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最終回 里山Wonder通信
今月の里山クイズ

①ハルジオン
②タンポポ
③セイタカアワダチソウ
④スイバ
のうち、1種だけ仲間外れが。どれ?
※正解は記事の一番下にあります。
フキの食べられる部位とは
山菜(食べられる野草)って、あくが強かったりして下ごしらえに時間がかかるのでは……と思ったあなた、ご安心ください。今すぐにでも使える簡単時短メニューをご紹介!
山菜や食べられる野草がメジャーになれないのは、独特の苦みや癖(ときに有害成分)があって万人受けしないため。念入りなあく抜きが必要という印象があるが、それほど身構えなくていい料理法もある。
代表例がフキノトウのてんぷらだ。フキの苦み成分は水溶性のため、味蕾に直接伝わりやすい。山菜・食べられる野草がてんぷらで食されることが多いのは、油によるマスキング効果で舌が苦みを感じにくくなるから。
「でも、てんぷらって面倒じゃないですか。おいしいけどキャンプでは作りたくないかも。フキといえば葉柄もあくが強いですよね。茹でて長時間水に晒さないと食べられないイメージがあります」(担当編集コバユカ)
そのとおり。でも、フキには第三の可食部があるのをご存じか。いわゆる“とうが立った”状態の花茎だ。食材としては注目されないが、皮が薄くて苦みも少なく、葉柄のように皮を剥いたり水に長く晒す必要がない。
「そのまま刻んで肉系の缶詰と炒めれば、1分で旨い肴ができちゃうよ」(ライター・カクマ)
フキには、もうひとつ可食部がある。花茎先端のつぼみだ。この部分はパサパサしているため好まれないが、生のまま刻み納豆と和えると、納豆のネバネバが花のパサパサに浸透し、舌触りなめらかで香り高い逸品に。
今回は、フキノトウを含む4種の野草で“3分未満クッキング”に挑戦した。料理スキルが上がったと自賛するコバユカだが、じつは誰でも簡単にできる料理だということを証明したにすぎない。最終回にふさわしい簡単絶品レシピをお試しあれ。

(上から時計回りに)ヤブカンゾウ。春一番に芽吹き旬が終わるのは早いが、大きくなっても食べられる。ハルジオン。外来雑草だが昔から食されるヨメナの仲間であくが少ない。伸びきったフキノトウ。

イヤな味ではないぞ!
あく抜きはほぼゼロ
少々伸びていても問題なし。すぐ食べられる野草4種
フキノトウ

拳のような小さなものが賞味されるが、とうが立った状態になっても食べられる。採る人がいないので独り占めできる(?)のも魅力。
ヤブカンゾウ

葉が伸びると緑色の部分は堅くなるが、葉柄が重なった色の薄い部分はみずみずしく味にも癖がない。あく抜きせずに使える。
ウコギ

米沢藩の上杉鷹山が「かてもの」(飢饉に備えた貯蔵食料)として植えさせたと伝わる。きりっとした苦みが特徴。油料理に合う。
ヒメジョオン
ハルジオン

ともにキク科の外来雑草。苦みはそれほど強くなく、軽く塩茹でし水にくぐらすだけで使える。風味は野菜のシュンギクに似る。

得した気分だわ。
伸びきったヤブカンゾウもおいしく食べられることを知り、採集欲にスイッチが入ったコバユカ。腰の採集カゴがまたたく間にいっぱいに!
シンプルにして超豪華! 里山キャンプの朝ごはん

(右から時計回りに)フキノトウ納豆。フキノトウの焼き鳥缶炒め。ヤブカンゾウの土佐酢和え。ウコギ&梅チリメンの菜飯。ハルジオンとチリメンジャコの菜飯。味付けのポイントはオリーブオイルだ。
時間節約法3原則
1 茹でるだけ

ハルジオンの若葉は1%程度の塩を入れた湯で1分茹で、冷水で冷ます。
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刻んだハルジオンをチリメンジャコ、オリーブオイルとともにご飯に混ぜる。

堅い葉を切り取ったヤブカンゾウは2分茹でる。刻んでおひたしや和え物に。
2 炒めるだけ

フキノトウの花茎は1㎝ほどに刻む。皮を剥いたり茹でて水に晒す必要はない。
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苦みはあるが、焼き鳥など油分の多い缶詰と炒めると、相乗効果で味わいが増す。

ウコギも油で炒めると苦みを感じにくい。梅チリメンの混ぜご飯と相性抜群。
3 生で使う

フキノトウの花茎の先端に付くつぼみ。開ききっていないものを生のまま刻む。
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納豆に加える。味付けは醤油だけ。過剰な旨みづけはフキと納豆の調和を乱す。
↓

パサパサした花弁に納豆の粘りがしみてしっとりするよう、よくかき混ぜる。
超時間食いな山菜、ワラビのあく抜き

ワラビのあく成分には発がん性物質のプタキロサイドが含まれる。徹底的にあく抜きをすることで、無害化し美味しく食べる知恵が伝承されてきた。
山菜の中でもワラビのあく抜き法は独特だ。

まず木灰をまぶし

熱湯をかける。

茹でてもよいが、加熱しすぎると独特の食感やぬめりが消えてしまう。表皮の細胞だけを熱で破壊し、中の有害成分が流出しやすくするのだ。ひと晩置くと赤茶色に。

これを流水で晒す。水が透明になりかじっても苦みを感じなければOK。おひたしで。
里山ほど贅沢な空間はない!
カクマ
フキノトウ納豆を教えてくださったのはSNS仲間のKさん(福岡県在住)。半信半疑で試してみたところ、その旨さに驚嘆。周囲に瞬く間に広がり、今では神レシピと呼ばれています。本当は出始めのものを使いますが、とうの立ったものでもおいしく作れることを確認。さて私儀、今回で通信員を卒業します。またどこかのページでお会いしましょう!
里山クイズの答え
正解は④スイバ。①~③はキク科の野草で、スイバはタデ科。いずれも食べられる野草だが、あくの強さに濃淡がある。タンポポはヨーロッパではサラダに利用される。
セイタカアワダチソウの若芽は茹でた後何度か水に晒さないと癖が残る。スイバの芽はシュウ酸を多く含み、摂りすぎると尿路結石などの原因に。
※山菜や食べられる野草には、生で食べると有害な成分も含まれますが、大量に摂取しなければふつうは問題ありません。
※ワラビのあくは、重曹でも木灰同様に抜くことができます。
※構成/鹿熊 勤 撮影/藤田修平
(BE-PAL 2026年6月号より)




