
どちらも身近な爬虫類で、庭やキャンプ先などでよく目にする存在ですが、実は異なる科に属しています。
日本ではニホントカゲとニホンカナヘビが代表的で、観察する際に見分けられると自然体験がより楽しくなります。
子どもとのアウトドアで盛り上がりたい方はぜひご一読ください。
トカゲとカナヘビは違う生物?

自宅の庭やキャンプ先で見かける細長い爬虫類がトカゲやカナヘビ。トカゲとカナヘビはよく似ていますが、実は分類上も姿かたちも異なる別の生き物です。
トカゲは「トカゲ科」、カナヘビは「カナヘビ科」に属し、それぞれに特徴があります。形態が似ているため混同されがちですが、ポイントを押さえれば簡単に見分けられます。自然観察や子どもとのアウトドア体験で「どっちだろう?」と盛り上がるきっかけにもなるでしょう。
トカゲとカナヘビの違いとは?

トカゲもカナヘビも爬虫類
どちらも爬虫類に分類され、変温動物であることが共通点です。太陽光を浴びて体温を上げ、活発に活動します。
昆虫やクモなどを捕食する点も同じですが、分類上は別グループ。世界的に見ても、トカゲ科は種類が多く、光沢のある体を持つ種が多いのに対し、カナヘビ科はスリムな体型で俊敏に動く特徴があります。日本国内ではニホントカゲとニホンカナヘビが代表種として知られています。
体のツヤ感による違い
見分けやすいポイントが体の質感です。トカゲは全身の鱗に光沢があり、日差しを受けると金属のように美しく輝いて見える特徴があります。触るとうろこがスベスベとしています。
一方、カナヘビはマットでつや消しのような質感をしており、地面や草むらに溶け込みやすい体色。うろこはザラザラとしています。
尻尾の長さや色による違い

尻尾も大きな識別ポイントです。二ホントカゲの尾は体長と同じくらいか少し長い程度で、幼体の尾は鮮やかなブルー。観察者の目を引く美しさがあります。
カナヘビは体に対して尾が非常に長く、体長の倍近くあることも少なくありません。尾の色は地味で茶褐色や灰色が多いため、景色に溶け込みやすい特徴があります。自然散策で「やたら尾が長い」と感じたら、カナヘビを見ている可能性が高いでしょう。
見つかる場所による違い
棲息環境にも差があります。トカゲは比較的日当たりのよい石垣や庭先などで見られ、じっと日光浴をしていることが多いです。
カナヘビは草むらや藪など、より動き回りやすい場所を好みます。動きの速さもカナヘビの特徴で、観察する前にスッと逃げてしまうことも。アウトドアで出会ったときに、「のんびりしているのはトカゲ」「せわしなく走り回るのはカナヘビ」と覚えておくと見分けやすいです。
代表的なトカゲ「ニホントカゲ」とは

日本で最も身近なトカゲが「ニホントカゲ」です。幼体は黒い体に鮮やかな青い尾を持ち、非常に美しい姿をしています。
成長すると光沢のある褐色になり、尾の青さも失われます。庭先や公園、石垣などでよく見かけられ、じっと日なたにいることが多いのも特徴。
昆虫を捕食する益獣としてもおなじみです。外敵に襲われると自ら尾を切って逃げる、自切という行動をします。
尾は色が変わったり、短くなったりと元通りにはなりませんが、再生能力があるのが面白い点です。
代表的なカナヘビ「ニホンカナヘビ」とは

「ニホンカナヘビ」は細長い体型と非常に長い尾を持つ、日本固有のカナヘビです。体色は地味な褐色~灰色で、草むらや林縁に潜みながら俊敏に動き回ります。
ニホントカゲ同様に、尾が切れても再生する力を持ち、外敵から身を守る知恵を備えています。寒さには弱く、冬には冬眠し、春から秋にかけてよく姿を現します。キャンプや登山中に素早く走り去る細身の爬虫類を見かけたら、それはニホンカナヘビかもしれません。
トカゲとカナヘビの豆知識がアウトドアを楽しくする!

トカゲとカナヘビを見分けられると、アウトドアでの自然観察が一段と楽しくなります。子どもと一緒に探して「光ってるからトカゲだね」「尻尾が長いからカナヘビだ!」と会話すれば、学びの体験に早変わり。違いを知るだけで、自然との付き合い方が豊かになります。家族でそんな発見を楽しんでみませんか?