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手斧の役割とは?
キャンプ場では焚き火用の薪が販売されていることが多く、大きな丸太から薪割りして…ということはほとんどない。キャンプでの薪割りは、すでにある薪をさらに細くして「焚き付け」を作ることから始まる。
斧が大き過ぎても扱いづらいため、ちょうど良いサイズが手斧(ハンドアックス)だ。片手で振れて、コントロールもしやすい。過度なチカラを必要とせずに、薪を細く割ることができる。
▼参考記事
BE-PALスタッフが使ってみた!おすすめの手斧3選
実際にスタッフが使ってみたインプレッションとともに、素材や重さ、機能などの特徴をする。

私が試しました!(ライター 山本)
Husqvarna(ハスクバーナ) 手斧
スウェーデンで長らく愛されている、定番の手斧。バランスが取れた扱いやすさはさすがだ。
●刃長:80mm
●重さ:980g(本体)
●刃素材:スウェーデン鋼
sakagen×TSBBQ スケルトンアックス TSBBQ-032
1枚の鋼板から作り出された手斧。職人による刃付けで、ナイフのような鋭い切れ味を楽しめる。刃の背面はペグハンマーとしても使える。
●刃長:90mm
●重さ:619g(本体)
●刃素材:刃物鋼

刃物鋼製のワンピース構造なので、折れる心配なく振り降ろせる。
MORAKNIV(モーラナイフ) ライトウェイトアックス
握りやすく折れにくいポリプロピレン製のハンドルを採用。刃が長いので、薪へのあたりがいい。
●刃長:115mm
●重さ:510g(本体)
●刃素材:ボロン鋼
▼参考記事
頼りになる小型サイズのおすすめ手斧3選
片手で気軽に使え、太い薪をさらに細く割るのに重宝する小型の手斧を紹介。
UNIFLAME(ユニフレーム) 燕三条乃斧
小ぶりで扱いやすく、太い薪をさらに細くして焚き付け用の薪を作るのに最適。斧頭(刃の背側)部分に、細い薪を短く折るための溝が付いているので、長い薪が使えない小さな焚き火台用に便利。エントリーユーザーにもオススメだ。
●全長:約275mm
●重量:約450g

折る機能をプラスした個性的なモデル
トヨクニ 土州薪割斧
全長と刃の重量とのバランスが、日本人の体格に合うように作られた純国産モデル。無駄な力を使うことなく、薪を素早くキレイに割ることができる。丈夫な樫材の柄には、滑りにくいチェッカリング加工が施されている。
●全長:360mm
●重量:700g
BABACHO 多喜火斧
ブレードからハンドル部までが1枚の鋼材で作られたフルタング構造は捻りや衝撃に強いため、斧頭を叩いて薪を割るバトニングをしてもへっちゃら。しかも9mmもの厚さがある鋼材が使われているので、耐久性もバッチリだ。
●全長:約280mm
●重量:約940g
▼参考記事
人気の手斧をアウトドアライターがレビュー
GRANSFORS BRUK(グレンスフォシュ・ブルーク) ワイルドライフ
スウェーデン・ヘルシングランド地方に本拠を置くグレンスフォシュは、1902年から斧を、1942年から鉄挺の生産を続ける歴史ある工房だ。単に旧来の工法にこだわるだけではなく、品質を高めることで自然資源の消費を抑えることをテーマにしている。森林用、薪割り用など25種以上の製品があるが、本作は野宿用の小型モデル。
●重量:約445g(斧頭400g)
●全長:345mm
●刃渡り:80mm
●付属品:専用本革ケース
フルタングのナイフでバトニングするのも楽しいが、本気で焚き火を楽しみたいならぜひハチェット(小型の手斧)を試してほしい。薪割りの効率がまったく違うし、ひと振りで「パカーン!」と割れる快感はナイフにはとても真似できない。
このハチェットはスウェーデンのグレンスフォシュ・ブルーク斧製作所の製品で、すべて職人の手作りだ。
現在のマスプロメーカーは分業制の工場生産がほとんどだが、同所では火床から真っ赤な鉄塊を出して鍛造用ハンマーで叩くところから、でき上がった斧を砂岩で磨き上げて刃を付け、それをヒッコリーの柄に嵌めるところまですべてひとりで行なう。そのため斧頭には責任と誇りの証として斧職人のイニシャルが刻印される。

手作業による鍛造から柄付けまですべての工程をひとりの斧職人が担当し、斧頭にはその職人のイニシャルが刻まれる。品質と誇りの証なのだ。

片手で振りきれる絶妙なサイズ感
多種多彩な同社製品の中で3番目に小さいモデルで、柄長345mmで握りやすく、キャンプでの薪作りや軽作業にはちょうどいいサイズだ。

食い込みが良く叩きやすい斧頭
通常の薪割りだけでなく、鉈代わりに藪を払ったり、立ち枯れた樹から枝を落としたり、楔として丸太に叩き込んだりと、さまざまな作業に使える。
▼参考記事
まだまだある!要チェックのおすすめ手斧
PRANDI(プランディ) ジャーマンタイプハチェット600 トラディショナル アッシュハンドル
イタリアの斧メーカーによる、銀杏の葉のような刃が特徴的なジャーマンタイプハチェット。ヘッド表面の仕上げによって鋳造の風合いを残している。
●サイズ:長さ約38.5×刃頭長15.0×刃頭厚3.0~10.2cm
●総重量:約830g

ハチェットも別売りの専用レザーカバーを装着可能。ハチェット付属のラバーカバーよりも一段グレードアップさせたい方におすすめ。
▼参考記事
PRANDI(プランディ) キャンプハチェット
ブレードの反対側がフラットになっていて、ハンマーとして使える。もうひとつの特徴は、ハンドルにきれいな塗装がしてあること。これは日本の輸入代理店であるファイヤーサイドの企画による特別仕様だ。それぞれ「鶯(うぐいす)」「今鶴羽(いまつるは)」「狐(きつね)」という日本の伝統的な色が塗られている。(リンク先は「鶯」)

手前部分がフラットになっていて、ハンマーとして使える。ブレード部分の重さが約500g。

ブレードを保護するケースは牛革製。ハンドルはタモ材。
▼参考記事
BAREBONES(ベアボーンズ) フェリングアックス
美しく緩やかなカーブがかかった柄の部分は、握りやすくデザインされていて、安定して振り下ろせる。フェリングアックス自体、樹木の伐採を目的に作られた斧で、DIYで庭木の伐採や小さく切断する際に使われるアイテム。薪割りが楽しみになりそうな1品である。
●サイズ:ブレード/15.7cm、柄/60cm
●素材:1055スチール、ヒッコリー

重量バランスと握りやすさがポイントの薪割用斧。
▼参考記事
BAREBONES(ベアボーンズ) フィールドハチェット
片手で振りおろせる大きさだから、鉈と同じように細めの薪を小割りにしていくときに使うことができる。鉈柄はヒッコリー(クルミ)製で、硬質な手ざわりが気持ちいい。ブレードのシースはキャンバス製。ワックスが塗られているので、ある程度撥水性があり、汚れや水濡れを防いでくれる。(写真左)
●柄の長さ:約40cm

小ぶりなので、細い薪を割るのに最適。

「フィールドハチェット」のヘッド部分。ワックスの塗られたキャンバス製のシースが付いている。
▼参考記事
OYO(オヨ) ヴァイキング
ノルウェー発ブランド。オヨのあるヤイロという町では、ヴァイキングが使用した斧が出土しており、それを再現したモデル。ブレードも柄も曲線で構成されている。
●サイズ:刃長6cm、柄の長さ32.5cm

ブレードにはフェルト製のカバーが付属する。ブレードは硬軟のバランスがよい合金鋼。ハンドルはヨーロピアンアッシュ(モクセイ科の広葉樹)製。
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