普通のキャンプでは物足りないと感じたら、無人島キャンプに挑戦してみましょう。初心者から上級者向けまで難易度別に11の無人島を厳選して紹介します。無人島で非日常的なサバイバル体験をしてみたい人は、ぜひチェックしましょう。
「初心者向け」無人島キャンプ場
無人島といっても、観光地化されておりキャンプ関連の設備が整っているところが多くあります。まずは初心者キャンパーでも挑戦しやすい、整備された無人島を紹介します。
龍王島(広島県)
広島県の瀬戸内海に浮かぶ龍王島は、周囲が約1.6kmの無人島です。キャンプサイトが16区画用意されており、水道・かまど・シンクを配備した炊事場もあるため、通常のキャンプに慣れている人なら不自由なく利用できるでしょう。
最高60人が利用できるバーベキュー場と、同じく60人を収容できるプレイルームも完備されています。キャンプファイヤーや屋外でのイベントができるファイヤーサークルもあり、グループでのキャンプにも向いています。
無人島の自然を感じられる自然体験ゾーンもあるため、無人島入門におすすめの島です。予約は、東広島市のホームページに記載のある『一般社団法人ディスカバー東広島』の予約サイトから行います。
乙島(宮崎県)
宮崎県にある乙島(おとじま)は、標高約80mのなだらかに隆起している形が、乙女が仰向けになっている姿に似ていることから名づけられたといわれています。
テント9張分とバンガローが4棟あり、炊事場・トイレ・温水シャワーも用意されているので、無人島初心者でも利用しやすいでしょう。今まで人が住んでいなかったことから、自然を感じるにはもってこいの島です。
電源はありませんが、携帯電話の電波が届くため緊急時も安心です。渡し舟はキャンプサイトと別に自分で予約する必要があります。
「無人島の遊び無限大」乙島キャンプ場 | (一社) 門川町観光協会 公式サイト
田島(長崎県)
長崎県にある田島は、シーカヤックやターザンスライダーなどの子どもから大人まで楽しめるアクティビティが用意されており、自然を満喫するのにおすすめの無人島です。
田島への渡し舟は、希望によりシーカヤックで渡ることも可能で、キャンプ前からサバイバルの雰囲気を味わえます。
他にも釣りや農業・窯炊き体験など無人島を楽しむためのアクティビティが豊富にあるので、家族連れにもおすすめです。シャワーはありませんが、トイレや炊事場など基本設備は整っているので、無人島の入門としても適しているでしょう。
余島(香川県)
戦後まもなく『神戸YMCA』により、子どもたちに向けたキャンプが行われてきた無人島です。干潮時には小豆島本島と陸続きになります。
ネイチャープログラムでは、子どもから大人まで楽しめるアクティビティを体験できます。カヌー・ヨット・アーチェリーなど、他ではなかなか体験できないものも用意されており、貴重な経験ができるでしょう。
宿泊施設も整っており、家族で気軽にキャンプを体験できます。所在地の香川県だけでなく、近郊の岡山県や兵庫県からもアクセスしやすい立地です。
阿久根大島(鹿児島県)
鹿児島県にある阿久根大島は、島全体が県立自然公園になっている無人島です。キャンプ用の施設が充実しており、無人島でキャンプしてみたい初心者におすすめです。
宿泊施設はフリーテントサイトに加え、海の家やバンガローが用意されています。海の家は室内にトイレ・シャワーが完備されているため、快適に過ごせるでしょう。
野生のシカが生息していることも特徴の一つです。バナナボートやビスケットなどのマリンスポーツを体験でき、3日前までの予約でバーベキューセットも用意してくれます。キャンプ道具は一式レンタルできるので、手ぶらキャンプも可能です。
「上級者向け」本格的な無人島キャンプ場
観光地化された無人島も多くある中、本当に何もない無人島も存在します。キャンプ上級者は、ほとんど整備がされていない、本格的な無人島に挑戦してみてはいかがでしょうか。
ありが島(山口県)
山口県にある、ありが島は『本当に何もない』のが特徴の無人島です。これといった設備はなく、野生のヤギがおり、魚や貝が捕れる他は、特筆すべきものはありません。しかし、何もない島で手つかずの自然を楽しめるのが、ありが島の一番の価値といえます。
レンタルサービスや現地スタッフもおらず、テントの設置場所も自由です。他のサービスも提供しておらず、すべては利用者の自由であり、自己責任です。プランは日帰りと宿泊があります。本格的な無人島で、楽しい思い出を作りましょう。
太島(兵庫県)
兵庫県にある太島(ふとんじま)は、無人島の中でも観光施設が用意されていない純粋な無人島です。電気・水道もなく、本格的なサバイバルを楽しみたい人におすすめです。インターネット上にも情報が少なく、それほど何もない無人島と考えられます。
しかし、事前情報が少ない中で島を探るのも無人島ならではです。シーズン中は混み合う可能性もあるようなので、本格的な無人島で過ごしてみたい人は早めに計画を立てましょう。なお、入島(キャンプ)をするには、真浦区民会館に許可を取る必要があります。
産島(熊本県)
熊本県天草市にある産島(うぶじま)は、天草富士とも呼ばれており、古くから信仰の対象とされてきました。
電気・ガスはありませんが、宿泊施設(バンガロー)・調理場・シャワールーム・トイレは用意されています。観光地化された無人島では物足りないけれど、まったく何もないところは不安と感じる人に適しているでしょう。
キャンプ用品のレンタルも行っているので、遠方からでも身軽に訪れられます。通常のキャンプよりも刺激を求めている人は、チャレンジしてみましょう。
「貸し切り」豪華な無人島キャンプ場
無人島の中には人が住んでいない利点を生かし、島を丸ごと貸し切る豪華なプランを用意しているケースもあります。サバイバルもよいけれど、ラグジュアリーな休暇を過ごしたい人にもおすすめの無人島を三つ紹介します。
地ノ島(和歌山県)
和歌山県にある地ノ島は、1日1組限定で貸し切りもできる無人島です。和歌山県でも有数のエメラルドグリーンの澄んだ海が魅力で、眺めるだけでゴージャスな気分になれます。
日帰りのバーベキューからサバイバルプラン、内陸部の広大な敷地を貸し切りで使えるプランまで、ニーズに応じてさまざまなプランが用意されています。サバイバルプランは、約束の日までは定期船も来ないプライベートキャンプが可能です。
カジュアルな日帰りバーベキューから本格的なサバイバルまでできるため、初心者から上級者までおすすめの無人島といえます。
地ノ島 – 有田市観光協会
無人島・地ノ島 BBQ・海水浴・キャンプ・イベント 何もないからこそ、 最高の自然体験がここにある。地ノ島で忘れられない体験を。
くじら島(岡山県)
岡山県にあるくじら島は、1日1組限定で島を丸ごと貸し切りで使える無人島です。豪華なジャグジー付きコテージからドーム型グランピングテントまであり、もちろんシャワー・トイレは完備されています。
コテージとグランピングの宿泊プランには夕食と朝食、各種施設の利用料と港からの送迎料金なども含まれており、至れり尽くせりのサービスが受けられます。
SUP・シーカヤック・焚き火などのアクティビティも用意されており、日帰りの利用も可能です。連休を使って優雅に過ごしたり、日帰りで1日思い切り遊んだりしてもよいでしょう。
瀬戸内で宿泊・グランピング|瀬戸内 貸切 無人島 KUJIRA-JIMA
沖ノ島(和歌山)
和歌山県にある沖ノ島は、地ノ島を含む四つの島で構成される『友ヶ島』の一つです。友ヶ島は大阪湾を守る要衝として、幕末からから第二次世界大戦が終結するまで各地に砲台が設置されていました。
沖ノ島にもいくつもの砲台跡があり、廃虚観光をする人にはたまらない島でもあります。チャーター船で約15分と気軽に行ける場所にあり、1グループで貸し切り利用が可能です。
用意されているプランはサバイバルプランが基本で、釣りセット・テント・寝袋・簡易トイレなど基本的な道具は用意されているものの、食料は持ち込む必要があります。廃虚をめぐったり、釣りをして食料を調達したりと、楽しみ方は自分次第です。
無人島キャンプに持っていくと便利なもの
無人島キャンプでは、設備が運営会社によって大きく異なり、普段のキャンプではあまり使わない道具が欠かせないアイテムになる場合もあります。無人島キャンプをする際に持っていきたいアイテムを紹介します。
調理器具であると便利なもの
無人島キャンプでは自分で釣った食料を調理するのが楽しみの一つです。調理の際にあると便利なアイテムは、以下の通りです。
- ナイフ
- 鍋
- 耐熱グローブ
- マッチ
ナイフは食材を切るだけでなく、薪や草を切るのにも使えるので重宝します。飛行機で移動する際は手荷物に持ち込めないため、預入手荷物へ入れましょう。
焚き火で調理した鍋をつかむには、耐熱グローブがあると便利です。無人島でサバイバルをするなら、きりもみ式の火おこしに挑戦したい人もいるかもしれません。とはいえ簡単ではないため、手軽に着火できるマッチも準備しておきましょう。
その他あると便利なもの
調理器具以外に、あると重宝するアイテムは以下の通りです。
- 蚊帳
- 予備ペグ
- 釣り竿
- 水
人の手があまり入っていない無人島では、虫も多く住み着いています。蚊帳だけでなく、虫よけスプレーや蚊取り線香も持っていくとよいでしょう。
無人島の地面が思ったよりも固く、ペグが折れてしまう可能性も否定できません。一度出発したら取りに帰れない無人島では、予備ペグもあると安心です。
釣り竿は、食料を自分で調達する無人島サバイバルには欠かせないアイテムの一つです。また、水が飲料用として適していないところもあるため、飲料水は必ず持っていきましょう。
まとめ
一口に無人島といっても、観光地用に整備されたところから、本当に何もないところまでさまざまです。
本格的なサバイバル体験ができる無人島だけでなく、貸し切りで豪華なグランピングを楽しめる無人島もあります。キャンプの難易度や自分の熟練度、キャンプのコンセプトに応じて、選ぶべき無人島は変わります。
なお、入島許可が必要な無人島は、必ず運営会社に連絡をして指示を仰ぐ必要がある点に注意しましょう。通常のキャンプとは一味も二味も違うキャンプを楽しみたい人は、無人島を訪れてみてはいかがでしょうか。