魚醤の作り方やおすすめの使い方を紹介。日本の三大魚醤とは? | 料理・レシピ 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2021.02.11

    魚醤の作り方やおすすめの使い方を紹介。日本の三大魚醤とは?

    魚醤は、魚を発酵させて作る、塩分やクセの強い調味料です。タイ料理やベトナム料理などによく使われていますが、実は日本にも有名な魚醤があります。魚醤の作り方や、料理にアクセントを加えられる使い方、日本三大魚醤を紹介します。

    魚醤とは?

     

    生魚を塩に漬け込んで発酵させることで作られる調味料が魚醤です。魚の旨味成分が凝縮されており、料理に塩辛さや魚の風味をプラスしたいときに使われます。

    大豆を発酵させて作る醤油と同様の製造方法で作られるため、『魚醤』と呼ばれています。タイやベトナムなど、東〜東南アジアの料理でよく使われていることが特徴です。

    歴史は古代ローマ時代まで遡る

    魚醤の起源は古代ローマ時代にまで遡ります。当時のヨーロッパでは、アンチョビの内臓から作られた魚醤である『ガルム』が、一般的な調味料として使われていたとされています。

    ガルムはローマ帝国の滅亡とともに使われなくなり、その後はそれ以外のさまざまな発酵調味料が料理に使われるようになりました。

    現在世界中で使われているウスターソースも、小魚を発酵させて作った魚醤が起源であるとする説もあります。

    アジアだけじゃない?食の王国イタリアにも

    魚醤は東〜東南アジアの料理でよく利用されています。世界一有名な魚醤ともいわれるタイの『ナンプラー』をはじめ、ベトナムの『ニョクマム』や中国の『魚露(ユイルウ)』などが挙げられるでしょう。

    アジアだけでなく、イタリアでも『コラトゥーラ』という魚醤が使われています。南イタリアのチェターラという町で、コラトゥーラを使って作られるパスタは、現地で好まれる代表的な郷土料理です。

    コラトゥーラは、ナンプラーやニョクマムと同様に、カタクチイワシを原料として作られています。イタリアでは、魚醤をパスタソースとして、塩の代わりに使うことが特徴です。

    魚醤の作り方とおすすめの使い方

    関連記事:カタクチイワシで「魚醤」作りにチャレンジ!https://www.bepal.net/natural_life/natural-living/30607

    魚醤は生魚を塩漬けにし、液状化して作られます。塩分が強く、魚の独特な香りがするため、隠し味で使うのがおすすめです。

    どうやって作られているの?

    魚が生きている間は、内臓の中の酵素や微生物が活動を制御されているため、魚の身が内側から分解されることはありません。しかし、魚が死ぬと酵素や微生物の活動が活発になり、魚が内側から分解されていきます。

    死んだ魚を塩漬けにしておくと、分解された魚が柔らかくなり、旨味や栄養素が増していきます。分解が進み適度に柔らかくなったものが『塩辛』です。

    さらに発酵が進むと、魚は完全に液状化し、魚醤が出来上がります。生魚を塩に漬けておくだけで製造できるため、世界各地に独自の魚醤が存在します。

    隠し味に使うのがおすすめ

    魚醤はかなり塩分が強く、独特の香りがするため、料理にアクセントを加える隠し味として使うのがおすすめです。

    炒め物・煮物・味噌汁など、どんな料理でも一振り加えるだけで、味に奥行きを出せるでしょう。焼くことで磯の香ばしいにおいがただようのもポイントです。

    塩や醤油の代わりに使うのもよいでしょう。イタリアのコラトゥーラのようにパスタに使ったり、普段使う醤油に一滴加えたりすれば、いつもと違う味わいを楽しめます。

    ただし、慣れないうちは独特の香りや塩辛さがきつく感じることもあるため、少量ずつ試すようにしましょう。

    日本の三大魚醤とは?

     

    海に囲まれている日本には、古くから調味料として広く魚醤が使われている地方も多いのです。そのため日本三大魚醤と呼ばれる有名な魚醤があります。いずれも深い旨味を味わえる、地元の名産品です。

    秋田のしょっつる

    日本で一番有名な魚醤といわれているのが、秋田県の『しょっつる(塩魚汁)』です。江戸時代前期から作られていたとされています。

    しょっつるは秋田県の県魚であるハタハタや、イワシを原料として作られています。魚の生臭さが抑えられ、すっきりとした味に仕上がっていることが、しょっつるの大きな特徴です。

    県内にあるいくつかの会社から商品が販売されており、香りを抑えてマイルドに仕上げたものもあります。しょっつる汁やしょっつる鍋など、秋田の代表的な郷土料理にも使われている魚醤です。

    香川のいかなご醤油

    スズキ科の小魚であるイカナゴを原料として作られている、香川県 の魚醤です。淡い色をしていますがとても塩分が強く、塩分濃度は30%近くにまで達します。一般的な魚醤の塩分濃度は20~25%です。

    戦後に醤油の生産が再開されたことや、目立った郷土料理を生み出せなかったことから、昭和30年代以降はほとんど生産されていませんでした。しかし、現在は讃岐地方の名産品として、製造が復活しています。

    石川のいしる・よしる

    能登半島で獲れた魚介類を原料としている魚醤です。真イカの内臓を使ったものが『いしる』、イワシやサバを塩で漬け込んだものが『よしる』と呼ばれています。

    約2年間発酵させて作られるいしるは、濃厚な味わいでクセが強いのが特徴です。よしるはさっぱりとして食べやすく、さまざまな料理に使えるでしょう。どちらも加熱やろ過を経て作られる珍しい魚醤です。

    まとめ

    魚醤は魚を塩に漬け込んで作られる調味料です。アジアやイタリアで好まれており、日本にも三大魚醤と呼ばれる有名な魚醤があります。

    時間をかけて熟成させるため、魚の香りや塩辛さが強いことが特徴です。料理に使う場合は、隠し味として少量ずつ使いましょう。

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