小豆島お遍路モデル歩きコース5日目〜小豆島霊場最高峰からオリーブの地へ | BE-PAL

小豆島お遍路モデル歩きコース5日目〜小豆島霊場最高峰からオリーブの地へ

2021.08.16

小豆島遍路を歩くモデルコース、5日目です。

小豆島お遍路モデル歩きコース4日目〜醤油の香り漂う醤の郷から絶景山岳霊場と映画の村へ」は観光的要素が多くて歩く距離も短く、比較的楽な一日でしたが、5日目はまた修行の日へと戻ります。いよいよ小豆島霊場の最高峰! 14番清瀧山(きよたきさん)へ向かいましょう。

5日目は約20km:13番栄光寺〜26番阿弥陀寺

まずは13番栄光寺へと出発。4日目にお参りされた方もされなかった方も、ここで清瀧山の納経をいただきます。

13番栄光寺。清瀧山の麓にある、立派な日本庭園を持つ大きなお寺です

さあ、14番清瀧山へ行きましょう。栄光寺からの道のりは4km弱ですが、一気に500mほどの高低差を登ります。川を横目に、春は桜の名所として有名な粟地ダムまで来ると、そのまま山道へと入ります。

しばらく車も走れる舗装された道が続きますが、最後は4WDやオフロードバイク向けの道となり、最終的には階段となるので栄光寺から清瀧山へ車で通り抜けすることはできません。木陰の道をとにかくひたすら登り、最後の階段を登り切るとアスファルトの車道に出ます。視界が開けると同時に頭上にいきなり現れるのが、14番清瀧山です。

車道からの眺め。本堂までもう一息、この急な階段を上ります。

最後にもう一つ階段。お疲れさまでした! 小豆島遍路の最高地点に到着です。そそり立つ奇岩の中に本堂が作られています。納経は先ほどの13番栄光寺にて。

境内には奇岩を上る行場の案内も

この後は20番佛ケ滝(ほとけがたき)。そこまで「寒霞渓ブルーライン(以下:ブルーライン)」と呼ばれるアスファルトで舗装された車道を約3kmの道のり。しかも結構下ります。せっかくがんばって登ったのにこんなに下って、また石門洞へ登るのか・・と愚痴りたくなりますが、少々お待ちを。

そもそもこの山の中腹にブルーラインができる前は、13番栄光寺から14番清瀧山に行くために500mくらい上り、その後は一気に15~17番のある麓まで下り、また18番石門洞まで350mくらい上っていた、という過酷なコースだったのです。

当時は道順に番号が続いていましたが、現在札所の番号が飛んでいるのもそれが所以。小豆島遍路ができた当時のお遍路さんの苦行を思えば、この退屈なブルーラインもありがたい道に思えてくるのです。

歩道はありません。土日や寒霞渓が一番賑わう秋の紅葉シーズンは車がかなり走りますのでお気をつけて。

アスファルトの道に飽きる頃、20番佛ケ滝(ほとけがたき)に着きました。

こちらもやはり本堂は洞窟の中。「不思議な霊徳を授かる」という御加持石などが祀られています。納経は20番清見寺にて。

佛ケ滝から石門洞へはすぐですが、ブルーラインから急な坂道を上がって本堂へ。

photo by leo

18番石門洞(せきもんどう)。納経は16番極楽寺にて。

本堂のすぐ左手には、この岩がそのまま石門洞の名前になったんじゃないかと思われるような大きく穴の開いた奇岩があり、そこから寒霞渓へと登れる「裏八景」と呼ばれるハイキングコースとつながっています。

裏八景ともう一つのハイキングコース「表十二景」では、寒霞渓を取り巻く奇岩を見られます。寒霞渓にはロープウェイで登ることもできますし、先ほどのブルーラインで展望台まで車で行くこともできますが、観光で訪れる方にも、ぜひ表十二景・裏八景のハイキングコースを歩いていただきたいなと思います。

石門洞の後は麓に向けて山道を下ります。しかし車でも走れるくらい舗装されていて、木陰の中なので楽々と歩けます。ブルーラインへつながるアスファルトの車道に戻ってしばらく下ると、民家が集まる集落になり、その中へ入るよう遍路道が示しています。

どのおうちもお庭を手入れされていて、かわいらしい家々に心を和まされながら着くのは17番一ノ谷庵

納経は16番極楽寺にて

ここのお手洗いの裏からまた山道へ。でも今度は丘程度の上りなので楽勝、楽勝!

この山道を出るとすぐ、お堀のような水辺に囲まれた立派なお寺がお目見え。16番極楽寺です。

お堀に囲まれたお城のような風格

極楽寺の正面にある田んぼの真ん中を、極楽寺に向けてズドーンとまっすぐ抜けている道が印象的。その田んぼを越え、墓地の中からまた少し山道へ入った後、大師堂(だいしどう)へ。

15番大師堂。名前のとおりご本尊は弘法大師。納経は13番栄光寺にて。

ところで大師堂の手前には、「八日目の蝉」の撮影で使われた「創麺屋」さんがあります。この付近には大木のある神社もあり、本当にのどかで映画の撮影で使いたい! と思われたのも納得する雰囲気が漂っています。

まだご覧になったことのない方、話の内容は少々過激(子を持つ親の立場の方には特に)ですが、小豆島に行ってみたくなる映画です。ぜひ観てみてください。4日目にご紹介した映画村の中でも八日目の蝉の撮影地などの展示を見ることができます。

さてこの後21番清見寺へ向かうのですが、この界隈は14番清瀧寺の時にお伝えしたとおり、札所がそれぞれ近くにありながら番号が飛んでいます。なのでお遍路道しるべはありますが、区切る場所や食事の関係などを考慮しながら、好きな順番で周っていただくのがいいかと思います。

例えば18・20番をお参りして山を下りてきた後、先に19番木下庵へお参りしてから17番へ。または、21番清見寺の後少し車道を山手に戻って19番へ。この際、19番から住宅街・幼稚園の脇を通って公民館前バス停あたりに出てくるお遍路道もあります。(道しるべが飛んでいて迷いやすいので上図の小豆島遍路地図には掲載されていません)

ここはお遍路道から少し外れると飲食店やスーパーマーケットもある地域です。昼食の選択肢が多岐に広がります。

21番清見寺(せいけんじ)。敷地内に大きなこども園を持つ地域では有名なお寺。

19番木下庵。コミュニティーセンターも兼ね、他と同様地域の方に守られているお堂。納経は極楽寺にて。

ところでこの地域で22・23番をお参りする時は北側、前出の地図内の青色★マークの地点から入ることをお勧めします。道しるべはありますが見逃しやすいので注意。

電柱に道しるべがかけられています。この電柱のすぐ横の路地へ入ります。

路地を抜けると八坂神社の門前に出ます。その左手の道を上へ。登りきると墓地の中に出ます。

墓地の中の古い道しるべに従うと、内海湾を眺められる22番峯之山庵(みねのやまあん)に着きました。納経は清見寺にて。

この後お寺の南側にある細い路地を通り抜け、小学校の前へと出ます。この道にあるお店には今は閉まっているところも多いですが、少し前までは町の中心地だったのが分かります。

23番本堂。小学校の真横に位置しています。納経は清見寺にて。

ところで島の西側から始めたこのモデルコース、初めはごま油、北側は採石、そして東側では醤油や佃煮産業を目にしてきました。この後ようやく小豆島でオリーブ栽培が盛んな西村地域に入ります。

1日目に樹齢千年のオリーブ大樹が見られる広大なオリーブ畑も通りますが、小豆島オリーブ発祥の地となったのはこちらの西村地区。オリーブ園やオリーブ公園には観光でたくさんの人たちが訪れます。

小豆島観光にいらっしゃる方には小豆島中でオリーブ栽培が見られると思っていた、とよく言われますが、集中しているのは南側だけ。お遍路7日目には棚田風景で有名な稲作が盛んな地域も歩きますし、素麺産業もあります。歩いて周ってみると改めて、こんなに小さな島でありながら各地域にそれぞれを特徴づける産業があることに驚かされます。

海岸線で歩道も整備された気持ち良い道に出てきて、そのまま海沿いを行きたくなりますが、清水バス停からは一本中の住宅街を歩きます。

すると、海沿いに勝る、静かで味わいのある道に出てきました。海沿いは何千回と車で走っていますがこんな道があるとは想像もしていません。

そんな中、ひっそりと、かつ堂々と鎮座する24番安養寺。桜並木を通っていきます。

続く誓願寺庵にもお家ウォッチングを楽しみながら行けるのかと思いきや、突如山道が現れました。住宅地と山道がとても近い。これも小豆島遍路のおもしろいところ。

25番誓願寺庵(せいがんじあん)。昔は庵ではなくお寺だったそう。山の中に静かに佇んでいます。納経は先程の安養寺にて。

この先まだ少しだけ山道を、立派な竹林を歩いていきます。ついさっきこの地域はオリーブ栽培が盛んという話をしたばかりですが、山の奥手にはその影さえありません。このすぐ先には観光客で溢れるオリーブ公園があるというのに、一体またどこへ紛れ込んでしまったんだという気になります。

そんな山道を抜けると、まさに命の水に出逢います。

さぬきの名水「大師の御水」です。

この先の26番阿弥陀寺の奥の院でもあります。大雨でも濁ったことがなく、どんな干ばつでも涸れたことがないそう。

少しドキドキしながら昔ながらの井戸の蓋を開け、上に置かれているバケツで水を汲ませていただきます。

27番櫻ノ庵。ちょっとした別荘のようなかわいらしい佇まい。納経は阿弥陀寺にて。

櫻ノ庵の前からの風景。この後はこんなオリーブ+海の道が続きます。

この日最後の札所、26番阿弥陀寺。納経はご自身にて。

お疲れさまでした! 約20kmですが、朝一番から山登りで大変な一日でした。

5日目の宿泊場所

この日の宿泊候補は3つあります。
①オリーブ公園付近に泊まる。一人なら少し戻って小豆島ユースホステルか、プチホテルサザンモースト。2人以上ならオリベックスうちのみ。オリーブ公園内に温泉もあるので歩き終わりに最高!
②バスで安田~坂手付近の宿泊施設へ(当ゲストハウスへもバスで行けます)。
前日と同じ宿にしておけば、この日は荷物を置いて歩けるので朝一番の山登りも相当楽になります。
③バスで少し西にある小豆島ふるさと村に泊まる。翌朝もバスでオリーブ公園まで戻らないといけませんが、2泊予約しておけば6日目は荷物を置いて身軽に歩けます。

番外編:オリーブ公園前のビーチにある観光案内所・オリーブナビから渡し舟で二十四の瞳映画村へ。(注:季節運休あり。最終が16時頃発)。
二十四の瞳映画村から当宿・センゲストハウスまで徒歩20分。

6日目は三都半島と呼ばれる、小豆島の中でも海がとてもきれいな半島をガッツリ歩きます。お楽しみに!

私が書きました!
ゲストハウスオーナー
アイエアナロン範子
ゲストハウス「Sen Guesthouse」を夫婦で経営。香川県出身。ニュージーランドのホステルで働いてから、世界中の旅人が「自分の家」のように帰ってきてくれるゲストハウスを将来作りたいなぁと大阪のゲストハウスで修行した後まずは松山で6年半ゲストハウスを開き、Senの第二幕として小豆島へ移ってきました。四国から、関西・本州・世界に近い立場として、もっともっとディープな四国ファンを増やしていこうと思います。
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