ってみるのもおすすめ。
▼参考記事













