捕虫網の竿はなにがベストか?おじさん虫屋の考察と結論 - 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2025.07.28

    捕虫網の竿はなにがベストか?おじさん虫屋の考察と結論

    捕虫網の竿はなにがベストか?おじさん虫屋の考察と結論
    昆虫採集に割ける時間が少なくなってくる親爺世代。あと何回、目当ての虫に出会えるかわからない。

    そんな親爺世代がこだわるのは採集道具。なかでも、網+枠+竿を別々に購入し、組み合わせて完成する虫屋向けの捕虫網は最重要アイテム。とりわけ竿の使い勝手や相性は大切。

    釣具屋さんで触って、最適な磯玉(繰り出し式の長いタモ網)を見つけるのもいいけれど、通販で選ぶなら絶対に外さない条件、それは「軽さ」です。

    千載一隅のチャンスを逃さない昆虫採集の道具とは?

    宇崎日新の竿「クローズアップ玉の柄CⅡ 5005」に、ウルトラライトフレーム60cmの枠を組み合わせています。 も
    ちろん竿は全部出していません。
    こちらは世界にその名を知られる名品志賀昆虫普及社の繰り出し竿。 長さは2,5m、収納サイズ70cm。金属製なのでちと体力がいるかも。*志賀昆虫の繰り出し竿 http://www.shigakon.com/fs/konchuu/gr5/10111

    さて、夏休みですね。

    人生の大事なことは、たいてい夏休みに学びました。

    昔、といっても、すでにいい齢こいた親爺でしたが、昆虫採集の道具選びには凝りました。

    なんせ若い子と違い、人生で残されている千載一遇のチャンスは限られていますから。

    狙った虫が振った網に入ってくれなければ、来年まで待つことになりかねません。

    あと何回、その虫と出会えることやら。

    さて、そんな親爺がやはり一番神経質になるのは竿です。

    いろいろと試してみて、私はひとつの結論に至りました。

    昆虫竿は1gでも軽いほうがいい

    右は「クローズアップ玉の柄CⅡ 5005」と同じく「6006」。 5m竿だけでは心許ないと思って6mも
    買いました。 455gとは恐れ入りました。 仕舞い寸法110cm
    どちらも磯玉なので、ネット枠がジョイントできる設定。
    5m竿は五本継ぎ(左)、6m竿は六本継ぎ(右)。6m竿は、5m竿の手元のパーツにさらにひと回り太いパーツがついている構造。 。

    昆虫竿で必要なのは軽さ。

    当たり前ですが、振り抜くのには1gでも軽いほうがいいのです。

    蝶や、不器用に翔ぶ甲虫ならともかく、高速で不規則に曲がったりするハエほどの虫を捕まえるのは、軽い竿こそが一番の武器。

    次に最適な長さですね。虫は目がいいので、あまり人間に近寄ってきてくれません。

    だから長いほうがいいいのですが、長すぎて取り回しがきかない、なんてこともあります。

    飛んでいる虫を捕るにはやはり5〜6mくらいが汎用性がききます。

    私が使用していたのは、宇崎日新の「クローズアップ玉の柄CⅡ 5005」。これは最高の昆虫竿なのですが、本来は「磯玉」という、海で釣れた魚を取り込むのに使う竿です。

    5mで355gしかありません。これを見つけるのに、ずいぶんウエブとにらめっこしたものでした。当時(2018年くらい)の最軽量、なんせ平均的レタス1個が400g、それよりも軽い!と、これを紹介するのに調べたら、もう廃番になっているようで、見つかりません。

    これだけ軽いのはなくても、せめて5mで、カリフラワーサイズの竿(500g)を探すのがいいかもです。

    竿が軽いと、大口径の網がとりつけられます。

    私は「むし社 ウルトラフレーム極verⅡとりつけています。60cm径で160g。
    https://www.mushi-sha.co.jp/shopdetail/000000000245/ct138/page1/recommend/

    これが昆虫採集の正装。 帽子に長袖、スパッツはダニ対策でもある。 そして首には手拭い。 ハン
    カチやバンダナでは首は守れない。

    軽い分、衝撃には要注意。持ち運びも慎重に!

    長尺の竿を持ち運ぶのに私は特大のポスターケースを使っています。
    いつもは宇崎日新の5mに、ビーティング棒(竹棒)とカミキリ用9m竿をセットで収納しています。

    このセットで何年も過ごしています。

    ちなみにこれだけ軽い竿だとカーボン100%で、衝撃には注意。

    振り抜いた勢いで樹にぶつけて2回も破損しました。そんなときはあわてて捨てずに、パーツ交換用に保管するのがオススメです。

    宮川 勉

    水彩画と本づくり

    元BE-PAL編集部員。ライターときどき画伯(笑)。なんちゃって虫屋。中山道を歩いた記録として『中山道のリアル~エッセイのある水彩画集~』(私家本)がある。アマゾンの電子書籍で販売しています!

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