カウボーイコーヒーってなーんだ?意外と知らない「キャンプ英語クイズ」
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    2023.09.08

    カウボーイコーヒーってなーんだ?意外と知らない「キャンプ英語クイズ」

    美しい自然に恵まれたオレゴン州で、キャンプは人気。

    広大なアメリカではアウトドアが盛んで、キャンプに出かける人もたくさんいます。今回はキャンプで使われる英語をクイズ形式でご紹介します。

    (1)「クマ除け対策」に関する問題

    最初は「クマ除け対策」に関して。日本のキャンプ場では、クマを寄せ付けないように食べものや残飯はフードコンテナや車の中に保管することが推奨されていますよね。

    一方、北米ではこんな方法も取られています。

    ナイロン製の丈夫な袋を、高さ4、5メートル以上の高い枝に吊り下げます。©︎Joe Buoy

    さて、ここで問題です。

    第1問:キャンプで高い枝に吊るして、クマなどの野生動物から食料を守る袋を英語でなんというでしょう?

    a)Bear bag(ベアバッグ)
    b)Stuff sack(スタッフサック)
    c)Dry bag(ドライバッグ)
    d)Storage bag(ストレージバッグ)

    第1問の正解は…?





    正解は「a)Bear bag(ベアバッグ)」です。

    このベアバッグの取り付け方法はいくつかありますが、長いロープの端に石を結び付けて木の枝に投げかけ、その後にもう一方の端にベアバッグを取り付けて吊り上げるのが一般的です。石を結び付けてあったロープの端は、他の木の幹に縛り付けます。

    ただし、5メートルもの高さで頑丈な木となると場所によっては探すのが難しく、かなり練習しないとベアバッグをきちんと吊り下げることもできないので、あまり実用的でないという声もチラホラ…。

    最近では非常に丈夫で、クマが破ることのできない生地で作られたバッグが、アウトドアメーカーから販売されるようになり、ベアバッグの代わりとして用いられるようになってきています。

    なお、「b)スタッフサック」はキャンプ用品を収納するための紐付きの袋。この場合の「stuff」は「もの」という意味で、「職員」とか「人員」を意味する「staff」とは違う言葉です。

    「c)ドライバッグ」は防水素材で作られた、雨や水から持ち物を守る袋です。

    「d)ストレージバッグ」は日本でも使われるのでわかった人も多いかもしれませんが、一般的に「ジップロック」のようなファスナー付きで透明のプラスチックバッグを指します。

    (2)テントを張らないキャンプに関する問題

    第2問:テントを張らずに屋外で寝るキャンプを英語でなんというでしょう?

    a)Sleep away camp(スリープアウェイキャンプ)
    b)Overnight camp(オーバーナイトキャンプ)
    c)Cowboy camping(カウボーイキャンピング)
    d)Primitive camping(プリミティブキャンピング)

    第2問の正解は…? 





    正解は「c)Cowboy camping(カウボーイキャンピング)」です。

    星空の下で眠るカウボーイへの郷愁とあこがれから、テントを張らずに屋外で寝ることを、こう呼ぶようになったようです。

    大自然を肌で感じられるカウボーイキャンピング。

    しかし、実際は西部劇のカウボーイのように平原にゴロンと寝転がるのではなく、グランドシートとスリーピングパッドを敷き、寝袋に入って寝ます。

    このキャンプは、テントを持ち運ぶ必要がないので荷物の軽量化ができますが、無防備なことこの上ないのは周知の事実。万人向きではないですし、トライする場合は、動物はもちろん、雨や風、寒暖の差などにも十分に気をつけましょう。

    ちなみに、「a)スリープアウェイキャンプ」と「b)オーバーナイトキャンプ」は、夏休みの一定の期間、子どもが親元を離れ、他の子どもたちや指導員と一緒に寝泊まりするプログラムを指します。テントで寝ることもありますが、日本の林間学校的な宿舎での宿泊が一般的です。

    そして、「d)プリミティブキャンピング」は、トイレすらない人里離れた場所でキャンプをすること。まさに「プリミティブ(原始的)」ですね。

    コーヒーに関する問題

    では最後にカウボーイ絡みでもう一問!

    第3問:アメリカで「カウボーイコーヒー」と呼ばれるコーヒーの入れ方は?

    a)木製のスタンドに布製のフィルターをセットしてコーヒー粉を入れ、お湯を注いで、下に置いたカップで受ける
    b)ソックスにコーヒー粉を入れて、お湯を注ぎ、下に置いたカップで受ける
    c)コーヒー粉と水をポット(注ぎ口のある湯わかし)に入れて煮出す
    d)ポットでお湯を沸かし、コーヒー粉を入れて数分後にカップに注ぐ

    第3問の正解は…?





    正解は「d)ポットでお湯を沸かし、コーヒー粉を入れて数分後にカップに注ぐ」です。

    「フィルターがなかったらコーヒー粉が口の中に入っちゃわない?」と心配になった方もいるでしょうが、ちょっとした小技を利かせることでだいたい解決するんです!

    カウボーイコーヒーは、こういうポットで入れていたようです。

    「カウボーイコーヒー」の入れ方

    せっかくなので、カウボーイコーヒーの入れ方をここでご紹介します。

    【1】キャンプ用ポットに水を入れ、沸騰させる。

    【2】沸騰したらポットを火から下ろして30秒ほど待つ。

    【3】お湯240ccに対して、細かく挽いたコーヒーを大さじ2杯入れてかき混ぜる。

    【4】2分間放置し、もう一度かき混ぜる。

    【5】さらに2分間たってから、少量の冷水を振りかけ、コーヒー粉を底に沈殿させる。←これがさっき書いた「小技」です!

    【6】ポットの底にコーヒー粉が残るように、カップにゆっくりとコーヒーを注ぐ。

    ちなみに「カウボーイ」とは、今では「牧場で働き、通常は馬に乗って、牛の世話をする人」という意味ですが、開拓時代には「アメリカのグレートプレインズといわれる一帯で牛の世話をし、春には最も近い鉄道の駅まで市場に出す牛を運ぶ人」のことでした。

    この「カウボーイコーヒー」も当時の彼らが楽しんだ飲み方だといわれています。

    なお、上記の4択のうち、「a)木製のスタンドに布製のフィルターをセットしてコーヒー粉を入れ、お湯を注いで下に置いたカップで受ける」は、コスタリカのトラディショナルなコーヒー「カフェチョレアド(café chorreado)」の入れ方です。

    また、歴史家の中には、「b)ソックスにコーヒー粉を入れて、お湯を注ぎ、下に置いたカップで受ける」のように、その昔ソックスがコーヒーフィルターとして使われたのではないかと考える人もいるそうです。

    「c)コーヒー粉と水をポットに入れて煮出す」は、コーヒーフィルターが開発される前に、実際に行われていた入れ方。dとの違いは、沸騰前の水にコーヒー粉を入れる点です。

    キャンプで飲む熱いコーヒーの味は格別。

    私も「カウボーイコーヒー」を作ってみたところ、粉が少しカップに入ってしまいましたが、味は満足できるものでした。

    作り方も簡単なので、皆さんもキャンプに行ったら、カウボーイになった気分でワイルドなコーヒーの入れ方を試してみてくださいね!

    私が書きました!
    アメリカ在住ライター/編集者(海外書き人クラブ)
    渡邉真紀
    アメリカ・オレゴン州ポートランドエリア在住。日本で雑誌編集に携わり、渡米後はフリーランスとして、日本のWebメディア中心にライティング/編集の仕事に従事。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」(https://www.kaigaikakibito.com/)会員。

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