ブルネイの無人島で枯れ木を集めてバーベキュー!綺麗な海を探検隊が独占 | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

海外の旅

2026.10.31

ブルネイの無人島で枯れ木を集めてバーベキュー!綺麗な海を探検隊が独占

ブルネイの無人島で枯れ木を集めてバーベキュー!綺麗な海を探検隊が独占
ボルネオ島に位置するブルネイ。人口約40万人で面積は三重県とほぼ同じくらいの小さな国です。

ここに住み始めてからしばらくして、私はアウトドア好きの女性グループと出会いました。そしてフランス人、ポルトガル人、ガボン人、ロシア人、マレーシア人、ブルネイ人など国籍はバラバラな仲間たちと、週に1回ほどいろいろなジャングル探検を楽しむようになりました。

今回は、そんなブルネイ探検隊の仲間とブルネイの無人島のひとつへ、でバーベキューをしに行ってきました。

■前回はこちら■

ブルネイのワイルドすぎるジャングル飯!燃料も調理器具も「現地調達」が基本です

朝から遠足気分で出発

もちろん無人島なので、バーベキュー場なんてありません。バーベキューピットも、コンロも、テーブルもありません。でも、私達には探検隊の隊長アリスがいます。彼女はマレーシア・サラワク州の出身で、ジャングルでも無人島でもどこへ行っても現地調達で何とかしてしまう、まさにワイルドの達人で、誰もが認める「隊長」なのです。

ジャングルでも無人島でも、どこへ行っても現地調達で何とかしてしまう、まさに探検隊向きの人です。ボートは、街中から車で30分ほどのところにあるセラサ・ビーチのヨットクラブにお願いすれば、送迎してもらえるので、この日は朝、みんなヨットクラブに集合。

ボートで出発!

今回のバーベキューは、特に細かい打ち合わせもありません。

「各自、家にある焼けそうなものを適当に持ってくる」という、探検隊らしい、かなりアバウトなスタイルです。肉を持ってくる人、ソーセージを持ってくる人、野菜を持ってくる人。本当にみんな適当。でも、アリスだけはバーベキューに必要な網や着火剤など、きちんと準備してきています。

ボートに乗り込むと、もう完全に遠足気分です。波しぶきを浴びながら、写真を撮ったり、海を眺めたり。海の青と空の青がどこまでも続いていて、とても気持ちのいい朝です。

モンキーアイランドに上陸!

約30分で目的の無人島が見えてきました。もちろん、立派な桟橋などありません。ボートが浜辺近くまで来たら、海にチャポンと降りて、みんなでジャブジャブ水の中を歩きながら上陸します。無人島に上陸しただけで、ちょっとした冒険気分です。

後ろに見えるのがモンキーアイランド。浜辺に着いたらそこから歩く。

荷物を置いて、ようやく一息、と思ったら、木々の間から、こちらを見ている猿がいます。しかも一匹や二匹ではなく、あちらにも、こちらにも。さすがモンキーアイランド。

まずは「猿対策」の火起こしから

私たちは食べ物をたくさん持ってきているので猿からすれば、これはかなり魅力的な獲物。そこで、アリス隊長がまず始めたのが、火起こし。猿は火を怖がるので、火を起こしておけば、その周辺にはやって来ないのです。

火を起こすためには、もちろん薪が必要なので、今度はみんなで枯れ木探し。海辺にはたくさん木が落ちていますが、海水や湿気で濡れているものも多くあります。できるだけ乾いたものを探して、島の中をみんなでウロウロ。

ただし、全員が薪探しをしているわけではありません。2人ほどは荷物の見張り番です。火を起こす前に猿が荷物を狙って近づいてこないようにするためです。

野生の猿にびびってしまいピンボケですみません。

猿は食べ物だけでなく、携帯電話や財布などまで持っていってしまうことがあります。猿が財布持っていっても使えないのに、と思いますが、そんなことは猿には関係ありません。財布などは最初から車の中に置いてくるか、最初から持ってこない。これも無人島で遊ぶための知恵です。

枯れ木を使って火を起こす。浜辺には誰もいない。

あっという間にバーベキューコンロ完成!

枯れ木が集まると、アリスが火を起こします。その速さには毎回驚かされます。小さな着火剤と枯れ木だけで、あっという間に炎が上がります。

アリスの火起こしは本当に早いのです。火が安定してきたら、今度は海辺で拾ってきた石を並べます。できるだけ同じくらいの大きさの石を選び、火の周りを囲みます。その上に、アリスが持ってきた網を乗せれば、無人島特製のバーベキューコンロの完成です。ジャングルでもビーチでも、どこでもバーベキューを可能にしてしまうアリス隊長には、今回も脱帽です。

火が落ち着いてきたら、みんなが持ってきた食材を網の上に並べていきます。肉類にソーセージ、ズッキーニ、パプリカなど。中には、ちょっとしなっとしている野菜もありました。でも、それもご愛敬。冷蔵庫の中でそのまま忘れられてしまうより、無人島の青空の下で豪快に焼いてしまった方がいいに決まっています。そしてジュージューと肉が焼ける音と香ばしい匂いが、海辺いっぱいに広がります。

色々乗せたバーベキュー。出来上がったものからお皿へ。

ビーチに広げた探検隊のバーベキューランチ

バーベキューの準備をしている間に、ビーチマットも広げます。各自、家から持ってきたスナックやサラダなどを並べていきます。すると、何もなかった無人島のビーチが、あっという間にランチ会場に変身。青い海。白い砂浜。そして、焼きたてのバーベキュー。こんな贅沢な場所を、私たちだけで独占です。

ここの海は、スノーケリングができるほどではありませんが、透明度は悪くありません。せっかくなので、みんな水着に着替えて海へ。誰もいない海で泳ぐのは、それだけで特別な気分。少し泳いでは浜辺に戻り、また海に入ったり、写真を撮ったり、波に乗ったり、ただ浮かんでみたり。自由気ままに過ごします。リゾートホテルのプライベートビーチとはまた違う、野性味たっぷりの“私たちだけの海”です。

この広い浜辺、綺麗な海、青い空を探検隊が独占。

アリス隊長の「何でも作っちゃう」

そんな中、ふと見ると、アリスが浜辺に落ちていたヤシの葉を拾っています。何をするのかと思ったら、葉っぱを器用に編み始める姿をみんなで遠巻きに見守ります。しばらくすると、ヤシの葉が少しずつ形を変えていきます。

アリスの目は真剣。

そして完成したのは、なんとヤシの葉でできたお皿のようなもの。私たちは感心するばかりでした。

あっと言う間にこんな物が出来上がり。

いよいよ無人島で女子会開始!

肉やソーセージが焼けてくると、焼き上がったものからどんどんお皿へ。こんがり焼けた肉。香ばしいソーセージ。焼いて甘みが増したズッキーニやパプリカ。どれも本当においしそうです。

真剣に泳いだわけではないのに、海に入って遊んだだけで、かなりお腹が空いています。料理をビーチマットの真ん中に並べ、みんなはその周りに座ります。そしてこの日は、アリス隊長が手作りカクテルを用意してくれていました。小さなプラスチック製のワイングラスに注ぐと、無人島とは思えないほどおしゃれ。みんなで乾杯して、海辺の女子会がスタートします。

冷たいカクテルをビーチで乾杯。

遠くまで出かけなくても、ブルネイではこんな遊び方ができるので、アウトドア好きには、たまりません。綺麗な海を眺めながら、焼きたてのバーベキューを食べ、冷たいカクテルを飲む。しかも周りには誰もいません。聞こえてくるのは波の音と鳥の声。時々、猿の気配。これもモンキーアイランドならではです。

食後はもちろん、また海へ!

食事が終わっても、まだ遊び足りません。もう一回海に入ろう!、ということで、またみんな海へ。猿よけのため、火はそのままつけておきます。みんなで海に飛び込んだり、波に乗ったり、浜辺に寝転がったり。

あー楽しい。みんなで海の中でジャンプ!

青い空の下、透明な海に入って、疲れたら砂浜で休む。そして、また海へ。時間を気にせず遊べるのも、無人島ならではです。いつの間にか夕方近く、楽しい時間は、本当にあっという間です。

夕暮れの海をボートで帰る

そして、迎えのボートに乗り込むと、モンキーアイランドが少しずつ遠ざかっていきます。ちょうど夕暮れの時間になっていて、空が少しずつオレンジ色に染まっていきます。昼間の真っ青な海とはまた違い、夕焼けを映した海はとても綺麗。少し涼しくなった海風が心地よく、みんな静かに景色を眺めています。振り返ってみると、かなり盛りだくさんの一日でした。

無人島は何もない場所だからこそ、みんなで工夫する楽しさがあるということ。何より頼りになるのがアリス隊長。火を起こし、バーベキューコンロを作り、猿への対策を考え、ヤシの葉まで編んでしまう。私たちはその横で、感心しながら、食べたり泳いだりしているだけ。でも、それでいいのです。誰かが得意なことをやり、誰かが薪を集め、誰かが荷物を見張り、みんなで遊ぶ。こういうゆるいチームワークが、ブルネイ探検隊の良さなのかもしれません。

著者画像

南 沙羅さん

マレーシア在住ライター

兵庫県出身。59歳。マレーシア、ブルネイ、フランス、ミャンマーなど海外在住歴40年。現在はマレーシア・クアラルンプール在住。アウトドアやハイキングが大好きで、ジャングルや無人島など、自然の中での冒険も楽しんでいる。各国での暮らしや旅、文化、現地の人々との出会いを通して感じたことを、長年の海外経験ならではの視点で発信・執筆中。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。

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