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    2016.12.14

    【世界を旅するネコ:前編】訪れた国、なんと37ヵ国! 猫と行く海外旅行の秘訣とは?

    パリ=シャルル・ド・ゴール空港(フランス)2013

    パリ=シャルル・ド・ゴール空港(フランス)2013

    ペットを飼っている人が海外旅行に出かける場合、そのペットは身内や知り合い、ペットホテルに預けていくしかない……と思っている人は多いはず。でも実は、訪れる国や利用する航空会社によっては、日本国内を旅するときよりも簡単・快適に、ペットを連れて旅をすることができてしまうのです。今回は、愛猫ノロとこれまでに37ヵ国もの国々を旅してきて、その記録をまとめた書籍『世界を旅するネコ  クロネコノロの飛行機便、37ヵ国へ』を刊行された平松謙三さんに、ペットと海外を旅するためのノウハウとそうした旅ならではの楽しみ方について、お話をうかがいました。

    アヴィニョン(フランス)2015

    アヴィニョン(フランス)2015 右の男性が平松謙三さん

    ——平松さんが猫のノロを飼いはじめた、そもそものきっかけは?

    平松謙三さん(以下平松):以前東京に住んでいたとき、仕事場の隣の店のお客さんが、里親探しをしていたんです。なんでも近所のラーメン屋さんが保護している捨て猫だそうで……。ちょうどその子猫を連れてきたときに見せてもらって、じゃあうちで飼おう、と。

    ——平松さん、実はその当時は猫が嫌いだったそうですね(笑)。

    平松:嫌いだったですね(笑)。というのも、僕は当時、文鳥も飼っていたんですよ。小学校低学年のころからほぼずっと、鳥を飼っていたので。

    ——その猫が嫌いという感覚を上回るかわいさが、ノロにはあったわけですか。

    平松:ありましたね。もう、1日でやられましたね。僕に好かれようとして一生懸命、いじらしく、かわいくふるまっているようにも見えましたし。

    ——そうして飼いはじめたノロを、どうして海外旅行に連れて行こうと思うようになったんですか?

    平松:僕も当初は、連れて行けるとは思っていなかったんですよ。旅に出る時は友人かペットホテルに預けなければならないのかな、と。ただ、そのころに出会った『アッシュと歩いたヨーロッパ』(坂本徹也著、主婦の友社)という本に、犬と一緒にヨーロッパを旅するのに必要なノウハウがいろいろ書かれていたんです。まず、制度的にペットを連れて海外旅行に行けるという事実をわからせてくれたのが、その本でした。犬にできるなら、ノロにもできるだろう、いけるじゃん、と。

    ギザ(エジプト) 2010

    ギザ(エジプト) 2010

    ——猫という動物はどっちかというと、旅の移動や環境の変化に対して適応しづらいのでは、という印象があるのですが。

    平松:もともと、ノロを連れての国内での移動は、車や新幹線でできるようにしていたんですよ。当時の仕事は車移動が多かったですし、実家の岡山まで帰省するときにも連れて行っていて、その際に首輪やリードをつけることもしていました。そういう移動にノロはすっかり慣れていて、旅に対する適性があることはわかっていたんです。

    ——具体的に、犬や猫などのペットを連れて海外旅行に行くには、国内でどんな準備をする必要があるんですか?

    平松:最初に旅に行ったときと今とでは、少し制度が変わっていますが、大きく分けて3種類の準備が必要です。1つめは猫の準備、2つめは出国のための書類の準備、それから帰国のための書類の準備になります。

    まず猫の準備として、個体識別のためのマイクロチップを獣医さんで埋め込んでもらいます。次に、狂犬病の予防接種を都合2回。その上で、神奈川県にある生物科学安全研究所というところに血清を送って、狂犬病の予防接種で抗体ができていることを数値的に示した証明書を作ってもらいます。ここまでが猫の準備です。

    続いて出国のための情報登録を行います。これはオンラインでできます。あわせて渡航先の国への入国に必要な書類も作成し、猫の準備で入手したマイクロチップの埋め込み証明書類、2回分の狂犬病予防接種証明書類、狂犬病抗体検査証明書などとともに裏書き証明をしてもらいます。これらの書類は旅の間、常に持ち歩いています。

    最後に、帰国のための準備として「輸入の届出」を行います。これもオンラインでできますが、帰国予定の日から遡って40日前までに行う必要があります。僕らの旅は毎回3週間〜1ヵ月程度なので、出発前にこの届出まですませておかなければなりません。

    ——海外から日本に帰国するときには?

    平松:最終滞在国の獣医さんにノロを診てもらって「この猫は健康です」と証明する診断書を作ってもらい、それに現地の役所で裏書をしてもらう必要があります。

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