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    2022.10.13 #北インド・ラダック〜デリー1800キロ悪路旅山本高樹

    標高5620メートルのカルドゥン・ラ。

    ラダックの北に広がる渓谷地帯、ヌブラ

    ラダックの中心地レーから北に100キロほどの場所に、ヌブラと呼ばれる地方があります。シャヨク川とヌブラ川に沿って連なる広大な渓谷で、ラダックからも多くの旅行者が訪れる土地です。

    レーからヌブラに行くには、カルドゥン・ラという高い峠を越えなければなりません。標高が5620メートルにも達するこの峠は、車が通行可能な峠の中では世界でもっとも標高が高いと言われています。僕が訪れたのは7月中旬でしたが、峠の上には当たり前のように白い雪が残っていました。

    シャヨク川の上に広がる青空と白い雲。

    数時間をかけてカルドゥン・ラを車で下ると、肥沃なヌブラ渓谷の風景が姿を表しました。ラダックの風景と少し印象が違うのは、地形の違いだけでなく、川沿いの砂の色が白に近い灰色だからなのかもしれません。

    豊かな畑地が広がるデスキットの村。

    デスキット・ゴンパの巨大な弥勒菩薩像。

    ヌブラで一番大きな村、デスキットに到着しました。麦畑や野菜畑が広がる大きな村で、村はずれの岩山の上には、チベット仏教ゲルク派の僧院、デスキット・ゴンパがあります。僧院にほど近い丘の上には、全高が30メートルもある巨大なチャンバ(弥勒菩薩)像が村を見守っています。2010年に完成したこのチャンバ像の開眼法要は、ダライ・ラマ法王14世によって執り行われました。

    ラクダに乗って、砂丘へと進んでいく人々。

    ヌブラで大人気、白い砂丘でのキャメル・サファリ

    デスキットと、その北西にあるフンダルという村の間には、ヌブラ一帯でもとりわけ大きな砂丘地帯があります。その砂丘で、旅行者に大人気なのが、キャメル・サファリ。フタコブラクダの背に乗って、白く波打つ砂丘を悠々と歩き回らせるというアトラクションです。料金は、30分で500ルピー(約900円)ほど。

    のんびりくつろいでいたラクダ。

    間近で見るラクダは想像以上に大きくて、ちょっと気圧されてしまいますが、よくよく見ると、まるで微笑んでいるかのように穏やかでのんびりした表情をしていました。

    私が書きました!
    著述家・編集者・写真家
    山本高樹
    1969年岡山県生まれ、早稲田大学第一文学部卒。2007年から約1年半の間、インド北部の山岳地帯、ラダックとザンスカールに長期滞在して取材を敢行。以来、この地方での取材をライフワークとしながら、世界各地を取材で飛び回る日々を送っている。著書『冬の旅 ザンスカール、最果ての谷へ』(雷鳥社)で第6回「斎藤茂太賞」を受賞。最新刊『旅は旨くて、時々苦い』(産業編集センター)発売中。

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