世界自然遺産登録5周年! 奄美の森の生きものたち | 自然観察・昆虫 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

自然観察・昆虫

2026.02.16

世界自然遺産登録5周年! 奄美の森の生きものたち

世界自然遺産登録5周年! 奄美の森の生きものたち
今年「世界自然遺産」登録5周年を迎える奄美大島と徳之島。海の美しさが印象的な島々だが、じつは島の最奥部には、手つかずの自然が残っていた。
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写真集『Sanctuary』に見る奄美の森の生きものたち

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天の河の星々が滝となって流れ落ちているようなマテリヤの滝。ここは森の入り口。

鹿児島県佐多岬から南に約300㎞離れた場所に位置する、奄美大島と徳之島。
 
これらの島が、広さのわりに深い森を抱いていることはあまり知られていない。
 
島の人ですら知る人は少ないだろう。なぜなら森の奥まで足を踏み入れる人はまれだから。ハブがいるし、斜面はとても急峻だし、おまけにケンムンという妖怪がいたずらをしかけてくるかもしれない。
 
逆にいうと、そのために森は守られてきた。国指定天然記念物だけでもアマミノクロウサギ、アマミトゲネズミ、ケナガネズミ、アカヒゲ、オーストンオオアカゲラ、オオトラツグミ、ルリカケスなどが生息している。それに加え、県指定天然記念物や固有種、絶滅危惧種まで含めると、目にする動植物のほとんどが希少種といっていい。まさに奄美は東シナ海に浮かぶ「奇跡の島」なのだ。
 
さて、そんな森を40年にわたって撮影し続けてきた写真家がいる。浜田太さんは、森にひとり分け入り、小屋に泊まり込んで、数々の貴重な生きものの姿を記録してきた。
 
その結果、世界ではじめてアマミノクロウサギの子育てを記録することに成功した。追い求めたのは生き物にとどまらなかった。季節ごとに変わる森の表情、さらに巨大シダ類・ヒカゲヘゴの森を見つけるなど、奄美の自然は彼なしでは語り得ない。
 
今年、奄美大島と徳之島は、「世界自然遺産」登録5周年の節目を迎える。
 
かつての無謀な開発は、登録を目指した2003年を境に減ってきているという。

「地元の人も、世界の人もようやくこの森に注目し始めました。私は、この森は子孫に残すべき貴重な遺産として、侵してはならないと思います」
 
ライフワークの集大成である写真集。そのタイトルはサンクチュアリ(聖域)という。

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アマミトゲネズミのけんか。天然記念物・奄美固有種・絶滅危惧種。

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金作原原生林。今や奄美の自然を象徴する場所だ。

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森の宝石・ハグルマヤママユは、奄美大島以南に生息する。

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アマミノクロウサギの子供。特別天然記念物・奄美大島徳之島固有種・絶滅危惧種。

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浜田さんと観察小屋。何泊もしてアマミノクロウサギの子育てを記録した。

「奇跡の島」の自然を40年追い続けた集大成

Sanctuary(サンクチュアリ)〜奄美 生きものたちの息吹〜
浜田 太

価格:¥4,730(10%税込) 
小学館

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※構成/宮川 勉 撮影/浜田 太

(BE-PAL 2026年2月号より)

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