ビッグファイブとは、かつて狩猟で最も危険かつ仕留めるのが難しいとされた5種類の大型動物の総称です。現在では、サファリでぜひ見たい人気の野生動物を指す言葉としても使われており、ライオン、ゾウ、バッファロー、ヒョウ、サイの5種類を指します。実は、このビッグファイブは南アフリカの紙幣にも描かれています。
今回は、サファリでも人気者のサイに注目!「クロサイとシロサイの見分け方」や「名前の由来」、「ツノの秘密」など、知っているようで知らないサイの生態をクイズで楽しく学んでみましょう。
子どもから大人まで多くの人に知られているサイ。実は、現存するサイは世界に5種類います 。生息地はアフリカとアジアに限られており、それぞれ限られた地域で暮らしています。日本で比較的よく知られているのは、動物園でも見かけることのあるシロサイです。
サイには、次の5種類があります。
・シロサイ…アフリカに生息し、大多数は南アフリカに生息
・クロサイ…アフリカに生息
・インドサイ…インドとネパールに生息
・ジャワサイ…インドネシアにのみ生息
・スマトラサイ…インドネシアにのみ生息
南アフリカで生息しているのは、シロサイとクロサイの2種類。サファリでもその姿を観察することができます。なかでもクロサイは数が少なく、シロサイに比べると出会う機会の少ない動物です。
では、ここで問題です。
【動物ドッキリクイズ・その40】サイのクイズです!
第1問 クロサイとシロサイ、一番大きな違いは?
a) 色
b) 口の形
c) 体の大きさ
d) ツノの有無


正解は「b)口の形」です。
写真をもう一度見てみると、口の形が違うことが分かります。写真①がクロサイ、写真②がシロサイです。
実は、クロサイとシロサイは名前とは違って、どちらも基本的に灰色。そのため、体の色だけでは見分けることができません。
一番分かりやすい違いのひとつが、口の形です。シロサイは、横に広く平らな「幅広い口」をしています。一方、クロサイは、先端が尖ったような、ものをつまめる形の唇をしています。
では、なぜ同じサイなのに、こんなにも口の形が違うのでしょうか?その秘密は、食べるものの違いにあります。
シロサイは主に地面に生えている草を食べます。広く平らな口を使って、芝刈り機のように草を食べていきます。

対してクロサイは、木の葉や枝などを食べます。尖った上唇を器用に使って、木の葉や小枝をつまみ取ります。

つまり、口の形は、それぞれの食生活に合わせて進化したものなのです。サファリでサイを見つけたら、「あの口はどっちかな?」と観察してみると、より楽しめそうですね。
第2問 シロサイという名前の由来は?
「シロサイ」と聞いたら、白い体を想像しますよね。では、なぜシロサイは「シロサイ」と呼ばれるようになったのでしょう?
a) “wide(広い)”を“white(白い)”と聞き間違えたから
b) 白い泥を浴びるから
c) 生まれたときだけ白いから
d) 月夜に白く見えるから

正解は「a)“wide(広い)”を“white(白い)”と聞き間違えたから」です。
有力な説によると、シロサイの特徴である幅広い口を表すアフリカーンス語の“wyd(広い)”が、英語話者によって“white(白い)”と誤って伝わったことが、“white rhino(シロサイ)”という名前の由来になったとされています。
つまり、シロサイは白くないんです!ちなみに、クロサイも黒いわけではありません。
おそらくシロサイとの区別のため、あるいは泥浴びをした後に皮膚を覆う暗い土の色に由来していると考えられます。サイの名前は、私たちが想像する「白」「黒」とは少し違ったところから付けられています。
第3問 サイのツノの特徴として正しいのはどれ?
a) 骨でできている
b) 髪や爪と同じ成分でできている
c) 毎年生え変わる
d) オスにしかツノは生えない

正解は「b)髪や爪と同じ成分でできている」です。
サイのツノは、骨ではありません。主成分は「ケラチン」というタンパク質。人間の髪や爪にも含まれている成分です。
見た目は硬く、骨のように見えるサイのツノですが、実は人間の爪と同じような成分でできているとは驚きですよね。
そして、このツノがサイにとって大きな問題になっています。サイのツノを狙った密猟は、南アフリカでも深刻な問題です。現在、サイの保護活動の一つとして、密猟を防ぐためにあらかじめツノを切り落とす「除角(じょかく)」が行われることがあります。
南アフリカ政府も、2024年にはクワズール・ナタール州の保護区で1000頭以上のサイが除角されたことを報告しています。除角は万能な対策ではなく、他の警備や保護対策と組み合わせて行われるものですが、密猟リスクを減らすための手段の一つになっています。

私自身、南アフリカのサファリでサイに出会った際、ガイドから「サイの写真をSNSに載せないでほしい」と言われたことがあります。サイがどこにいるのか特定できる情報が、密猟者にとって手がかりになる可能性があるためです。
せっかく出会えた野生動物を写真に残して共有したい気持ちもありますが、その写真がサイを危険にさらす可能性もある。実際にサイを目の前にしたからこそ、強く印象に残った出来事でした。
第4問 サイは走ると最高時速何kmくらい?
巨大な体を持つサイ。「こんなに大きいんだから、走るのは遅そう」と思っていませんか?では、サイはどのくらいのスピードで走れるでしょう?
a)約20km
b)約30km
c)約50km
d)約80km

正解は「c)約50km」です。
なんと、サイは短い距離なら時速50kmほどで走ることができます。2トンを超えることもあるシロサイが、時速50kmで走る姿を想像すると、その迫力はかなりのものです。
そして私は、実際にサファリでクロサイに遭遇したとき、「サイは速い」ということを身をもって感じました。
目の前に現れたクロサイ。希少なクロサイに出会えたことに「いた!」と興奮したのも束の間、クロサイが突然こちらへ向かって突進してきそうな動きを見せました。
「え、こっちに来る……?」
そう思った瞬間、一気に恐怖を感じました。思わず声をあげそうになった私にガイドから「静かに!」と注意が。息をのんで見守っているとクロサイはそのまま走り去っていきました。
サイは写真で見ると、どこかのんびりとした動物にも見えます。でも、実際に目の前にするとその大きさと迫力はまったく違います。
「もし本当に向かってきたら、どうなるんだろう」そんなことを考えてしまうほどの怖さでした。
大きな体からは想像できないほど速く走ることができるサイ。野生動物を観察するときは、適切な距離を保ち、ガイドやレンジャーの指示に従うことが大切だと、身をもって感じた出来事でした。
サイに関するクイズはいかがでしたか?
サイのことを知れば知るほど、その生態の面白さだけでなく、密猟や保護活動など、サイを取り巻く環境についても知りたくなってきます。南アフリカを訪れる機会があれば、ぜひサファリでサイを探してみてください。




