
ソトおやつのモットーは、「ちょっとギルティに」。その心は?

「note」に綴るレシピやエッセイが人気の料理家。大のキャンプ好きで肉好きでもある。『だいじょうぶレシピ』(家の光協会)など、繰り返し作りたくなるレシピ満載の著書多数。
「ピクニックの醍醐味って非日常感を味わえることですよね。散歩もするし……って気持ちを免罪符にして、普段はがまんして控えている糖分やバターを、ちょっと過剰にするんです」
移動中に卵液を染み込ませたフレンチトーストは、果実感たっぷりのジャムを思う存分添えて。コンビニで全材料がそろう焼きバナナは、カロリーなんぞみじんも気にせずチョコまみれに。炙った干し芋に至っては、バターを塊のままのせて食べるのだから罪なほどに美味。
手軽さもいい。フライパンひとつ、または焼き網一枚で完結するレシピ揃いだから荷物がかさばらない。「焼き網を使って餅などを直火で炙れば、焚き火している気分に浸れます」と焚き火好きの今井さん。
おやつに合うスパイシーなドリンクも用意すればいっそう気分は上々。リピート確実です!
ジャム盛りフレンチトースト
移動中に卵液が染み込んだパンを野外で焼けばふわっふわ。たっぷりのジャムを添えてぜひ。甘くないスパイシーなチャイと相性抜群!

材料(2人分)
フランスパン(厚さ1.5㎝に切る)…6枚
牛乳…200㎖
溶き卵…1個
砂糖…小さじ2
バニラエッセンス…3滴
バター…20g
ブルーベリージャム…適量
作り⽅
❶ジッパー付き保存袋にフランスパン、牛乳を入れる。牛乳が染み込んだら、溶き卵、砂糖、バニラエッセンスを加え、軽く混ぜる。封を閉めて野外へ持参。
❷フライパンにバターを溶かし、①を並べる。弱めの中火で、両面をカリッと焼きあげる。
❸器に並べ、ブルーベリージャムをたっぷり添える。

パンに牛乳を先に吸わせるとふんわり焼き上がる。卵を省けばよりミルキーに。

弱めの火でじっくり焼いて、外はこんがり、中はふっくら焼き上げよう。
& まほうびんチャイ

材料(2人分)
A
紅茶(ティーパック)…3個
黒胡椒(粒)…10粒
シナモンスティック…1本
湯…350㎖
牛乳…50~100㎖
作り⽅
魔法瓶に湯、材料Aを入れる。5分ほど置いたら、温めた牛乳を注ぐ。ティーパックを取り除き、蓋をしめて野外に持参する。

鍋で煮出さず、魔法瓶のなかで抽出。スッキリした味に仕上がる。
チョコまみれ焼きバナナ
ふりかけるのは、まさかの一味唐辛子! とろけるような甘さが際立つ大人味の焼きバナナだ。

材料(2人分)
バナナ…2本
生チョコ(トリュフ)…8個
バター…15g
一味唐辛子…適量
作り⽅
❶バナナは十字に4等分に切る。
❷フライパンにバターを少量ずつ散らし、バナナの断面を上にして並べる。その上にチョコをのせる。
❸弱めの中火にかけ、バナナを焼く。バナナに焼き色がついたら、チョコを絡めながら上下を返す。一味唐辛子をふって完成。

チョコは、加熱すると滑らかに溶ける生クリーム入りのトリュフがベター。

チョコは焦げやすいのでバナナの上にのせたまま焼き、仕上げに絡めるといい。
& カルダモンコーヒー

材料(2人分)
コーヒー(粉)…3杯分
カルダモン(ホール)…6粒
作り⽅
カルダモンは包丁の腹で軽くつぶすなどして殻を割る。ドリッパーにフィルターをセットし、コーヒー粉とカルダモンを入れてお湯を注ぎ、いつもどおりにコーヒーを淹れる。

カルダモンは香りが立ちやすいよう殻を割るのがコツ。
バターを食べる焼き干し芋
炙った干し芋が極上のおやつに。バターは塗るんじゃなく、塊のままのせて食べるのが正解!

材料(2人分)
干し芋…5~6枚
バター…20g
作り⽅
❶焼き網を熱し、中火で干し芋の両面を炙る。
❷器に盛り、バタ―を添える。

芳ばしい香りを楽しめるよう、焼き目がつくまでじっくり炙る。
& ジンジャーほうじ茶

材料(2人分)
ショウガ…20g
ほうじ茶(茶葉)…6g
作り⽅
急須に茶葉、ショウガの薄切りを入れ、お湯を注ぐ。蓋をして3分ほどで完成。魔法瓶に移して野外に持参する。

ショウガの爽やかな辛みが、ほうじ茶の香りを引き立てる。
こってり磯辺焼き
チーズと生ハムを一緒に巻いて味わう変わり種。ハーブ入りのお茶と楽しむ和洋折衷のおやつタイム

材料(2人分)
切り餅…3個
スライスチーズ…3枚
生ハム…3枚
海苔…6枚
醤油…適量
作り⽅
❶切り餅、チーズ、生ハムはそれぞれ半分に切る。
❷切り餅を焼き網でこんがりと炙る。
❸海苔で餅と、チーズ、生ハムを好みで挟む。塩気が足りなければ醤油をつけても。

餅は香ばしさが肝。春の空気を味わいながら、全面をじっくり焼こう。
& ミント日本茶

材料(2人分)
緑茶(茶葉)…5g
スペアミント…10g
ローズマリー…2枝
作り⽅
お茶パックに茶葉をつめる。耐熱性のボトルに全材料を入れ、お湯400㎖を注ぐ。蓋をして野外に持参する。

日本茶とハーブの香りは意外なほど好相性。ミントだけでもOK。
※構成/安井洋子 撮影/森本真哉
(BE-PAL 2025年5月号より)