自分の山で楽しむ"ゆる"ブッシュクラフトとは?ソロキャン玄人のスタイル拝見
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    2023.05.08

    自分の山で楽しむ"ゆる"ブッシュクラフトとは?ソロキャン玄人のスタイル拝見

    火おこしだけで喜びと感動があります!

    「ソロキャン」といっても、その楽しみ方は多種多様。目的も道具も、人によってけっこう違う。ソロデビューの前にまずは、玄人スタイルで予習しよう!

    会社員 根本浩之さん

    仲間と山を切り開いて遊んでます!

    40歳を超えてからアウトドア遊びに目覚め、現在は休日の多くをキャンプで過ごす。今後は狩猟の免許も取得予定。インスタネーム「ネモ大佐。」でキャンプの様子を公開している。

    アウトドア要素ゼロから軍幕使いにまで!

    根本さんはパップテント、いわゆる「軍幕」を使ってブッシュクラフトスタイルのソロキャンプを楽しんでいる。

    「2年前までラーメンを食べ歩くのが趣味で、アウトドア要素ゼロの生活を送っていたんです。最初は普通にファミリーキャンプだったのですが、仲間に軍幕をすすめられ、現在のスタイルになりました」

    こだわりギア:質実剛健なギアを活用する美学

    上:友人が作った火吹き棒。右:蓋がフライパンになる兵式飯ごう。左:パスファインダーのステンレス製キャンティーン。

    上:シルキーの枝打ち鋸。下:ナイフはバレステレカのスクラマミニを愛用。

    道具はカリマーの55ℓザックに収納。

    根本さんのソロキャンスケジュール

    13:00 シェルターの設営
    14:00 薪作り、ウッドクラフト
    16:00 ドラム缶風呂沸かし
    17:00 入浴
    18:00 のんびり焚き火、夕食、お酒タイム
    23:00 就寝

    ロープワークでシェルターを設営

    ドイツパップと木の枝のポールを用いてシェルターを設営。軍幕を愛好する仲間内ではピンと張るより、やや緩んだ感じのほうがカッコいいという美学があるのだとか。

    すっかりキャンプに夢中になった根本さんは祖父が持っていた山をキャンプができるよう仲間たちと整地した。といってもあるのは近くに小川の流れるテントサイトとドラム缶風呂のみ。トイレや炊事場、照明などの気の利いた設備は一切ない。

    火種を集めてメタルマッチで火おこし

    バトニングで焚き付けを作った後、穴を掘り両脇に太い薪を置いて焚き火準備が完了。火口にほぐした麻紐とオリーブオイルに浸した爪楊枝を使うのが根本流。

    「せっかく山でソロキャンプを始めるなら、ブッシュクラフト的なことができたらカッコいいなと思って1年半ほど前からネットを参考に独学してます。まだまだスキルが未熟なので、ポールなどをすべて木枝から作ると設営だけで半日終わってしまいますが。上級者はもっと少ない装備でめちゃくちゃ早く設営するんですよ。ただ、僕はあまりハードコアになりすぎず、あくまでもスタイルとして楽しむスタンスです」

    野趣溢れるドラム缶風呂で癒やしの時間

    サイトのそばにある川からバケツでドラム缶に水を汲む。およそ1時間でお風呂が沸く。気分によって入浴剤を変えるそう。

    友人たちと一緒に作ったお風呂です。

    夜の娯楽は焚き火とお酒とラジオ

    真っ暗な山もこれがあれば楽しく過ごせる。

    焚き火をいじりつつ、ラム酒のホットコーヒー割りをチビチビやるのが至福の時間。ネットが繋がらないのでラジオは必需品。

    設営後も根本さんは枝を削ってポットハンガーを作ったりと、かなり忙しそう。やることが無限にあるのだ。その不便さゆえ自然との一体感が強烈に感じられるという。
    「自分の山とはいえ、スマホも通じない場所でのソロは正直、心細いです。猪などの野生動物もいますし。ラジオは欠かせませんね(笑)。ただ、ここで過ごすと焚き火ひとつでもすごく奥深い遊びになる。なるべく息を吹かず火力をうまくコントロールできるようになったのが嬉しかったり。お酒を飲みながら無心になれる時間がいまは何より楽しいです」

    コーヒーと料理もワイルドに!

    枝で豆を挽き、水を入れて煮出すワイルド極まりない淹れ方。コーヒー好きで知られる藤岡弘、さんがやっていたそう。


    鯖の水煮缶にオリーブオイルとニンニク、塩を入れて煮る、お気に入りの一品。

    根本さんのおすすめキャンプ場はこちら

    エンゼルフォレスト那須白河

    「林に囲まれたロケーションが最高。設備もキレイで春休みのシーズンには毎年家族でも訪れています」。
    住所 福島県岩瀬郡天栄村羽鳥湖高原

    ※構成/佐藤旅宇 撮影/岩崎竜太
    (BE-PAL  2020年4月号より)


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