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2026.03.05

特徴を覚えるのにもオススメ!雑草ラミネート標本を作ってみよう

特徴を覚えるのにもオススメ!雑草ラミネート標本を作ってみよう
最近はスマホ1つで写真も動画撮影もできるので、ネット上にはたくさんの雑草の写真や動画が公開されています。いつでも見ることができる写真や動画はとても便利ですが、ちょっと味気ないと思いませんか?今から数十年前は雑草の記録を残すには、標本にして保存することが一般的でした。標本にすれば、100年以上も保管することができる上に、実物の雑草を身近に感じることができます。標本というと、手間がかかると思われがちですが、今回は、簡単にできる方法をご紹介していきます。

雑草ラミネート標本とは?

今回は、ラミネーターという装置を使えば、誰でも簡単に雑草標本を作れる方法をご紹介していきます。

ラミネート標本と押し花標本の違い

乾燥時の処理で異なる葉の色(右側は直射日光が当たったもの)
今から60年前に作られたカタバミの標本

植物標本といえば、時間をかけて水分を抜く「押し花標本」が一般的です。水分が残っているとカビが生えたり腐ったりするためです。ただし、水分を抜くのに時間がかかってしまうため、より短時間で標本を作ることができるうえに、飾るのも簡単な「ラミネート標本」を紹介していきます。その前にまずは、押し花標本の作り方をおさらいしましょう。

紙で挟んで水分を抜く方法

一般的な押し花では、採取した雑草を紙で挟み重い本などを重しにすることで水分を抜きます。そのために、定期的に紙を交換しながら雑草の水分が抜けるまで乾燥させていきます。ただ、乾燥の際に直射日光に当ててしまうと、葉や茎が丸まったり、色が抜けてしまうので注意が必要です。

写真のカタバミの標本は今から60年ほど前に作られたものですが、しっかりと乾燥させてから保存することで、色は変化しても、ちゃんとかたちを保っています。

シリカゲルを使う方法

シリカゲルの上に載せた雑草

押し花方式の他に、ドライフラワー用のシリカゲルを使って水分を抜く方法がありますが、取扱い店が限られるので、インターネットで取り寄せると便利です。

使い方は簡単で、タッパーに砂状のシリカゲルを入れて雑草を覆うだけです。雑草の水分量にもよりますが、1週間程度で乾燥させることができます。

ラミネート+電子レンジを使用した標本のメリット

ラミネーターを使用して作る標本では、電子レンジで雑草の水分を取り除きます。そうすれば、押し花やシリカゲルで乾燥させる方法のように時間がかからず、すぐに完成します。

しかも、ラミネーターというフイルムで雑草を覆ってしまうので、採取してきた雑草をすぐに飾ることができます。

準備する道具と材料一覧:台紙・ラミネートシート・ラベルの選び方

ここから、ラミネート標本の作り方を詳しく紹介していきます。

必須アイテム‥ラミネーターとフィルム

ラミネーター装置

ラミネート標本を作るためには、ラミネーターという装置が必要になります。ラミネーターは、カードや書類の表面をフィルムで覆い、保護するための装置で、家電量販店やホームセンターで入手することができます。

対応している用紙の大きさはA4やA3など様々ですが、標本づくりに使用する際にはA4対応で十分です。価格は1~1万5000円前後となりますが、標本以外にも写真や書類の保存にも活用できるので、便利な機械です。

その他に、ラミネート用のフイルム(厚さは100μm以上がおススメ)が必要ですが、機械によって対応可能な厚みが異なるので、取扱い説明書に従って購入してください。

必須アイテム‥文具類

左からピンセット、はさみ、マスキングテープ

ラミネータの他に、雑草のかたちを整えるハサミ、ピンセット、雑草を固定するマスキングテープがあるときれいな標本をつくることができます。また、雑草をラミネートする際、下に敷く紙が必要です。単なるコピー用紙でも大丈夫ですが、下敷きに色の付いた紙を使えば標本の見た目を変えることができます。

ラミネーターが無くても大丈夫

今回は、ラミネーターを使った標本づくりを紹介していますが、100円ショップや文具店では手貼りのラミネートフイルムが販売されています。

ラミネーターは熱を使ってフイルムを貼り付けますが、手貼りのフイルムにはノリが付いているので、装置が無くてもフイルムで覆うことができます。ただし、装置と比べて気泡が入りやすいので、丁寧に覆ってください。

基本の手順:失敗しない雑草ラミネート標本の作り方

次に、ラミネート標本に適した雑草や、雑草の水分を飛ばす方法を紹介していきます。

ラミネート標本に向いている雑草は?

種子が大きなオオオナモミはラミネート標本には不向き
小さなシロツメクサはラミネート標本にぴったり

ラミネーターは分厚過ぎるものには対応していないため、茎が太かったりオオオナモミのように種子の大きな雑草はラミネート標本には不向きです。無理に装置に入れるとひっかかってしまう場合があるので、入れないようにしてください。

このため、ラミネート標本にはあまり厚みが無いシロツメクサやタンポポ、オオバコなどの小型の雑草が向いています。

雑草の水分の飛ばし方

雑草の水分を抜かずにラミネートすると‥

生の雑草をそのままラミネートすることも可能ですが、写真のように潰れてしまいます。標本にはなりませんが、抽象画のようになります(これはこれで面白いです)。そのため、生の雑草は耐熱性のあるタイルに挟み、電子レンジで1分ほど加熱して水分を飛ばします。

電子レンジに入れる前にタイルで雑草を挟む

電子レンジの性能によって加熱時間が異なるので、何度か試しながら加熱時間を調整していきます(加熱時間が長すぎると雑草が焦げてしまいます)。この方法だとすぐに雑草の水分を飛ばせるのですが、電子レンジの中が青臭い臭いに包まれてしまうのが欠点です。それでも、時間が経てば臭いは消えます。

ラミネートの方法

ラミネートした雑草

水分を飛ばした雑草を紙の上に配置して、フイルムで挟み、ラミネーターで加熱すればラミネート標本の完成です。

その際に、雑草が動いてしまう場合があるので、マスキングテープで何カ所か押さえるとしっかりと固定することができます。その際、マスキングテープは、できるだけ細く切って貼ってください。また、テープの色はあまり目立たない白や茶色がおすすめです。

保存と飾り方のコツ:色あせ・劣化を防ぐ実践テクニック

最後に、標本を長く楽しむためのコツを紹介していきます。

紫外線が大敵

雑草の水分を抜くと、ややくすんだ色にはなりますが、葉の緑色はちゃんと残ります。ただ、紫外線が当たるとあっという間に茶色に変色してしまいます。このため、飾る際には直射日光を避けるようにしてください。

色々な飾り方

飾り方の一例

フィルムを直接飾ってもいいですが、額縁に入れると、もっとかっこよくなります。額縁は100円ショップでも購入することが可能ですが、ちょっと上質の額縁に入れると見栄えがよくなります。

雑草標本と一緒に、流木や木の実を飾っても素敵です。また、フイルムを小さく切って、本のしおりにすることもできます。

その他にも、雑草の名前や採取した場所を書いたり、本を参考に雑草の特徴を加えるとオリジナルの雑草図鑑になります。季節を象徴する雑草のラミネート標本を作り、カレンダーにするのもいいですね。ぜひ、身近な雑草をたくさん集めて標本を作ってみてください!

阿部拓也さん

雑草博士

博士(農学)。雑草の活用から管理まで、研究してきました。現在は、「雑草をより面白く!」をテーマに、雑草計画(zaso.jp)というサイトを運営したり、農業の課題をサポートする合同会社マチビト(matibito.com)を立ち上げて活動しています。

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