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真似したい! ジャンル別自然派ソロ活~クラフト Craft~
【001】ゴミに新たな価値を吹き込む海ゴミアート
海ゴミアーティスト あやおさん
’92年生まれ、愛知県出身。毎日親しんでいた海のゴミが気になり拾い始める。だが、それだけでは変わらないと思い、海に落ちているゴミで海の生き物を作るように。
石川県に住んでいて日本海が身近です。透明度が高く美しい海岸ですがゴミが流れ着き、冬は荒波で特に多い。漁具やペットボトル、生活用品も多くあります。そんな海のゴミから海の生き物を制作することで、この問題を知ってもらいたい! 同じゴミはなく、まったく同じ作品は創れません。価値がないものに価値をつけ、人を喜ばせることができるので面白いです。

海の生物を中心にさまざまな作品を生み出している。よ〜く見るとキャップやカゴの破片のようなプラスチックとわかる。

海岸に打ち上げられた大量のゴミ。大陸からはるばる流れ着いたものも。

南国のモチーフも。カフェや寿司店などにも作品が飾られている。

北陸といえば、やっぱりカニ! シックな色使いが目を引く作品。
【002】"もうひとつの故郷"を日常に。居心地良い空間"ヌック"作り
法政大学副学長 澤柿教伸さん
極域科学・自然地理学が専門。南極に5回赴き、うち3回は昭和基地で一年を過ごす越冬隊として活動。グリーンランドをはじめ世界各地をフィールドとしている。

1年間の南極越冬から帰国した4、5年前に、好きな物で空間を彩るヌック作りを始めました。もともとフィールドワーク中心の生活でしたが、パンデミックや役職の都合で野外活動が激減し、室内で過ごすことが増えたのがきっかけです。長い期間を過ごした"もうひとつの故郷"南極や郷里にちなんだアイテムを置き、ひと息つける逃げ場のようにしています。

大学内の資料室。シェードランプの温かみは山小屋の雰囲気。

役員室には南極の写真で作ったタペストリー。フェイク暖炉で演出!

違う校舎の役員室には北極・南極モチーフのスカーフを飾っている。
【003】試行錯誤が共感を生む週末山小屋ビルド
会社員・山林開拓者 エムズさん
会社員をしながら、週末は購入した山の土地を開拓中。独学で進める小屋作りなどの様子を、YouTubeチャンネル「M’sの小箱」やブログでリアルに発信。

山の土地を購入し、はじめは丸太小屋の建設を思い描いていました。しかし法規制の壁に直面し、その計画は断念。役場と相談を重ねて辿り着いたのが、天井が低く小さいながらも、自分らしい山小屋でした。技術ゼロからのセルフビルドと失敗の連続はYouTubeでも好評。頭の中のイメージを形にできた日は、帰りの車内でもニヤニヤしています。

山小屋にはウッドデッキも追加。山で耳に入るのは風の音と鳥の声、そして自分の作業音だけ。癒やされる時間でもある。

2020年に24万円で購入した山の土地。物置、薪棚もエムズさん自作。

一日の作業を終え、温泉から戻って飲む1杯目のビールが何よりの幸せ。
【004】少年時代の夢を追い直す、終わりなきナイフ作り
水道橋アウトドアカフェ&バー「BASE CAMP」店主 A-sukeさん
美大で工業デザインと金属工芸を専攻。現在は店主としてお客さんの要望を聞き、対話を楽しみながらフルオーダーのナイフ製作も手がけている。

少年時代は本気でナイフ職人を目指していました。コロナ禍をきっかけに、かつての自分が残した未完成のブレードをリメイクし始めたら、どんどんハマっていって。重心をどこに置くか、ブレードの角度をどう寝かせるか、使いやすさと格好良さをどこで両立させるか。「正解のない数㎜単位のせめぎ合い」を実験し続けることが何よりの魅力です。

「同じものは作りたくないので、いつもプロトタイプを作っている感覚」とA-sukeさん。

ヤフオクで入手したジャンク品を、自ら改造した工作機械。

A-sukeさんがプロデュースした、テンマクデザインのキャンプナイフ。
【005】コツコツ地道に自らの手で造成するキャンプ場
しげキャンオーナー 中山茂大さん
北海道出身。大学時代は探検部に所属し世界各地を放浪。ノンフィクション作家として活躍する傍ら、18組限定のキャンプ場「しげキャン」を千葉県で運営している。
母が所有していたサッカーコートくらいの土地が荒れていたので、キャンプ場として再生することを思い立ちました。最初の鬱蒼とした草地や竹林の開拓から手強かったです。古民家再生のDIY経験があったので、トイレ棟やウッドデッキ、レセプションバー、コテージもすべてDIYで。開業してからも土地を買い増しして現在は3300坪に。鋭意、拡張工事中です。

木を取り除くのもひと苦労。幹経は40㎝だったが、根っこは背丈以上!。

完成したサイトは川と木に囲まれた、程よいプライベート感がいいキャンプ場に。

早い段階で取り掛かったウッドデッキサイト作り。単管パイプを基礎に使い工夫。
【007】趣味と実益を兼ねたアウトドア用バッグ製作
アウトドアプロデューサー 長谷部雅一さん
株式会社ビーコン代表。アウトドア関連のプロジェクト企画・コーディネイト・運営をはじめ、自然体験教室など多方面で活躍。

既製品バッグは帯に短し、たすきに長し。そこに満足できず20年にわたり既製品のカスタムを続けた末、生地から選んで自分で作るようになりました。持ち物や使用シーンを想定し、サイズやポケット、ショルダーベルトの長さに至るまで、とことん自分が使いやすいを突き詰めた「究極の自分仕様」です。

仕事でも旅でも活躍する自作バッグの数々。すべて自分が欲しいと思ったものから生まれている。
【008】自らの自然遊び体験をカタチにアクセサリー作り
アウトドアカメラマン/SLOPPY DOG TAG 亀田正人さん
カヤックや自転車、狩猟など活動的な写真を得意とする。5年前からSLOPPY DOG TAG
という名義でドックタグの制作を開始。

コロナ中に働き方を見つめ直し、自宅で金属小物を中心に作り始めました。作り直せるものは直したい性分で、自転車パーツからアクセサリー(写真左上)を作ったりしてます。ほかに、使用済みのクライミングロープをリード(引き紐)にアップサイクルしたり、アウトドア遊びを絡めた物が多いです。

「思いつくとすぐ作りたくなってしまう」という。柔軟な発想で創意工夫の物作り。


素材の質感を活かしたシンプルなドッグタグ。オンラインで販売もしている。
※構成/須藤ナオミ、風間 拓 写真/本人提供、風間 拓(A-sukeさんの工作機械以外)
(BE-PAL 2026年3月号より)




