焚き火ストたちが集う極上の野営地があるらしい
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    2023.04.04

    焚き火ストたちが集う極上の野営地があるらしい

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    右:CAMP BEANオーナー 斉藤勇介さん 15年ほど前から焚き火にハマり、本当は家を買う予定だったのに、気付いたら山を買っていたという焚き火好き。1年半かけて開拓し、2020年にCAMP BEANをオープン。 左:編集 早坂

    キャンプスタイルの多様化に伴い、急増中なのが自分で買った山や借りた土地、支援者から募った資金でのキャンプ場の開設。小規模ながら、オーナーの独創性が光る唯一無二の存在となっている。

    購入した山を1年半かけて開拓&大開放!野営できるキャンプ場

    静岡県
    CAMP BEAN

    住所:静岡県伊豆市大平1499-2
    メール:info@campbean.jp
    営業:通年
    予約:随時 
    テントサイト:約18 

    モデル料金(ソロ)2,000円

    ここ本当にキャンプ場なの?
    案内されたのは、伊豆半島の北端に位置する、ナラが生い茂る美しい山。ところどころ平坦な場所があるけど、区画割りの線はないし、電源や水道、炊事場などといった人工物は見渡す限り存在しない。いわゆるイマドキのキャンプ場にあるべきものがない。山の中でひたすら焚き火に向き合えそうな、そんな空間。

    4年ほど前に、山を丸ごと購入して、自らの手でコツコツ開拓。2020年の2月にオープンさせた場所。もちろん、オーナーである斉藤さんも相当な焚き火マニア。ひたすら焚き火だけに特化したキャンプを15年ほど続けているという。

    「大昔、焚き火が嫌いで火のそばにいられなかった原始人は、野生動物に食べられたりしやすいから淘汰されたはず。だからいま生き残っている現代人は全員、焚き火好きがDNAに刻まれているのだ!」という、強烈な持論の持ち主でもある。そんな斉藤さんが作ったキャンプビーンには、類は友を呼ぶ状態で、焚き火やブッシュクラフトがDNAに刻まれたマニアックな常連たちが集まってくる。

    「お客さんからの要望があれば、基本的になんでも対応しますよ」
    というようにルールはヒジョーにユルい。

    オーナーの手ほどきで早坂がブッシュクラフト体験

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    ブッシュクラフトに使用する材料は、キャンプ場で譲ってもらうことも可能。

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    最初は恐る恐る斧を振るっていた早坂。地面に打ち込む杭をせっせと製作中。

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    穴を掘ってファイヤーピットを造成。石を敷き詰めておくと後始末がラク。

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    販売されている薪は広葉樹で1束500円という安さ。心置きなく燃やしまくれる。

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    使う道具は手斧とノコギリ、そして斉藤さんのお手製のウッドハンマー。必要最低限の道具だから、知恵と工夫がモノをいうのだ。「いやぁ〜 痩せちゃう!」

    相談すれば、本来サイトじゃないところに泊まることもできるというし、ブッシュクラフト用の丸太なんかも自由に持ち出し可能。もちろん直火もOKだ。
    リピーターが圧倒的多数で、サイト作りから手伝ってくれた長年の常連さんもいるし、なかには毎週来てコツコツとシェルターを作り、半分住んじゃってるような猛者もいるらしい。

    「山に簡易トイレを置いただけですし、飲み水もクルマの人は持参してもらうのが基本。Wi-Fi?それって焚き火するのに必要でしたっけ?」という斉藤さんのスタンスだから、不便さを理解してくれる人限定だ。

    ものの1時間で極上焚き火場完成!

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    ファイヤーリフレクターと、常連さんが教えくれた、変わり種焚き火に挑戦。

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    縦に半分に切った丸太をV字に組み、その上で薪を燃やす。炎が高く上がるのが特徴。

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    山の起伏を活かしたサイトになっているので、さまざまなロケーションから自由に選べる。ハンモックも吊り放題。「作業したら 疲れちゃった」

    本来のキャンプとはその不便さを楽しむものであったはずだ。いま失われつつあるそんな野営スタイルのキャンプがしたいなら、キャンプビーンに来るしかない。サイト間のスペースも儲けを度外視した広さだから、夜がふけると、まるで山奥にひとりきりになったような隔世感と静けさがある。そこには限りなくプリミティブで自由な焚き火世界が待っている――。

    他のキャンパーの作品が点在

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    作ったものは、基本そのままに。次に来た人が使ってもいいし、解体して作り直すのもアリ。ブッシュクラフトのヒントがそこかしこに。

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    お客さん同士の交流の場

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    もしも人恋しくなったらキャンパーズサロンに顔を出せばいい。そこはまさに好き者たちの溜まり場。マニアックな焚き火談義に花を咲かせるのだ。

    自分好みにこんなサイトまで作り上げられる!

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    なんと竪穴式住居(要相談)をブッシュクラフトした猛者もいるらしい。

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    こちらは週末はほぼ住んでいるという常連さんのシェルター。自由だ。

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    このキャンプ場のこだわり3か条

    1 焚き火で遊び尽くせるよう全サイト直火OKに!

    2 区画間スペースが広いから孤独に酔いしれられる

    3 常連さんになれば住んじゃうことも可能!

    ※この特集のモデル料金とは大人2名+子供2名で1泊する際の目安です。ただし、このページのように(ソロ)と表記があるものは大人1名1泊の料金です(ともに税込み)。

    ※構成/櫻井 卓 撮影/矢島慎一

    (BE-PAL 2023年3月号より)

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