ゴールドコーストで海沿いの丘をハイキングしてみた【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】 | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

海外の旅

2024.11.05

ゴールドコーストで海沿いの丘をハイキングしてみた【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

ゴールドコーストで海沿いの丘をハイキングしてみた【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
延々と白い砂浜が続くオーストラリアのゴールドコースト。そこでのウォーキング系のアクティビティというと「砂の上のビーチウォーク」か「海岸沿いの遊歩道」、それ以外は「街歩き」くらいしかないと思われそうですが…じつはオススメのコースがあるのです。

どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。私が住むブリスベンから車で1時間ほどのゴールドコースト。

そこで有名な「白砂のビーチと超高層ホテル群」じゃない「アウトドアアクティビティ」を紹介するシリーズ、第2弾はショートハイキングの紹介です。

オーストラリア・ゴールドコーストで不思議なサーフィンと…調子に乗る【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】 | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

【ゴールドコースト旅vol.2】颯爽と向かうもまさかの○! でも翌日リベンジ!

前回紹介した「不思議なサーフィン」もそれなりに成功をおさめ気をよくした「頭は5歳」くん。次に向かったのは延々と続くビーチの南端、「バーレーヘッズ国立公園」内のコースです。

ここは小高い丘になっているので「ちょっとした崖の上から海を眺めながら歩けるコース」と「亜熱帯雨林の中を歩けるコース」があり、変化に富んでいます。ゴールドコーストの中心部サーファーズパラダイスからはトラム(路面電車)とバスを乗り継いで40~50分かかりますが、近くに宿を取ったら地元民に交じって朝のウォーキングにもオススメ。

もちろん地図を見ながら普通に歩けるのですが、今回は「ジェルガルアボリジナルカルチャーセンター」という先住民アボリジナルピープルの文化を学べる施設のガイドツアーを予約してみました。

ちなみに英語表記は「Jellurgal Aboriginal Cultural Centre」なのですが、ゴールドコースト観光局から日本語では「カルチャラルセンター」ではなく「カルチャーセンター」とすると指示されたので、それに従っています。さっきから出ている「バーレーヘッズ」も英語の発音的には「バーリーヘッズ」かなと思ったりもしますが、こちらもまた観光局の表記に準じています。「センター」が「Center」でないのも、オーストラリアではイギリス英語流のスペルが使われるからです。

今回の案内人はエイドリアンさんです。知り合いの誰かに似ているけど思い出せない。笑

お母さんがアボリジナルピープル(「アボリジニー」という呼び方は差別的とされ使われなくなっています)とトレス海峡諸島人といういずれも先住民のハーフで、お父さんがスコットランド人とのこと。そんなエイドリアンさんと外に出たところ…。

まさかの雨。

画像じゃわかりにくいですが、かなりの雨。

思わず「津軽海峡冬景色」を熱唱したくなるような荒波。

そんなこんなでスタートして、最初に見せてもらったのが日本の「貝塚」のように貝を重ねておいた場所。

5メートルくらい積もっていて、いちばん下は4000年前くらいのものだそう。

「アウトドア生活の大先輩」の知恵を学ぶ

途中エイドリアンがコースを外れました。

なんかごそごそやっているなと思ったら…。

黄土色の土を取ってきました。一瞬「雨の中、泥遊びかよ~」と「頭は5歳」の私でもビビったのですが、じつはこの土アボリジナルピープルたちがフェイス&ボディーペインティングに使うものとのこと。

エイドリアンが持ってきた土は黄土色だったのですが、乾くと白くなるんです!

そうした土や鉱物を削って水で溶いたものは「白、黄色、オレンジ、茶色、赤」の5色が基本で、それぞれに意味があるそうです。たとえば赤は血の色。「戦い」の象徴でもあるが、遺体にも塗るそう。そして赤い土はこのあたりでは珍しかったので、物々交換の商品にされたとのこと。

そして白は幽霊の色でもあるが、精霊の色でもあり、彼らに守ってもらうためにダンスのときに顔に塗るのだそうです。

ただ途中でさらに雨足が強くなってきたのでウォーキングは中止。施設に戻ってから、アボリジナルピープルの知恵についてあれこれ解説してもらいました。

まずはアボリジナルアートの代表のように言われている「ドットペインティング(点描画)」。だけどじつは伝統的な手法ではなく1970年初頭にシドニーのアボリジナルのアーティストが始めたとのこと。別のところで別の人に聞いたら「1950年代くらいじゃないか?」とのことでしたが、いずれにせよ、この数十年で急速に広まった手法とのこと。

で、そのアート。動物の絵などはわかりますがそれ以外の単なるデザインに見えるものにも意味があるとのこと。たとえば「U」の字は人を表すそうです。胡坐をかいて座っている形なんですね。その横に線がある場合、槍やブーメランなので男性を表します。何もないのが女性。そして真ん中は焚き火とか食事とかです。

説明してくれるエイドリアンだけど…視線をどこに向けている?

あと「ブーメランは狩りをする男性の道具」で、「杖みたいなのはイモを掘ったりするときに使う女性の道具」と、仕事の役割分担がビシッと決められていたので男女の道具はまったく違うとのこと。

いろいろな道具の展示。

館内の様子です。

で、こんな話を聞きながらふと思ったのです。「ああ、アボリジナルピープルたちはアウトドア生活の大先輩なんだな」と。なんたって18世紀にヨーロッパ人が入植してきたときも定住する家を持たずに狩猟採集生活をしてきたわけですからね。

「バーレーヘッズ国立公園」はきちんと歩けなかったけど、いろいろなことを学べた2時間でした。

翌朝「バーレーヘッズ国立公園」に再チャレンジすると

とはいえ、やっぱりそこにアウトドア感たっぷりのウォーキングコースがあれば歩きたい。というわけで翌朝リベンジしてきました。

同じところからスタートします。

地図です。

地図の一番下の「You are here.」から緑の1番ルートをちょっと進んですぐに黄色の5番ルートへ。そこから周回路になっている3番ルート「レインフォレストサーキット(雨林周回路)」の右側を北上。ちなみに「サーキット」というと「自動車レース場」と思ってしまいがちですが、もともとの意味は「周回路」です。

この「レインフォレストサーキット」は一応すべて歩いてみましたが、地図左側のルートには特に何もなく、中央のルートだけで充分だと思います。

というわけで3番の北端あたりから2番を経由して1番の「オーシャンビュートラック」を経由して戻るのがいいと思います。

道はずっと舗装されていてとても歩きやすいです。

案内板もしっかり設置されています。

まさに「雨林」の風景ですね。

そして突然視界が開けてきました。

「トゥンガム展望台」です。この日は雲もありますが、青空が姿を見せてくれました。

展望台から右を見ても。

左を見てもなかなかの景色です。

東向きなので早朝の散策なら日の出が楽しめそうです。

ヤブツカツクリが大きな巣をつくっていました。がんばれ!

ツカツクリは卵を抱かず、この大きな「巣」の中に卵を産み、腐葉土の発酵熱で温めるという珍しい鳥です。

地図の3番ルート「レインフォレストサーキット(雨林周回路)」の北上からオレンジ色の2番ルートを通ります。ここは結構下りの階段が多いです。

海沿いのルートへ

そして到着するのが「Northen Entrance」。そう、北側の入口です。というかホテルやホリデーアパートメント(コンドミニアム)が多いので、こちらからスタートする人のほうが多いかもしれません。

遠くにゴールドコーストの中心地「サーファーズパラダイス」の高層ビル群が見えます。

ここは東屋もあるのでそこで朝ごはんを食べるのも気持ち良さそうです。

1番の海に面した崖沿いの道「オーシャンビュートラック」を戻ります。

海沿いの岩場に降りる道もあったのですが、次の予定が迫っていたので断念。

山の上にいくつかの岩が見えました。

前日エイドリアンが教えてくれたところによると、アボリジナルたちを指導した精霊の指とのこと。斜面についているのは水路ではなく、アボリジナルピープルたちが歩く道。傾斜が急で歩くのはかなり大変そう。

海沿いは開けていて景色がいい分、昼間は帽子が必要ですね。

1周で45分くらいの道のり。朝のウォーキングにピッタリです。

南端のほうではビーチにも出られます。

「バーレーヘッズ国立公園」はゴールドコーストの中心部のサーファーズパラダイスからだとバスや路面電車を乗り継いで1時間弱。でもそれより南のほうに宿泊すればもっと近いです。

そして2025年の終わりまでには現在のトラムがバーレーヘッズまで延伸されるそう。そうなるとサーファーズパラダイスの所要時間もグッと短くなりそうです。

ビーチからもいいのですが、高台から見渡す南太平洋もなかなかのものです!

【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら

ゴールドコースト観光局
https://experiencegoldcoast.com/

Jellurgal Aboriginal Cultural Centre
https://www.jellurgal.com.au/

私が書きました!
オーストラリア在住ライター
(海外書き人クラブ)
柳沢有紀夫
1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係

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