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ソロキャンプ用クーラーボックスの選び方
ソロキャンプに限らず、クーラーボックスを選ぶ際には、『容量』『ケースタイプ』『断熱材』に注目しましょう。それぞれについて、詳しく解説していきます。
クーラーボックス選びのポイント
用途に合ったサイズと容量
クーラーボックスは、持っていきたいものがぴったり収まる容量のものを選びましょう。クーラーボックスのサイズと容量が適切でないと、使い勝手が悪くなり、キャンプの楽しさが半減しかねません。
一般的に、容量約10~15Lあれば、ソロキャンプで1泊2食分の食材を収納できるとされています。食べる量は人によって違うため、持っていきたい食材をリストアップしておくとよいかもしれません。
タイプ別のメリットを考慮
クーラーボックスには、大きく分けてハードタイプとソフトタイプがあります。
ハードタイプのクーラーボックスは、保冷性能が高く、長時間冷たい状態を保てるのがメリットです。頑丈で耐久性が高く、テーブルや椅子代わりに使えるものも見つかります。
ソフトタイプのクーラーボックスは軽く、持ち運びが簡単です。使わないときには折り畳めるため、収納スペースを有効に活用できます。
各タイプのメリット・デメリットを理解し、自分のキャンプスタイルに合ったクーラーボックスを選びましょう。
断熱材は主に3種類
クーラーボックスに使用される断熱材は、主に以下の3種類です。
- 真空断熱パネル
- 発泡ウレタン
- 発泡スチロール
真空断熱パネルは保冷力に優れており、中身を長時間新鮮に保てますが、重さがネックです。発泡ウレタンは、軽量でありながらも十分な保冷力を備えているため、軽さと保冷力のどちらも必要な場合に適しています。
発泡スチロールは最も軽量でコストを抑えやすいものの、宿泊や真夏のキャンプでは保冷力が不足するかもしれません。
快適ソロキャンプのポイント
ソロキャンプを快適に楽しむには、念入りな事前準備が大切です。以下のポイントを参考にして、ソロキャンプをより快適に過ごしましょう。
ソロキャンプを快適に楽しむには?
撮影/山本 智
クーラーボックスの必要性を考慮する
クーラーボックスは、冷蔵庫代わりとなるアイテムで、多くのキャンパーがアウトドアに活用しています。しかし、全てのシーンで必ずしも必要というわけではありません。
例えば、食事をレトルト食品・インスタントラーメンで済ませる場合、冷やしておかなくても問題ないでしょう。夜にビールを1本楽しむ程度であれば、缶クーラーで十分対応できます。
ただし、生鮮食品を使った料理を楽しみたい場合には、クーラーボックスがあると安心です。どのような食材を持ち込むかを事前に計画し、必要性に応じてクーラーボックスの使用を検討しましょう。
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食材は使う分だけ取り分けておく
ソロキャンプでは、持ち物を最小限にすることが重要です。使う分の食材を事前に決め、前日までに小分けにして持っていくことをおすすめします。
食材だけではなく、調味料についても同様です。あらかじめ下味を付けた食材や、小分けにした調味料を用意しておけば、荷物を減らしながら現地での調理をスムーズにできます。
また、必要以上の荷物を持ち込まなければ、食材を余らせずに済み、ごみの減量にもつながります。適切な準備とちょっとした工夫で、快適かつエコなソロキャンプを楽しみましょう。
コスパ良好!ミニクーラーボックス4選
コスパのよいミニクーラーボックスを、4点紹介します。いずれも手頃な価格ながら、優れた機能と使いやすさを兼ね備えているので、初めてクーラーボックスを購入する人にもおすすめです。
コールマン「エクスカーションクーラー16QT」
容量約15Lで、ソロやデュオキャンプにちょうどよいサイズです。断熱材に発泡ウレタンを使用したハードタイプで、約1日保冷効果が続きます。
イージークリーントップ加工が施されているため、汚れのふき取りも簡単です。メンテナンスが楽になり、後片付けの手間も軽減されます。
シンプルなデザインで、キャンプはもちろんピクニックや海水浴など、さまざまなアウトドアシーンで活用しやすいでしょう。
コールマン エクスカーションクーラー16QT
サイズ:約39×31×29(h)cm
内寸:約32×24×22(h)cm
重量:約1.8kg
容量:約15L
ダイワ「ミニクール S1050 10.5L」
容量約10.5Lの、コンパクトなハードタイプのクーラーボックスです。断熱材にはウレタンを使用しており、飲み物や食材を長時間冷たく保てます。
両開きタイプのフタは完全に取り外すことができて、隙間に入りこんだ砂ぼこりもきれいに掃除できます。価格と機能性のバランスがよく、アウトドア初心者から上級者まで幅広く使用できるでしょう。
頑丈な作りなので、成人男性が座ってもビクともしません。テーブルや椅子として活用できるため、荷物をよりコンパクトにまとめられます。
ダイワ ミニクール S1050 10.5L
サイズ:22×39×31cm
内寸:15×28×25cm
重量:2.3kg
容量:10.5L
ロゴス「LOGOS アウトドアクーラーS」
容量約9Lで、軽量かつコンパクトなハードタイプのクーラーボックスです。断熱材と本体を一体成形することで、抜群の保冷効果を実現しています。
同じくロゴスの『氷点下パックGT-16℃・ハード600g』を保冷剤として使用すれば、夏の暑い日でもアウトドアでしっかりと冷たさをキープしてくれるでしょう。
肩掛けベルト付きなので、ドリンクや食材をたっぷり入れても持ち運びやすく、徒歩で移動する際に手を空けておけます。小型ながらも高機能なので、幅広いシーンで活躍してくれそうです。
ロゴス LOGOS アウトドアクーラーS
サイズ:約幅31×奥行25×高さ29cm
内寸:約幅24.5×奥行18×深さ24cm
総重量:約1.2kg
容量:約9L
キャプテンスタッグ「スーパーコールドクーラーバッグ 12L」
容量約12Lと、スペースを余らせず、食材や飲み物をしっかり収納できるサイズです。ポリエチレンフォームの断熱材を使用したソフトタイプなので、収納時は小さく折り畳めます。
さらに、重量は約650gと軽量です。ソロキャンプでは荷物をたくさん持っていくわけにはいかないため、この軽さはとても助かります。
補強板を立てればハードタイプのようにしっかりと自立し、天板をテーブル代わりに使用することも可能です。ハードほど固くないので、肩掛けして歩いてもあまり負担を感じません。
キャプテンスタッグ スーパーコールドクーラーバッグ 12L
製品サイズ:約幅30×奥行25×高さ22.5cm
収納サイズ:約幅30×奥行24×高さ10.5cm
重量:約650g
容量:約12L
見た目重視!おしゃれなクーラーボックス4選
機能性だけでなく、見た目がおしゃれなクーラーボックスを探している人も多いでしょう。ここでは、デザイン性に優れたクーラーボックスを4点紹介します。
イエティ「ホッパーフリップ12」
ミリタリー風のクールなデザインが特徴で、自然になじむカラーバリエーションは、他のギアとも調和しやすいでしょう。
独自のクローズドセルラバーフォームを採用しており、ハードタイプに負けない保冷性能を維持できます。約12Lの容量があるため、ソロキャンプ向けの収納力もばっちりです。
ドライハイドシェルと呼ばれる高密度な素材で作られていて、耐候性や防水性においても頼りがいがあります。
イエティ ホッパーフリップ12
サイズ:H29.21×W32.07×D25.4cm
重量:1.54kg
チャムス「キャンパークーラー18L」
容量約18Lの、ハードタイプのクーラーボックスです。パっと目を引く鮮やかなカラーリングは、サイトのポップなアクセントになるでしょう。
内側にハードタイプの保冷剤を置ける溝があり、上から冷気を送り込めるため、効率的にボックス内部を冷やせます。
フタ裏にはドリンクホルダーが内蔵されており、クーラーボックスのフチに引っ掛けて使用できます。ホルダーにもブービーバードの顔や足跡デザインが施され、キャンプを楽しく盛り上げてくれるアイテムです。
チャムス キャンパークーラー18L
サイズ:H33.5×W42.5×D31cm
重量:約3.4kg
容量:約18L
DOD「マヒャドイナフスキー(19)」
スタイリッシュなデザインを求めるなら、『マヒャドイナフスキー(19)』がおすすめです。フタを開けると目に飛び込んでくるロゴマークが、さりげない満足感をもたらします。
メーカーテストにおいて、40℃の環境で約35時間たっても氷が残っていたという実績を持っています。使用環境によっても保冷性能は変わりますが、真夏でも信頼できるクーラーボックスといえるでしょう。
容量が約19Lと、ソロキャンプにはやや大きめなサイズで、2Lペットボトルを立てて収納することも可能です。デュオキャンプやグループキャンプでの、サブボックスにも使いやすいでしょう。
DOD マヒャドイナフスキー(19)
サイズ:約W41×D30.5×H39cm
総重量:約6.5kg
容量:約19L
ザ・ノース・フェイス「フィルデンス クーラー12」
使いやすさに優れた、ソフトタイプのクーラーボックスです。ザ・ノース・フェイスらしく、高品質な生地にロゴのみを目立たせたデザインには、高級感が漂っています。
容量は約12Lで、軽量かつ持ち運びしやすい設計です。分厚い外装のおかげで高い保冷性能を持っているため、1泊程度であれば食品を安全に保管しておけるでしょう。
また、内蔵されたマグネットにより、ファスナーが開いていてもフタがピタっと閉まります。クーラーボックスから食材を取り出すことが多い調理中には、片手で開け閉めできて便利です。
ザ・ノース・フェイス フィルデンス クーラー12
サイズ:H26×W35×D24cm
内寸:H18×W31×D20cm
容量:約12L
保冷力抜群!高機能クーラーボックス3選
長時間のキャンプや釣りでは、高機能なクーラーボックスが求められます。『シマノ』と『アイリスオーヤマ』から、保冷性能に優れたクーラーボックスを3点紹介します。
シマノ「ヴァシランド40L VL」
真空パネルと発泡ウレタンを使用した、2重の保冷システムによって外部からの熱の侵入を防ぎ、内部の冷気を逃がしません。最大で、約13日間保冷効果が続きます。
フタは左右どちらからでも開閉できるため、多少荷物が積み重なっていても、簡単に食材にアクセス可能です。狭いテント内や車中でも、ストレスなく使用できます。
底部にはヒンジ構造の水栓があり、手をぬらさずスムーズに水抜きが行えます。約40Lの大容量ではありますが、水の入ったボックスを持ち上げる必要がないため、一人でも楽に扱えるでしょう。
SHIMANO(シマノ) ヴァシランド40L VL
蓋部分にポリスチレン断熱材を使用した保冷力抜群のクーラー。抗菌ボディを採用し清潔。水残りを防ぎ、地熱の影響を受けない設計で、サイズは40Lの他に32Lのコンパクトタイプもある。
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シマノ「アイスボックスPRO30L」
約10日間低温をキープできる、高性能ハードクーラーです。真夏の炎天下で過ごしたとしても、長時間にわたり内部の温度を低く保ってくれます。
細菌の繁殖を防ぐために、本体の内側は抗菌加工が施されています。アウトドアは清潔な環境とはいえないため、菌が繁殖しにくい仕様なのはうれしいポイントです。
フタは両開きとなっているため、どちらから開けるときも、わざわざクーラーボックスの向きを変える必要がありません。
大人が座っても壊れない頑丈な作りなので、簡易的な椅子としても利用できます。座席が足りないときや、ちょっとした休憩時に便利に使えるでしょう。
SHIMANO(シマノ) アイスボックスPRO30L
釣具メーカーから登場し、瞬く間に人気モデルになったクーラーボックス。4グレードの中でも抜群の保冷力と使いやすさを両立した高機能モデル。全面に真空断熱材を配置し、軽量かつ薄い壁厚ながら、保冷力は最大氷保持期間10日間を誇る(※条件により保冷力は異なる)。
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アイリスオーヤマ「HUGEL 真空断熱クーラーボックス VITC-20」
真空断熱パネルと発泡ウレタンを使用した、ハードタイプのクーラーボックスです。保冷性能は最大で約6日間となっており、長期間のキャンプで重宝します。
フタは、テーブルとしても使いやすいフラットな形状です。カトラリー類や缶を置いても傷が付かないよう、シボ加工が施されています。
フタの裏側にはドローコードがセットされていて、保冷剤を挟めるようになっています。外部からの衝撃にも強く、耐久性も抜群なので、長く使い続けられるでしょう。
アイリスオーヤマ HUGEL 真空断熱クーラーボックス VITC-20
サイズ:幅約55.1×奥行約34.8×高さ約34.2cm
内寸:幅約39.4×奥行約20.5×高さ約24.5cm
重量:約5.5kg
容量:約20L
携帯性よし!ソフトクーラーボックス3選
頻繁に持ち運びが必要な場面では、ソフトクーラーボックスが便利です。携帯性に優れた、おすすめのソフトクーラーボックスを3点紹介します。
コールマン「エクストリーム アイスクーラー/15L」
フルーツやドリンクなどを入れるのにちょうどいい軽量・コンパクトなソフトクーラボックスです。持ち運びに便利なだけでなく、折り畳んで収納ができるのもうれしいですね。
見た目以上に収納力があり、500mlペットボトルなら13本冷やすことができます。
Coleman(コールマン) エクストリーム アイスクーラー/15L
日帰りのソト遊びにぴったり!持ち運びが便利なソフトクーラー。内部にはPETアルミニウム製の着脱式インナーが付いてメンテナンスが楽。そしてなにより、たたむためのストラップも付いているから、不要時だけでなく保管時にもかさばらないのが大きなメリットだ。軽量かつ価格がリーズナブルなのもありがたい。
撮影/永易量行
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AO Coolers「9パックワックスド キャンバスソフトクーラー」
使うほど手に馴染み、風合いや色合いも時間とともに変化する、エイジングの美しさを楽しめる特別な生地は、多くのユーザーから支持を得ています。インナー素材にはウォーターベッドや地面に設置するプールなどにも使われている素材と同じ高品質TPUライナーを採用するなど、キャンバスソフトクーラーと同様の仕様と機能を持ちます。
トートスタイルにもなるので、背の高いものも収納しやすいでしょう。
AO Coolers (エーオークーラーズ) 9パックワックスドキャンバスソフトクーラー
35周年を迎えるAOクーラーズの、9パックサイズ。ワックスをかけることで撥水性もUP。今年はキルティング加工を施したものやカラフルカラーも登場する予定! 素材の組み合わせにより、サイズによって氷なら外気温49℃の中で約24時間維持できるほど、驚異の保冷力を発揮する。
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モンベル「クーラーボックス 4.0L」
軽量でコンパクトな設計が魅力です。保冷性能も優れており、外気温が高くても中の食材・飲み物をしっかりと冷やして保ってくれます。
お弁当・飲み物を冷やしておくのにぴったりなサイズで、ピクニックやお花見など、ちょっとしたアウトドアで活躍するでしょう。
容量は約4Lと非常に小型なので、自転車のカゴやリュックの中にもすっぽり収まります。使い勝手がよいうえに3,300円と、コスパは抜群です(2025年7月現在)。
mont-bell(モンベル) クーラーボックス4.0L
デイハイクやお弁当のお供に最適のソフトクーラーボックス。内側には保冷剤などが入れられるメッシュポケット付き。軽量なので持ち運びに便利。
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日常使いにも!トート型クーラーバッグ3選
日常使いにぴったりな、トート型クーラーバッグを3点紹介します。アウトドアから普段使いまで、どんなシーンでも役立つアイテムをピックアップしました。
ハイドロフラスク「20L インシュレーテッド トート」
最長24時間の保冷効果が期待できるクーラーボックスです。本体は耐久性、防水に優れた600D素材を採用。蓋と底面は安定性を高める為の圧縮成型し、底部には保冷性を高めるため、高い断熱システムを採用しています。
取り出しやすいトップのジッパー機能も優秀。週末のピクニックや日常の買い物にも便利です。
Hydro Flask(ハイドロフラスク) 20L インシュレーテッド トート
保冷機能があるとは思えないスタイリッシュなトートバッグデザイン。裏地は「PEVA(ポリエチレン酢酸ビニル)」という素材で、ソフトな手触りで防水性に優れている。クーラーボックスとは別に、キャンプ地での食材買い出し用として使うのにも重宝するサイズだ。
撮影/永易量行
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アルペンアウトドアーズ「薄型ソフトクーラー10」
キャンプからピクニックや普段の買い物まで活躍する薄型ソフトクーラーボックスです。350mL缶なら10Lで12本収納可能です。形状は、ボックス型、トート型、収納型の3段階に変形することができ、使用後はフラットに畳んで収納できます。5Lモデルも展開されています。
Alpen Outdoors(アルペンアウトドアーズ) 薄型ソフトクーラー10
サイズ:約28×21×22cm(ボックス型)
重量:約345g
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オレゴニアンキャンパー「クーラーキューブ バッグ 15」
容量約14Lのソフトバッグで、ウレタンフォームが断熱材として使われています。サイドを留めたり外したりすることで、3WAYでの使用が可能です。
手提げとして使いたいときはトートバッグに、マチが欲しいときはキューブバッグに、高さのあるものを入れるならフラットバッグにして使えます。
メインのクーラーバッグとしてだけでなく、サブクーラーとしても使いやすいのが魅力です。食料品とは別に、飲み物を保冷しておきたい場合などに便利でしょう。
オレゴニアンキャンパー クーラーキューブ バッグ 15
サイズ:フラット時/高さ42×幅50cm、キューブ時/高さ24×幅30×マチ23cm
容量:約14L
まとめ
クーラーボックスは、使用シーンや用途によって最適な選び方が変わります。サイズ・容量はもちろん、断熱性能や持ち運びのしやすさも重要なポイントです。
ソロキャンプ向けのコンパクトなクーラーボックスにも、おしゃれなデザインや高機能モデルなどさまざまな種類がそろっているため、きっと自分のスタイルに合った一品を見つけられます。
それぞれの特性をよく理解し、自分に合ったクーラーボックスを選ぶことで、アウトドアライフが一層充実したものになるでしょう。