サーフ in 屋久島!知る人ぞ知るサーフポイントで世界自然遺産の波に乗る | 海・川・カヌー 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

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2026.07.17

サーフ in 屋久島!知る人ぞ知るサーフポイントで世界自然遺産の波に乗る

サーフ in 屋久島!知る人ぞ知るサーフポイントで世界自然遺産の波に乗る
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世界自然遺産の波を求めて

爽やかな初夏の気配も過ぎ去り、日本列島はいよいよ蒸し暑い夏へと向かいつつあります。皆様いかがお過ごしでしょうか。サーファーで、シンガーソングライターの東田トモヒロです。いや、シンガーソングライターで、サーファー、スノーボーダーの東田トモヒロです。なんで言い直したんだって話なんですけどね、はい。

5月の終わりから6月の頭にかけて、2年ぶりに鹿児島の離島、麗しの屋久島へ行ってまいりましたので、ここにご報告いたします。

安房川
緑豊かな屋久島。安房川のほとりはとても静かで落ち着きます。

実は僕にとってね、屋久島という島は、とても思い入れのある場所なのです。

さて皆さんは、屋久島と聞いてどんなイメージをお持ちになるでしょうか。

世界自然遺産の島、登山やトレッキング、太古の森、苔、縄文杉、神秘の島、温泉などなど。ビーパル読者の皆様のように自然に親しんでおられる方なら、思い浮かぶイメージやキーワードも実に多彩でしょう。そうでない方も、それなりに何かしら思い起こされることと思います。

そんな中ね、屋久島を思い浮かべたとき、真っ先にサーフィンを連想する変わり者は、日本広しといえども僕ぐらいなのではないでしょうか。うん。

サーフィンといえば、屋久島の隣に位置する種子島こそがサーフアイランドとして広く知られています。

種子島は遠浅の海岸が多く、驚くほどたくさんのサーフポイントを有しています。東海岸、西海岸、そして南海岸にも個性豊かなスポットが点在し、地形や波質のバリエーションも実に豊富です。一年を通してどこかしらでサーフィンができるのでね、サーファーにとっては天国と言っても言い過ぎではないかもしれません。

そんな種子島と比べると、屋久島はサーフィンの世界では「知る人ぞ知る」感がかなり強めです。

本州界隈のサーファーにこの話をすると、

「えっ、屋久島ってサーフィンできるんですか?」

という返しから会話のラリーが始まることがよくあります。言い出したこちらとしては、いきなりサービスエースを決めたような気分です。

そうなんです。できるんです。いや、できなくもないのです。「世界自然遺産の島の波に乗る」ことがね。

どうですか、この魅力的なフレーズ。世界自然遺産の島の波に乗る。いいですね。

キャンプやトレッキングに加えて、そんな体験ができたなら、きっと「人生の喜び経験値」という名の資産が爆上がりするはずです。

登山客をかきわけていざ屋久島へ

さて今回僕は、オーソドックスな高速船ではなく、あえてゆっくり走るフェリーを選びました。前後の予定も緩めにしておいたので、せっかくだから旅そのものを楽しもうと。

桜島の対岸に位置する鹿児島の港を朝8時30分に出港し、およそ4時間で屋久島の宮之浦港へ到着します。僕が乗船した日の前日はメカニック的なトラブルで出港できなかったと聞きましたので、なかなか幸運でした。

フェリー
朝焼けの鹿児島港。今回はフェリーでゆったりと屋久島へ向かいます。

高速船は比較的安定して運航されているようですが、鹿児島の離島航路や離島間フェリーでは、機材トラブルや天候による欠航がわりと起こるそうです。予定をきっちり組んで旅行される方は、事前のこまめなチェックをおすすめします。

ビジターと思しき乗船客のほとんどは登山用のザックを背負い、それらしきブーツを履いております。そんな屋久島行きのフェリーで、ギターを担ぎ、キャリーケースにウェットスーツ入りのバッグをくくりつけている者などおりません。

「あの人、種子島行きと間違えてないか?」

などと思われようがお構いなし。僕には僕なりのヴィジョンが見えておりますゆえ。

それはさておき、フェリーではほとんど寝て過ごしてしまいました。ふと目が覚め、船内放送に促されるように甲板へ出てみると、あっという間に島のすぐそばまで来ているではありませんか。

よく晴れ渡った空の下、緑豊かな勇ましい屋久島の姿が目に眩しいほどです。

屋久島
フェリーではぐっすりと寝てしまった。甲板に出てみると、屋久島のすぐそばまで来ていました。

「一週間に十日雨が降る」と、五月みどりの歌かってツッコミが入りそうなほど雨の多い屋久島において、その気持ちいいほどに晴れ渡った空は、なかなか珍しい風景とも言えます。

自称晴れ男の僕としては、

「俺が来たから、またこうなったか」

などと心の中で呟いてみたりもしましたが、その思い込みが束の間だったことを、のちに嫌というほど思い知ることになるのでした。

移り住んだ仲間たちが島に求めたもの

焼き魚
島ならではの郷土料理。飛魚の塩焼き。さっぱりとした味が焼酎にピッタリ。

船を降りて、種子島から来ている友人と合流し、まずはランチです。僕は飛魚の塩焼き定食をチョイスしました。やはり島に来たからには地魚に限ります。

ところで屋久島は、過疎地域に指定されるほど少子高齢化と著しい人口減少が続いています。しかしその一方で移住者も増えているようで、移住してきた人たちが観光客向けのお店を営む例も少なくありません。

僕の長年の友人たちも、そのほとんどが移住者です。20年以上前に島へ渡り、今ではすっかりローカルとして根付いている人ばかり。

山岳ガイド、農家、大工。

都会的な暮らしから離れ、魂の拠り所を求めて島へ渡り、手に職を持ち、自然とともに暮らす。そんな心優しき仲間たちです。

僕は20年以上前、初めてこの島を訪れたときに彼らと出会いました。その腹の据わった生き方に触れるたび、思い切り感化されたものです。

当時は波乗りにも本格的にのめり込んでいた頃でしたので、なおさらでした。自然と寄り添うように暮らしていくって最高なんだ。そんな思いを心の真ん中に刻み込みましたね。そしてその思いは、今なお消えることのない刻印のように残っています。

そういった意味でね、人生における大切なメッセージを与えてくれた島なのです。僕にとっての屋久島は。

屋久島サーフィン事情

島のサーフィン事情について、僕がわかる範囲でお話しします。

太古の昔、地殻変動によって海から隆起して形成された屋久島には、種子島のような遠浅の海岸はあまり見当たりません。

それゆえサーフポイントも、サーフィンに適した時間帯も限られています。決してサーフィンに恵まれた環境とは言い難いかもしれません。しかしそれでも、ローカルサーファーは20〜30名ほどいらっしゃるようです。

ビジターに対して閉鎖的な雰囲気もありませんので、常識的なマナーさえ守れば安心してサーフトリップを楽しめると思います。

ただし潮が引きすぎると、インサイドにはゴリゴリの岩が顔を出します。ローカルサーファーの皆さんの動きをよく見て、コミュニケーションを取りながら海に入ることをおすすめします。

特筆すべきは、なんと言っても海の透明度の高さ。生活排水や産業排水も少なく、山から流れ出た清流がそのまま海へ注ぐような環境です。美しい川の水と青い海水との合流点にサーフポイントがあったりしますのでね。

そのような場所では、太平洋沿岸のサーフポイントと比べると、水温はやや低く感じるかもしれません。

想定外の想定内!? 島での足止めを満喫

ステージに立つ筆者。

島に渡って2日目に開催したライブには、友人たちや音楽好きの皆さん、そして僕が島でライブをやるたびに足を運んでくださる方々が遊びに来てくれました。

サーファーであり料理人でもあるトシ君がオーナーを務めるレストラン「Panorama」にて、2年ぶりのライブです。

ローカルミュージシャンの友人たちが、僕の曲をあらかじめ練習しておいてくれてね、セカンドステージはバンド編成で演奏することになりました。おかげさまで大いに盛り上がりました。

セカンドステージは、島のミュージシャンたちとともに。

ライブが盛況だったのは喜ばしいことなのですが、ちょうどそのタイミングで、とあるインフォメーションが届けられたのです。なんと、フェリーがしばらく出港できないというのです。そう、台風直撃の予報が出されたのでした。ライブ翌日から3〜4日はフェリーの運航が難しいとのこと。

おぼろげながら組み立てていた予定は見事に狂わされてしまいました。

しかし、おっと待てよ、と。これはつまり、

「台風接近=ウネリを伴った良い波が入るかもしれない」

「台風直撃=海は荒れすぎて一旦クローズ」

「台風通過後=再び良い波が現れる可能性大」

というね、東田トモヒロ的「台風前後波ある三段論法」が成立する絶好の機会ではありませんか。

今回の屋久島行きは、何かが起こるような気がしていたのです。

友人たちとの時間も久しぶりにたっぷり取りたいと思っていましたし、島へ渡る前から、なんとなく今回は長居することになるかもしれないという、ほっこりとした期待感のようなものを感じていました。ここはもう、サクッと切り替えることにしました。ロングステイを楽しもう、と。

小屋
台風の間は、友人自らが建てた小屋に泊めさせてもらいました。森の木々に囲まれた、小さな隠れ家といったところ。

それからの数日間というもの、気の置けない友人たちが夜な夜な集まって宴を開いてくれました。お互いの暮らしのこと、日々考えていること、健康のことなど、お刺身や手料理を囲みながらゆっくり語り合う時間を持つことができました。これもひとえに台風のおかげです。

大工仕事と農業を兼業している友人がいますが、彼の手作りのキャビンには3日間も泊めてもらいました。

また別の友人宅には、いまだに五右衛門風呂がありましてね。

五右衛門風呂。
友人宅の立派な五右衛門風呂。温まり方は一級の温泉に引けを取らないほどです。

薪で炊いたお風呂に浸からせてもらい、本当にありがたい施しをいただいたものです。薪のお風呂には不思議な力があります。

火の熱がじわじわと身体に伝わり、その温まり方は温泉と比べてもほとんど遜色がありません。遠赤外線の力なのでしょうか。

風呂から上がったあともしばらくは身体の芯が熱を帯びたままです。

友人宅では連日のように宴を催してくれました。新鮮なお刺身に舌鼓を打つ。

僕は屋久島へ来るたびに思います。原始的なライフスタイルの中にこそ、本当の贅沢があるのかもしれないな、と。

さてさて、そうこうしているうちに台風は意外なほどあっさりと過ぎ去り、いよいよ残された波、いわゆる「バックスウェル」を探す旅の始まりです。

屋久島の波という特別感、海でのかけがえのない時間

とはいえサーフポイントが限定的な屋久島。その日チェックすべき場所はほんの数カ所でした。

1箇所目は、屋久島でもっともメジャーなポイントの一つ。そこでは沖合から巨大な波が炸裂していました。きっとチャレンジする猛者もそう多くはないでしょう。ここはとても入れるコンディションではありません。パスです。

2箇所目は、ある港の河口。

河口
ある河口のポイントは、サイズダウンしてしまって、サーフィン出来ず。また次回来た時に狙ってみたい。

外海のウネリが大きすぎるときだけ姿を現す超レアなポイントです。ところがこちらは逆に波が小さすぎました。もう少し早いタイミングで来ていれば、もしかすると極上だったのかもしれません。しかし後の祭りです。

サーフィンとは自然との呼吸をどれだけ合わせられるか。つまるところ、その一点に尽きるのでしょう。惜しいなあという思いを抱えつつ、こちらもパス。

そして3箇所目。

島の南部に位置する河口のポイントには、ちょうど良いサイズの波がブレイクしているではありませんか。多少、台風の置き土産のような風の影響は受けていましたが、サーフィンをするならここしかありません。友人とふたり、その海へ入ることにしました。

河口
別の河口のポイントでは、見事にグーフィーの波が現れています。もうここしか無い!

台風一過の青空の下、のんびりと波を眺めながら、友人の軽トラックに積んだロングボードとミッドレングスを下ろします。

こうして屋久島の海に入るのは、一体何年ぶりでしょうか。波質がどうこうという話ではありません。心優しき友人と、特別な縁を感じてやまない島で、しかも世界自然遺産の島の波に乗る。こんなにも喜ばしいことがあるでしょうか。

山から流れてきた清らかな水と青い海との交差点で味わうサーフィンは、やはり格別なものでした。もちろん、引き潮の時間帯に顔を出す岩には細心の注意が必要ですが。

いい波との巡り合わせが多い環境とは言えないかもしれません。それでも屋久島でのサーフ体験には、どこか神聖なものを感じずにはいられません。

聞けば今後は空港も拡張され、さらに世界へ向けて開かれた島になっていくそうです。自然豊かな屋久島も、時代の流れとともに少しずつ姿を変えていくのでしょう。

だからこそ、こうして時折訪れては、魂の深いところで自然の偉大さに触れていたいと思います。そしてそんな体験を、一人でも多くの人に伝えていけたらと願っています。

皆さんもいつか、世界遺産の波に乗ってみてください。

今回のアウトドアにおすすめの曲 

サラ・ヴォーン「Time after time 」

イントロのギターはなぜか南の島の昼下がりの雰囲気にハマります。

東田トモヒロNEWS
【2026.7.18〜26 東田トモヒロ 「なつ旅」】

7月18日 東川町
santasu 3+
open: 17:00
start: 18:00
前売り: 2500円
当日: 3000円
※高校生以下無料
drink&foodの販売あります。
チケット問い合わせ: @santasu_higashikawa @spray_boss @shinya_nakagawa

7月19日 塩谷
k&m sup garage
open: 12:00
start: 14:00
close: 17:00
チケット: 3000円
※高校生以下無料
drink&foodの販売あります
KITAYAMAYAの出店
LIVE前のSUP体験クルーズもご相談ください。
チケット問い合わせ: @trial_teineyama_groove @hokkaidian328 @znob.urato

7月20日 函館
masalacurris
open: 20:00
start: 21:00
前売り:2500円
当日: 3000円
※高校生以下無料保護者同伴でよろしくお願いします。
チケット問い合わせ: @masalacurris_hakodate @diamondramp

7月21日 乙部町
r.sfarm_r.skitchen
open: 18:30
start: 19:00
チケット:2500円
※高校生以下無料保護者同伴でよろしくお願いします。
チケット問い合わせ: @r.sfarm_r.skitchen
三上良介 090-5071-9848

7月25日 広尾町
BAR路地裏
open: 18:00
start: 19:00
前売り: 2500円
当日: 3000円
1drink order
※高校生以下無料
チケット問い合わせ: @rojiura_bluedoor

7月26日 弟子屈
somokuya
open: 17:00
start: 18:00
前売り: 2500円
当日: 3000円
※高校生以下無料
※軽食とドリンクの販売あります。安全なイベント運営のため、お車を運転される方の飲酒は固くお断りいたします。皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。
チケット問い合わせ: @somokuya

著者画像

東田 トモヒロさん

シンガーソングライター

1972年生まれ熊本市在住。ニューヨークでのレコーディングを経て2003年にメジャーデビュー。旅とサーフィン、スノーボーディングをこよなく愛し、そのオーガニックなサウンドを通して「LOVE&FREEDOM」を発信し続けるシンガーソングライター。


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