ブッシュクラフターのやりたいことが全部できるキャンプ場、遂に誕生! | キャンプ場 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2022.05.22 岸正夫

    茨城県高萩市の一角に2022年春にプレオープンしたブッシュクラフトに特化した本格フィールドBush & Lake inはぎビレッジ」が、「一般的なキャンプ場では到底やらせてくれなさそうなことでも、私達が運営することで出来るようにします!」という目標を掲げてスタートを切った。今回は企画・運営をするブッシュクラフト株式会社の代表取締役社長 相馬拓也さんに、このキャンプ場に込めた思いを聞くとともに、ここでのさまざまな体験を通じてブッシュクラフターのあるべき姿について考えた。

    同社は、ブッシュクラフト界のリーディングカンパニーとして「自由」や「自然との一体感」を大切したキャンプ場づくりを掲げた。プレオープン中の現在は文明の利器はトイレ以外設置していないという状態からスタートし、徐々に作り込んでいく形をとっている。そんな精神とキャンプ場作りの挑戦を発信することは、ベテランや初心者にとってブッシュクラフトの魅力を高め、そのスキルを生かしてより深く楽しんでいくというコミュニケーションの場になるに違いない。

    本格派のブッシュクラフト。ここでなら直火でのたき火や、生木でのクラフトを思いきり楽しめる

    ほかのキャンプ場でできないことが出来る

    ── このようなフィールドを始めようと、なぜ思ったのですか?

    YouTubeで見られるような海外でやっている本格的なキャンプスタイルをそのまま日本でやろうとすると制約もあって大変なんですよ。

    ── ブームになっている焚き火に関しては、場所やルールに関する問題があちこちで起きていると聞いています。 

    キャンプ場のみならず、その辺りの山林でやれば社会問題になります。なので、ちゃんとやれる人を育て学ぶ場を作っていきたくて、まずは傘下の日本ブッシュクラフト協会(以下、J B A)でブッシュクラフトの普及活動をこれまで推進してきました。

    ── 次は楽しむ場所を作ろうということですね。

    はい、どうぞ自由にやって下さいというフィールドを用意したかったのです。

    そこから生まれたコンセプトが、「ブッシュクラフターのやりたいことが全部できるフィールド」だったのです。

    ── 具体的にはどんなことが実現できるのですか。

    まずは殆どのキャンプ場で禁止されている直火の焚き火が出来ます。それに加えて生木を切る体験があります。それらを安全におこなえる方法もキチンと講習で伝えます。場内を流れる川ではヤマメ釣りを楽しむことも可能なんです。これらはブッシュクラフトの本質(醍醐味)である「自然生活の知恵」を全て体験できます。

    出来ないから禁止ではなく、正しくできる方法を知ってもらいながら楽しんでもらいたいからこそ実現させたのです。

    自由気ままなフリーサイト、好きな場所と好きな景観で、思い思いなテント設営が可能。

    あるべき姿の広葉樹で囲まれた場所を見つけたのがきっかけ

    JBAでは、認定ブッシュクラフターの制度を通じて、安全に火をキープし、自然に対してローインパクトな撤収方法など、ブッシュクラフトに必要なことを伝えてきた。これまでに改めて気づいたのは、私たちが技術を伝えるだけに終わらせず、自然のことについても学んでいく場を作っていくことで、遊び手はより洗練され、人や環境にやさしい人へと「育っていく」のだと感じています。

    ── それらを体現していく上で、新しい枠組みを作られると聞きました。

    このキャンプ場を利用してもらう中では「出来ますライセンス制度」を導入していきます。楽しむ前にしっかり学んでもらい、簡単なテストに受かってから入場してもらいます。

    火おこしのノウハウ方法は知っていても、焚き火の痕跡を残さないような後始末のスキルを持っている方はまだ少数です。この場所では木を切ったりする知識も学べるようにすることで、“正しくできる人”が増えることを目指したい。さまざまなキャンプ場でもこの制度の導入が広がることを期待した取り組みです。

    アウトドアで暮らすということは人と自然の共存です

    ── 直火を許可することで、どうしても“燃えさし”が出るなど管理面で苦労しそうですが何か対策はお考えですか? ※燃えさし…燃えきらずに残った物のこと

    燃えさしは埋設や残置はさせない取り組みを導入します。これには“火消し袋”を活用していくつもりです。火消し袋とは燃えさしを中に入れることで確実に燃焼を止め、冷ます役割があり、その状態で回収させていただきます。灰は水を掛けてしっかり消火させ、正しく埋め戻してもらいます。

    ── これから沢山の方が訪れた場合、焚き火が出す多量の灰がフィールドに与えるインパクトが心配です。

    このフィールドは東京ドーム4個分の大変広い敷地面積を誇ります。その中に入れる人数も最大200人に制限しています。広大なエリアはフリーサイト制ですので同じ場所で焚き火をされる方も少なくなると考えます、ある程度の灰の残置は環境に悪い影響を与えず植物の生育にも良い影響を与えることがわかっています。

    また生木を切る体験については、エリアをいくつかに仕切っていきます。シーズン毎にエリア入れ替えることで伐採しすぎを抑制し保全もしていきます。このフィールドでは植樹基金のスタートを考えており、生木を切ることを学んだ場所は、数年の間には同じような木を植えるだけでなく、ナッツやベリーなどの食べられるものを植えることで、収穫まで楽しめるという環境も整えていきます。こうやって長いサイクルの設定をすることで自然の循環を学び、遊べば遊ぶほど環境が良くなっていくというサステナブルを意識した狙いもあります。

    自然にあるものを活用し、自然と一体になって楽しむことこそ、アウトドアであると語る相馬拓也氏

    あの時、偶然声を掛けたことから誕生した

    ── ブッシュアンドレイクはどんな場所なのですか?このロケーションを選ばれた経緯を教えて下さい。

    アウトドアに力を入れている高萩市では、小山ダム周辺でアウトドアを中核にした“はぎビレッジ”という事業が本格的に始まっていました。

    アウトドア関連のシンポジウムにパネラーとして登壇した際に、偶然居合わせた市の職員さんたちに「どこかに、いいフィールドはありませんか?」と聞いたのです。その時に開発が進んでいた湖の向かい側に、地元の方からしたら“ただの山林”があることを教えてもらったのです。すぐに連れて行ってもらうと、これが私にとっては夢のようで理想的な山でした。

    あの時、私が職員の方に話し掛けていなかったら、この場所は誕生しなかったかもしれません。不思議なご縁ですよ。

    場内には小川が流れる。生木の剪定が可能な代わりに、新しい苗木を植えてもらう植樹基金もスタートさせる。

    永遠に完成することのないキャンプ場

    ── 現在はプレオープンとのことですが、今後のスケジュールなどを教えてください。

    湖に面した立地を生かして、将来的には対岸に車で乗り付けて、カナディアンカヌーにキャンプギアを積み、カヌーを漕いでキャンプ場にアクセスしてもらおうという計画があります。まさにその光景は北欧ブッシュクラフトの世界観を疑似体験することができるでしょう。もちろん帰りもカヌーでないと帰れないので不自由を楽しんでいただけます(笑)。

    自然を最大限に生かしたフィールドは、常に変化を続けるので、これからも完成するということはありません。現在は普通のキャンプ場にありそうな設備はありませんが、ブッシュクラフターならこの不自由な状態も楽しんでもらえると思います。来年度を目標に管理棟や電気、水道などは徐々に整備していきます。このあたりの様子は公式ウェブサイトやブログなどを通じてお伝えしていきます。

    他に類を見ない東京ドーム4個分の広大な敷地と水辺に囲まれたフィールド。

    インタビューを終え

    あんなこともできるかもしれない、もっとこんな体験があれば楽しさの幅が広がりそう……と、相馬さんからはどんどんアイデアが湧いてくる。彼らの作り出す「ブッシュクラフト・アウトドアフィールド」に、これからも注目したい。

    お問い合わせや予約方法について、詳しくはBushLakeのページをご確認ください。

    問い合わせ

    Bush & Lakein Hagi Village
    〒318-0101 茨城県高萩市大字横川1393-1
    料金:宿泊料は基本料金 2,000円~、日帰り利用は基本料金1,000円~
    電話番号:042-739-3488

    参考リンク

    日本ブッシュクラフト協会
    https://bushcraftassociation.jp

    ブッシュクラフト アウトドアフィールド ブッシュ&レイク予約ページ
    https://bushcraft-outdoor-field.com/bushlake/

    キャンプ場の様子を綴った「ブッシュクラフト アウトドアフィールド」のブログ
    https://bushcraft-outdoor-field.com/blog-top/

     

    私が書きました!
    JSPO公認山岳コーチ
    岸 正夫
    アウトドアの楽しみを多くの人と共有したいと“山ごはんクラブ”を主宰。キャンプだけでなく低山ハイキングから高山縦走まであらゆる山行を楽しむ。トレイルランニングやウルトラランニング歴も長い。遊ばせてもらっているフィールドに恩返しする気持ちで、ハイキングコースの整備に取り組んでいる。

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