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拝見! アウトドア達人のソロ活
少なく、シンプルに!「そこにあるもので」火をおこす楽しみ
漫画家 大童澄瞳さん
’93年生まれ、神奈川県出身。『映像研には手を出すな!』が月刊!スピリッツに連載中。幼少のころから野外での活動を楽しみ、生き物にも精通。’23年共著で『自宅で湿地帯ビオトープ! 生物多様性を守る水辺づくり』(大和書房)を出版している。

ボーイスカウトだったという父親の影響で幼いころから野外に親しんできた大童澄瞳さん。生き物やサバイバル術、その片鱗は作品の中にもちらほら。多趣味な大童さんが特に楽しんでいるのが火おこしとビオトープ作り。火おこし歴は20年になる。
「いろいろ試してきましたが今は火打ち金と火打ち石に辿り着きました。技術を後退させた形ですね。やっていくうちにシンプルな方法になっていってそこにあるもので火を付けたいなと」
より原始的な火溝式も試してみたが、材料に左右されることもあり難度が高かったそうだ。火口には乾燥したセイタカアワダチソウやヘクソカズラなどを用いる。ひとりのときは焚き火の炎は小さく維持したいという。
「よく燃えそうな燃料(落ちてる枝)があると、なんだか勿体なく思えてしまうんです。なので素材を厳選して集めたこれだけでやろうみたいな。焚き火は本当に準備だなぁ〜と思います」
火をおこして木をくべる。風の通りを良くするなど昔からいわれてきたことがどれだけ効果的かと火を扱う度に毎回実感するそうだ。終わりはどんどん火を小さくしていって真ん中に炭を寄せて最終的に消えるまで見届ける……これも父親の教え。
「趣味を教わった感じですね」
研究熱心な大童さんの野外ソロ遊びは今後も深みを増しそう。
火打ち金&火打ち石

愛用は吉井本家の火打ち金と火打ち石(メノウ)。打ち擦って火種を作る。
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米粒より小さい火種がひと粒、チャークロスの上にうまく着地した〜!
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モグサをのせ熱が脱げてしまわないよう火口を両手でふんわり包み込む。
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吹いて風を送ると、ゆらゆらと煙が立ち上ってきた。モグサのいい香りだ。
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一気に上がった炎を炉に移し、細い枝を加えて安定させる。大きな石のかまども手作りだ。
火溝式

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棒を溝で擦って火をおこす方法。下地の木が削れて木屑に着火させるので素材選びも重要。煙は出るがなかなか火種までいきつかない!
大童さん愛用の火おこしGOODS

斧やナイフ、火吹き棒など焚き火に使う道具一式が納まる。「団扇より扇子がたためて便利です」

綿布地を炭化させたチャークロス。火付けに便利。「缶のまま焚き火に入れれば作れますよ」

松林で集めた松脂。一部溶かして固めたものも(左)。モグサは購入したもの(右)。手頃な缶に収納する。
庭に生き物の"ヨリドコロ"を! 湿地帯ビオトープ造成中。

数年前、近所にあった大きな池がなくなることに「うちの庭に来てるヤマアカガエルもやばい!」という危機感で水辺を造成。その後産卵に訪れてくれた。今はモズやヒヨドリなどの野鳥もやってくる。

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小さな丘も土を入れて造った

小さな池はトロ舟を用いている。日陰や日向などに池を作った。「いずれはここに川を作ります!」
来たれ! ヤマアカガエル!

冬は寂しく見える水辺だが、そろそろカエルたちが産卵に訪れるのでは? と心待ちにする。

池の水には貯めた雨水を利用。雨どいから管を引き、直接タンクへ。自然の恵みを余すところなく!
※構成/須藤ナオミ 撮影/亀田正人
(BE-PAL 2026年3月号より)




