サウジアラビア建国の地「ディルイーヤ遺跡」を夜間探検! | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2026.01.08

    サウジアラビア建国の地「ディルイーヤ遺跡」を夜間探検!

    サウジアラビア建国の地「ディルイーヤ遺跡」を夜間探検!
    中東のサウジアラビアの首都リヤドに来ています。みなさん、サウジアラビアへの旅って……あまりイメージがわかないですよね? 

    それもそれはず、サウジアラビアは2019年になってようやく「非イスラム教徒」の観光旅行を許可するようになりました(それまでもイスラム教徒なら観光のための入国もできたみたいです。メッカやジェッタというイスラム教の「聖地」もありますしね)。

    ところがその直後に世界中がロックダウン。コロナ渦が明けてまだ日が浅い今、多くの日本人にとってサウジアラビアは「未踏の地」、「未開拓の大地」だと思います。

    どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。
    Text

    【柳沢有紀夫の世界は愉快!サウジアラビア・リヤド旅その1】

    エキゾチックな「ディルイーヤ遺跡」へ!

    そんなサウジアラビアから最初に紹介するのは「建国の地」。首都リヤドの中心部から西に10キロメートルほどのところにある「ディルイーヤ(Diriyah)遺跡」です。

    そもそもは1446~1447年にかけて建設された歴史都市で、1744年から1818年にかけて第一次サウード王国の首都となりました。ところがオスマン帝国軍とエジプト軍による侵攻を受け、首都ディルイーヤは約1年にわたる包囲に耐えたものの、1818年に第一次サウード王国は終焉を迎えることに。

    そのとき侵攻軍はディルイーヤを破壊し、以降20世紀後半に遊牧民が定住するまでは廃墟と化していたそうです。でも今では世界遺産に登録されています。

    その遺跡の中心となるのが、小高い丘の上にある「アット・トゥライフ(At-Turaif)地区」です。現在も修復作業が続けられていますが、修復済みの場所には入ることもできます。

    ここへのアクセスは「ブジャイリテラス(Bujairi Terrace)」という20店以上のレストランやカフェと10店以上のショップが集まったオシャレ系再開発エリアから。

    このエリアの建物は遺跡ではなく、昔ながらの泥レンガを使って「再現」したものですね。

    ここから「ディルイーヤ遺跡」の入口まで、Googleマップ先生には「一般道をグルッと迂回するように」と指示されたのですが、「ブジャイリテラス」の警備員さんに道を聞いたところ、シャレオツなテラス内を突っ切っていけることが判明しました。

    死語を使ったのは遺跡だからです。……はい、説得力ゼロです。笑
    5分ほどで道路の上にかかる連絡橋にたどりつきます。
    その向こうが今回目指す「アット・トゥライフ地区」。
    橋を渡ったところにあるのが「サルワ宮殿(Salwa Palace)」の入口です。

    ところが警備らしき方がにらみを利かせているので、その脇から宮殿の背後の丘の上にある「アット・トゥライフ地区」に入ることにしました。

    「サルワ宮殿」の左側からこんなスロープが続いています。

    一応「あっちに行けば何がある」という案内板は存在するのですが、「順路」や「地図」はありません。

    だけどむしろそういうのがないほうが、「未知の場所に迷い混む」感が楽しめますよね。迷宮感があるというか。

    頭の中では中森明菜さんのエキゾチックな名曲「SAND BEIGE -砂漠へ」がループし始めます。そう言えば以前、同じ中東であるアラブ首長国連邦のドバイの旧市街に訪れたときは、中森明菜さんの「ミ・アモーレ」が頭の中でループ状態になりました。しかし今思い返してみると「ミ・アモーレ」はポルトガル語で、歌詞の舞台はブラジルのリオデジャネイロ。明らかに選曲ミスでした。笑

    順路がない分、人通りがまったくない道に迷い込むことも。

    エキゾチックな建物と相まって、「もうここから出られないのでは」といった緊張が走ります。この「アット・トゥライフ地区」は地図によると200メートル四方ほどの広さなので、実際に迷子になることはないと思いますが。笑

    間接照明の美しい世界

    というわけで歩き始めて5分くらいで「イマンアルドラビンサウド宮殿(Iman Abdullah bin Saud Palace)」に到着。

    橋が渡されていますね。行ってみましょう。
    橋の先でプロジェクションマッピングをやっていました。
    抽象的な文様が次々に映し出されます。
    ふりかえるとこんな景色が。

    ここもそうですが、リヤドは町全体で間接照明がうまいと感じました。もともと砂漠地帯で昼間は暑いから、今も人々の活動が活発になるのは日が傾いてから。そんなことが影響しているのかもしれませんね。

    さてこの丘の上には2つの小さなミュージアムが並ぶようにしてありました。1つは「アラビア馬」に関するもので展示室は3つくらい。

    その中にあったアラビア文字の展示が本当にきれいなのですが……。

    意味を調べようとGoogleレンズをかざしてみたら、そのたびに異なる文章が表示されるのはなぜ? 笑

    もう一つは軍事博物館。

    だけどその入口のところで「8時からサルワ宮殿で英語の3 Dショー」があるいう告知を発見。

    サルワ宮殿というのは橋を渡ってアット・トゥライフ地区に入ってすぐの警備員がいたところです。時間を確認したら7時50分。慌てて戻ります。

    建国の様子を描くプロジェクションマッピング

    5分前に到着して結構ギリギリかと思ったのですがほとんど人がいなくて、立ち見エリアの真正面の一番前の特等席を確保することができました。「日頃の行いがいいから」ということでブリスベン柳沢家では「ひごおこ」といいます。

    「ブリスベン柳沢家」って……。宮殿前にいるのでつい王族みたいな言い方に。笑

    さてさてショーが始まりました。

    「3Dショー」というか「プロジェクションマッピング」ですね。

    建国当時から繁栄への物語を約10分投影します。

    抽象的なプロジェクションマッピングもいいですが、こういうストーリーがあるものも派手さはないけど心にしみてきます。見終わったころにはサウジアラビアとは縁もゆかりもないのに「建国バンザイ!」という気分になっていました。

    「発掘現場」も楽しめる「生きた遺跡」

    さてショーが終わったのでまた城塞の上に戻ることにします。さっきは左手からだったので、今度は右手から登ることにします。左手からは「迷宮」を歩いている感じでしたが……。

    右手からは木でつくられた階段および踊り場が設置されていて、「発掘している現場」を見ながら歩いているような気分になれます。
    このあたりは「発掘した感」が楽しめます。その向こうに見えるのはカフェかレストラン。

    丘の上まで来てあてどなく歩いていると、こんなところにたどりつきました。

    アラビアの白い民族衣装が間接照明にまた映えますね。

    ちなみに白いのは「夏服」とのこと。現地の人に聞いたところ「暑いので夏は直射日光を反射する白一択」という感じのようです。一方冬場は直射日光を反射させる必要はないので、緑や青や紺など濃い色も着るとのこと。

    さて上の写真の左側が開けていますよね。で、柵の向こうは崖なのかなと思ったら……。

    まだ発掘中の場所でした。

    つまり「遺跡の発掘現場」まで本当に見学できるんですね。これで入場は無料です。

    どこを切りとっても絵になる「ディルイーヤ遺跡」でした。

    数年後に訪れたらまた違う姿が見られるのでしょう。楽しみです。

    【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら

    Visit Saudi Arabia (サウジアラビア政府観光局のサイトの「ディルイーヤ」のページ)
    https://www.visitsaudi.com/ja/diriyah

    TOURISE (2025年11月にサウジアラビアで開催された世界的な旅行業界カンファレンス。今回はここの招待で訪問しました)
    https://www.tourise.com/en/home

    柳沢有紀夫さん

    オーストラリア在住ライター (海外書き人クラブ)

    1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係

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