スイスの迷路村・ガンドリアをハイキング【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】 | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

海外の旅

2025.08.31

スイスの迷路村・ガンドリアをハイキング【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

スイスの迷路村・ガンドリアをハイキング【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
ハイキングというと「大自然の中」というイメージが強いと思います。実際国語辞典では「自然に親しみながら野山などを歩くこと」といった説明がなされていることが多いです。

でも英語の辞書ではちょっとニュアンスが異なります。「田舎を長く歩くアクティビティ」という感じで、特に「自然の中」とは限定されていないのです。

どうも、オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。
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このワクワク感がたまりません!(スイス旅その4)

今回はスイスの田舎の村を歩くハイキングを紹介したいと思います。ヨーロッパの田舎の村って古からの街並みがほぼそのまま残っているところも多いですし、当然日本の村とは雰囲気も違うのでなかなかおもしろく、個人的には「大自然ハイキング」同様にオススメです!

というわけで向かったのはスイスのほぼ最南端、イタリアとの国境にあるガンドリアという人口約300人の村。

ルガーノ湖畔の急峻な斜面につくられた独特な雰囲気の集落です。

ちなみにこの【スイス旅】シリーズ、これまでの3回はドイツ語圏でしたがここはイタリア語圏。

近くの大きな都市はルガーノ。人口は約6万人なのですがスイス国内第3の経済・金融の中心都市で、大きな展示会などが開ける施設もあり、訪れた日も医療関係者を集めたコンベンションが行われていました。

そしてユニークなのが鉄道駅の位置。高台にあるので、湖畔にある街の中心部へはケーブルカーで「下っていく」のです。そのケーブルカーも軒先をかすめて通るような部分もあり、浅草の遊園地「花やしき」のジェットコースターを思い出しました。

そのルガーノからガンドリアへは陸路でも行けるのですが今回はフェリーで。

片道約40分です。
急峻な斜面につくられた村なので船着き場も本当に狭い。

この船着き場から出るとすぐに狭い路地に。隣接する「車道」はありません。

大通りでは味わえない異国情緒たっぷり。

そして路地は迷路のように入り組んでいます。

しかもトンネル状になっている場所があったり…。
人がようやくすれ違えるほどの細さになったり…。
花が飾られているところがあったり…。
階段があったりで本当に変化に富んでいます。
階段の部分は荷物運びも大変そう。

という感じで足元はずっと石畳なのですがここは立派なハイキングコース。

標識もあります。
両側のドアはたぶん別々の家で、その間にベンチ。

夕方になると、それぞれの家の人が出てきて、おしゃべりなどしたりするんだろうな、と想像したりして。

路地の途中にあるサン・ヴィジリオ教会。

坂の村につくられているので小さいながらも、一応「教会前広場」みたいなものがあります。昔の人にとって教会は「寄合所」みたいな役目も果たしていた、とても大切な場所だということがわかりますね。

中にも入ると天井画などが見事。

前の年に行った【オーストリア旅】でも感じましたが、本当にこうした小さな村に素晴らしい教会があることに驚かされます。

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迷路村のハイキングコースをさらに進むと

路地の下に見えてきた見晴らし最高の庭。

ここに住んだら夏場は毎日庭で夕飯でしょうね。

このあたりは緯度が高いこともあり、夜9時くらいでも明るいですし。

家の外壁にポツンと飾られた絵画にも雰囲気があります。

この外壁に絵画を飾るというのはヨーロッパの田舎でときどき見ますが、いいですよね。

歩いている間中、「次に何があるのか」という冒険感が半端ない。

そして山道ハイキング!

船着き場から15分ほどで車道に到着。

そこからまだ上に登る階段があったので行ってみます。
階段を登ったところからの風景。
すぐに未舗装の山道になります。

しばらく人に会わなくてちょっと不安になりましたが、5分ほどすると遠足らしき小学生集団に遭遇しました。上に何かあるのと聞いたら「展望台があります」「どのくらいかかるの?」「30分以上はかかると思います」とのこと。

山道からもときおりルガーノ湖が臨めます。

さきほどの車道から15分ほどで小さな礼拝堂がありました。「マドンナ・ディ・ルルド(Madonna di Lourdes)」という名称らしいです。

手前のベンチもいい感じです。
中には聖母マリアの像が。

昨年の【オーストリア旅】で訪れたヴィラカールバッハという村にも、狭い山道の上に小さな礼拝堂がありました。

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こういう地元の人が愛し、守り続けた礼拝堂は雰囲気があっていいですね。ただ集合時間が迫ってきたので引き返すことにします。

しかし6月下旬だというのに暑いです。気温は30度C。日本の夏は湿度が高いのでジトッと汗がにじみ出る暑さですが、ヨーロッパは乾燥している分、カラッといつの間にか水分を奪われるような感じです。

この暑さで30年ほど前に行った南仏のカンヌを思い出しました。前の年に行ったオーストリアの村とか、30年前のカンヌとか、「あのときはこんなんだったなあ」とあれこれ思い出せるのも旅の楽しみ。

さて、来た道をもどります。

さっきの車道にこんなふうに何かを運んでいる人たちがいました。

梯子の使い方上級編。笑

右側の石壁に描かれた「白赤白」はハイキングコースを示すマークです。

来た道を下っていくだけなのに、最後の最後に見事に道に迷いました。さすがは「迷路村」。

そうならないためにも行きで通路の写真を撮っておくことをおすすめします。

また、この村のレストランで食べた魚料理が絶品でした。

メニューにはblack perchと書かれていましたがヨーロピアンパーチだと思います。スズキに似た淡水魚。

塩を強めに振って焼いただけのシンプルな料理法が魚のうまみと甘みを引き立てていました。

そういえばスイスは内陸国の割には魚がおいしい。でもよくよく考えれば清らかな湖が多いので、おいしい淡水魚がいて当然ですよね。

スイスらしいアルプスの大絶景を眺めるトレッキングもいいですが、今回の「迷路村」ガンドリアも含め、「日本にはない風情の村」を歩くハイキングもなかなか楽しいものです。

スイス政府観光局(「ガンドリア」のページ)
https://www.myswiss.jp/destinations/gandria

柳沢有紀夫さん

オーストラリア在住ライター (海外書き人クラブ)

1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係

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