ジュズダマの実を砕いて煎ってお茶にしたら…おなじみの味になった! | 自然観察・昆虫 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

自然観察・昆虫

2024.12.03

ジュズダマの実を砕いて煎ってお茶にしたら…おなじみの味になった!

ジュズダマの実を砕いて煎ってお茶にしたら…おなじみの味になった!
画家・写真家・ナチュラリストの奥山ひさしさんによる、美しいイラストと写真付きの自然エッセイです。今回は、おなじみのハトムギ茶に関連するジュズダマだ。

ジュズダマの学名はCoix lacryma-jobi

イネ科の多年草。インドシナ半島・インドネシア原産。高さ約1m。7〜10月に、ふさ状の花をつける。苞鞘(ほうしょう)は長さ1㎝程度で灰白色で光沢がある。平安中期の『延喜式』(927年完成)に薬物として載る。英名はJob’s-tears(ヨブの涙)。苞鞘が濃褐色のハトムギは栽培種で、健康食品や漢方薬に利用される。

ジュズダマの硬い実を細かく砕いて煎ったあと、茶にしてみたら、なんとハトムギ茶と同じ味でびっくりした

ジュズダマはイネ科の多年草で、熱帯アジア原産の帰化植物だ。池や川岸などの水辺に群生する1~2mほどの野草で、トウモロコシのような幅広い葉を付け、たくさんの枝を分けて大きな株になる。
 
8~9月ころにつく花には花弁がなくて、雄花は壺型の玉のような「苞鞘」からのびた柄の先に数個付く。雌花は苞鞘の中にあって、白い柱頭だけが外に出る。
 
硬く育った秋の実は、糸を通して数珠(ジュズ)にしたり、ネックレスにしたりして遊ぶほか、お手玉の詰め物などにも利用される。
 
ジュズダマを栽培用に品種改良したのがハトムギだ。ハトムギは一年草で、じつはジュズダマのようには硬くならない。実を煎ったものがハトムギ茶で、果皮を除いたものをヨクイニン(薏苡仁)と呼び、消炎鎮痛の生薬として利用されてきた。また、余分な水分・老廃物を排泄する利尿の働きがあり、むくみやシミ・ソバカスなどの肌のトラブルの改善にも利用できる。ハトムギ茶にほんのすこし塩をふると、まろやかな味になる。
 
郊外の水辺で採取したジュズダマの実を、ハンマーでこまかく砕いて煎り、茶にしてみたら、ハトムギ茶と同じ味がした。

「もしかしたらさ、これでポップコーン作れないかなぁ……」と友人。ん、それはどうかなぁ。

花の形も個性的

苞鞘から飛び出す雄花。

雌花は柱頭だけが苞鞘の外に出る。

ジュズダマの改良種のハトムギ。

硬い実は、いろんな遊びに利用される。

イラスト・写真・文 おくやまひさし

おくやまひさし プロフィール

画家・写真家・ナチュラリスト。 
1937年、秋田県横手市生まれ。自然や植物に親しむ幼少期を過ごす。写真技術を独学で学んだのち、日本各地で撮影や自然の観察を開始。以降、イラストレーター、写真家として図鑑や写真集、書籍を数多く出版。
(BE-PAL 2024年12月号より)

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