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自然の中で過ごすカナダ人親子の何気ない様子。そこには日本人とはまた違った自然観があるという。
WIND from ONTARIOこちらから動画も楽しめます
WIND from ONTARIO~森の海、水の島~ #26 Wild DNA-継承の森-
by Tomoki Onishi
撮影・文/尾西知樹
トロント在住のフォトグラファー、マルチメディア・クリエイター、カヌーイストでサウナー。オンタリオ・ハイランド観光局、Ontario Outdoor Adventuresのクリエイティブ・ディレクターを務める。カナダの大自然の中での体験とクリエイティブを融合させたユニット magichours.caを主宰。

夕まずめ、湖の桟橋で釣りをする男の子と見守るお父さん。
「よく釣れるのは早朝と夕方の時間だよ、覚えておきなさい」
と親子の会話があったのかもしれない。こうして父から子へ、森の叡智は受け継がれていく……。
カナダのバックカントリーを旅していて、出会う人々に感じるのは、日本のようなレジャー感覚よりも、むしろ家族の行事として自然と向き合う姿である。
カナダの開拓の歴史は、日本の長い歴史と比べて浅く、みな自分たちの家族がどこの国から来たのかのルーツを大切にしている。彼らにとって森や湖のフィールドはかつて先祖が来た道であり、暮らしの場だった。釣りもカヌーもキャンプも狩猟も風化していない暮らしの一部だ。
親から子へ暮らしの延長線にあるものとして、自然の中で過ごす時間そのものが世代を超えて受け継がれていく。それは技術や知識だけではなく、大自然への敬意や森やそこに暮らす動物たちとの距離感、風や天気の読み方など、言葉にならない感覚までが受け継がれる。
それらリスペクトの姿勢が他国の人たちを受け入れるおおらかな優しさにも繫がっていると感じる。このスピリッツこそが、カナダの根底に流れるDNAなのだ。そして僕は気付く、カナダ自体が多種多様な人種や文化を内包した大きな森なんだと……。

家族行事の夏のカヌーキャンプに大賑わいの、カヌールートへのアクセス・ポイント入り口。

サマーキャンプで、伝統的なカヌーキャンプの作法を先輩たちに叩き込まれるボーイズ。

熟練のオールドボーイズは活き活きとして、息の合った連携で森に溶け込み格好いい。
(BE-PAL 2026年8月号より)




