カリフォルニア湾の世界遺産には、最高の浜辺暮らしができる無人島体験が! | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

海外の旅

2023.07.29

カリフォルニア湾の世界遺産には、最高の浜辺暮らしができる無人島体験が!

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みなさんこんにちは、セーリングヨットSANTANAで世界一周に挑戦中、前田家の麻裕です。私たちは、メキシコの街・ラパスに滞在しています。

漁師から渡された真っ赤な果物の正体

のどかな漁師小屋。浜辺にいた漁師さんがとあるモノをくれた…。

いきなりですが、この真っ赤な果物の正体は一体なんでしょう!?

こんな色のフルーツ、見たことありますか!?

浜辺にいた漁師さんがその場で割ってくれたのですが、鮮血のような色にびっくり!

「そこでとってきたピタヤだよ~」と言っていたけど、ピタヤとは一体…?

周辺にはサボテンしかないのでサボテンの実であることは分かりましたが、後で調べてみたら、その高い栄養価からスーパーフルーツとして注目されているドラゴンフルーツのことだと分かりました(正確には、柱サボテンの一種になる果実だそう)。

それにしても、ドラゴンフルーツと言えば白色か可愛いピンク色のイメージでしたが、こんなに鮮やかな赤色の他、黄色など様々なバラエティがあったとは知りませんでした。

しかも、赤系のものには、高い抗酸化作用が期待できる「ベタシアニン」と呼ばれるポリフェノールの一種が含まれ、アンチエイジング効果があるらしいのです。

これだけ真っ赤なら相当な効果が期待できるのではないでしょうか!?そう聞いたら前のめりで試さずにはいられません。

肝心の味は、甘さ控えめでキウイフルーツにも似たしゃりしゃりとした食感。個人的には結構イケると思うのですが、子ども達の反応はこんな感じでした。

ん?微妙…?

ということで、好みは分かれるようですが、ビタミン、カリウム、マグネシウムなどの体に嬉しい栄養が豊富に詰まったピタヤ、スーパーなどで見かけたらぜひお試しください!

世界遺産「カリフォルニア湾の島々と自然保護区域群」へ

次の行き先を調べている際に、コルテス海周辺は生物の多様性と景観の美しさが評価され、「カリフォルニア湾の島々と自然保護区域群」という名称で、ユネスコ世界遺産に登録されていることを知りました。

その範囲は北のコロラド川三角州から、南はメキシコ本土ナヤリット州のマリエタス諸島までの広域に渡っており、Googleマップ等で見るとその大きさにきっと驚かれると思います。

登録エリアには200以上もの島が含まれているのですが、今回はその中でも一番の美しさを持つと言われるエスプリトサント島と姉妹島のパーティーダ島へ向かいます。

この2つの島はラパスの沖合約16kmに浮かぶ無人島で、日帰りで行ける絶景地として、人気の観光スポットとなっています。

何と言ってもモーターボートであればラパスから島の南端まではたった45分、セーリングボートでも数時間で到着してしまうアクセスの良さが魅力です。

日暮れ間近、ギリギリでこの日の投錨地へと滑り込む。

漁師だけが知っている!?最高の浜辺暮らし

入江の中は、まるで映画の中に迷い込んだようなワイルドな世界が広がる。

これらの島には定住者はいませんが、一時的に利用が許可されている簡易的な漁師小屋が建てられている場所があります。

「漁師小屋って絶好ロケーションにあるな~」と前々から気になってはいたのですが、エスプリトサント島と姉妹島のパーティーダ島を隔てる細い水路に面した場所にあるこちらの漁師小屋は、これまで見てきた中でも一番のロケーションでした。

有名なアメリカのビジネスマンとメキシコの漁師の話(※気になる方は「漁師とコンサルタント」と調べてみてください)ではありませんが、これは物質的な豊かさでは測りきれないある種最高の暮らしではないでしょうか。

リゾートホテル顔負けのロケーションに佇む味のある漁師小屋の数々。

目の前にはフルフルとしたゼリーのような、クリスタルクリアの浅瀬が広がる。

「ビーチサンダル何故か片方なくなる説」を実証している、ビーチの落とし物で飾られた壁。こういう遊び心、たまりません!

サンラウンジコーナー。ここで昼寝をしたりおしゃべりしたりして過ごすのかな~と想像が膨らむ。

コンドルも休憩中、究極のオーシャンビューな蚊帳付き寝床。

これ以上はないほど開放的なエコトイレ?

観光客も体験できる無人島ステイ

この最高の浜辺暮らし、漁師の方しか体験できないかというと、実はそうではありません。島の一部にはグランピング施設があり、特別な無人島ステイを体験できるのです。

その他に、半世紀近くに渡り「ゼロフットプリント観光」を提案しているエコ・ツーリズムのパイオニアでもあるバハ・エクスペディションの提供するツアーでは、常設の施設ではなく、ツアー終了後には全て撤収できるポップアップ式のテントを採用しており、より自然に近い滞在が可能です。

滞在による島への環境負荷を限りなく少なくしたいという方はこちら、テント泊は慣れていなくて心配という方にはより快適なグランピング(https://tosea.net/the-camp-cecil-de-la-isla/
)という手もあります。

前回記事のボートステイに引き続き、ラパス観光の際の思い出に残る滞在先としてありではないでしょうか。

バハ・エクスペディション
https://bajaex.com/destinations/camping-on-espiritu-santo-island/

一人の環境活動家によって守られた島の自然

さて、この島々にはかつては先住民族が暮らし、この周辺の一大産業であった真珠を採集するために定住する人がいたりと、その歴史は必ずしも人間の活動と無関係ではありませんでした。

それにも関わらず、現在の限りなく自然に近い姿を保つことができている背景の一つに、島の自然を愛する一人の環境活動家の存在がありました。

バハ・エクスペディションの創設者でもあり、元グランドキャニオンラフティングガイド、環境活動家のティム・ミーンズは、1970年代頃から世界に先駆けて、バハ・カリフォルニアを拠点に環境負荷の少ない自然体験を訪れる人に提供していました。

今でこそ持続可能性と観光は切っても切り離せない関係で語られますが、当時はまだエコ・ツーリズムという言葉すら存在しない時代。

ティム・ミーンズは、長きに渡る大自然の中での暮らしから、独自に自然と観光のバランスを保つことの重要性を体得していたと言われています。

そんな中、90年代に島の一部が売り出されることになり、カジノリゾート建設への動きが加速していきました。この時、ティム・ミーンズが代表者の一人となり環境保護団体などから募金を集め、カジノ建設予定地の一部、最終的には島全体を買い取ることに成功し、この危機を乗り越えました。

その後、買い取られた島は国へと譲渡されました(因みに先述の漁師小屋は、譲渡の際の条件として特別に許可されているのだとか)。

また、この活動がきっかけとなりその後のユネスコ世界遺産及びナショナルパークへの登録へと繋り、島の自然はより大きな枠組みで守られることになったのでした。

メキシコを代表するエコ・ツーリズム先進地として、今日も訪れる人に感動を与えてくれる島、エスプリトサント島。

この島を訪れると一見ありのままの自然の姿を享受していると錯覚してしまうのですが、実際には手付かずの自然を守るために多くの人の手が尽くされているのでした。そのことを知ると、この島の現在の姿は奇跡のようにも感じられます。

この他に、島周辺での最大の見どころの一つに、パーティーダ島の北端から程近い場所に聳える岩山ロス・イスロテスがあります。

ここには巨大なアシカのコロニーがあることで知られ、フレンドリーなメスや子どもアシカと一緒に泳げるスポットとして人気を集めています。

ロス・イスロテス全体像。

好奇心の強い子どもアシカは人間に興味津々。

ちなみに、7月〜8月は赤ちゃんアシカが見られる貴重な時期ですが、同時に親アシカは子どもを守るために通常よりもアグレッシブになる可能性が。したがって、注意が必要です。

壁のような魚の群れ。アシカだけでなく魚の数も凄まじく、迫力満点。普通のシュノーケリングでは物足りないという方もきっと満足できるはず。

この島が近くにあるという理由でラパスに住みたいと言っても過言ではないほど、何度でも訪れたくなる魅力を持つエスプリトサント島を後にして、北へ船を進めます。

それでは、また次回。

私が書きました!
旅する一家
前田家

4歳の娘と6歳の息子を連れて、セーリングヨットSANTANAで放浪中の4人家族。2022年3月、カリフォルニアを出航。寄り道をしながらゆっくりと世界一周を目指します。海の上でサステナブルな暮らしを模索中。
Instagram:@svsantanajp
YouTube:https://www.youtube.com/@sailingsantana

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