山小屋泊かテント泊か?泊まり登山で悩みがちな宿泊方法の選び方とそれぞれの魅力を解説 | アウトドアの知識 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

アウトドアの知識

2024.10.27

山小屋泊かテント泊か?泊まり登山で悩みがちな宿泊方法の選び方とそれぞれの魅力を解説

山小屋泊かテント泊か?泊まり登山で悩みがちな宿泊方法の選び方とそれぞれの魅力を解説
宿泊を伴う登山で候補となる、宿泊方法。それは、山小屋とテント泊です。これらの宿泊方法は、エントリーユーザーから経験者まで常に悩まされ、そして比較されます。

そこで今回は、基本的な情報比較とともに、それぞれの魅力をご紹介します。

山小屋泊の魅力

尊仏山荘

塔ノ岳山頂に位置する尊仏山荘。

山小屋泊は、その名の通り、山中に点在する山小屋に宿泊する方法です。

山小屋にはそれぞれ特長があります。通年営業で常に利用できる山小屋、山頂付近に位置する小屋など、さまざまです。

登山の一手段として以上に、特定の山小屋に行くのを目的にする人もいるほどその存在感は大きく、魅力があります。

安全な環境で宿泊できる

赤岳鉱泉

雪の日でも安全安心。

「山のホテル」と形容されるほど安全な山小屋。一つ目の魅力は、外環境を気にすることなく、安心して眠りにつけるということです。

どんなに風が強くても、大雨が降っても、山小屋に入れば登山中であることを忘れてしまいそうになることも。

十分な休息を取ることができれば、翌日の行動も万全な状態で開始できます。

筆者も、もちろん山小屋に泊まった経験があります。積雪で氷点下の中、山小屋のストーブの暖かさにどれだけ安心したか、あの気持ちは忘れることができません。

最小限の荷物で宿泊登山が可能

寝袋

山小屋泊なら寝袋やテントなどが省略できる。

山小屋泊は初心者におすすめの宿泊登山であるといわれていますが、その理由の一つが、テントや寝袋、食料の一部を持たなくても大丈夫、という点です。

テント泊だと、テント設営に関わる道具一式のほかに、寝袋やマットなどが必要になります。

少なく見積もっても40L、2泊以上なら50Lや60Lのバックパックを背負うことになりますが、山小屋泊なら1泊で30L以下に収められることも難しくありません。

このくらいの荷物であれば脚の負担は少なく、怪我のリスクは軽減されます。

また、軽い荷物であるからこそ移動距離を伸ばすことが可能になります。山小屋が点在しているエリアなら、長距離移動も叶います。

山小屋ならではの食事や設備が楽しめる

雲ノ平山荘

石狩鍋が夕食で頂ける雲ノ平山荘。

山小屋はただ宿泊する施設ではなく、その個性は前述の通り「あの山小屋に行きたい」と思うほどの魅力があります。

山小屋独自のオリジナルメニュー、スタッフによる催し、入浴可能など、その山小屋でしか味わえない感動が待っていることがあります。

筆者が好きな山小屋は、コーヒーのオリジナルブレンドが楽しめます。

味だけでなく、その山小屋で飲むからこそ感じられる特別な時間は、苦労して足を運んで良かったと思えるものです。

テント泊の魅力

雲ノ平

北アルプスの雲ノ平でテント泊。

次に、テントに寝泊まりする方法です。

登山の醍醐味ともいえ、山を登り続ける人なら誰しも一度は挑戦したいと思うものでしょう。

自らの力で荷を背負い、そして設営したテントはなんとも誇らしく、はじめてテントを設営した瞬間のことを筆者は大切な思い出として今も記憶しています。

自分の力で登るという充実感

小池新道

テントを担いで北アルプス奥地を目指す。

自分の力で登る、という点では山小屋泊も同じですが、山小屋泊より自分にかかる負荷が大きくなるのがテント泊です。

テント泊をするには、重たい荷物を持って歩き通す「体力」と「意思」が必要です。

テント泊に惹かれるのは、そんな重たい荷物を自ら背負い、歩き通した時の充実感、そしてテントを組み立てて自分だけの家を作り上げた時の達成感です。

苦労はしますが、一度体験したらまたテントを背負って山をつなぎ歩きたくなってしまうほど、テント泊には充実感と達成感があります。

プライベートの空間と時間が確保できる

テント泊

過ごしやすいようにレイアウト中。

筆者はテント泊登山、なかでもソロテント泊の割合が多いです。

それは、自分だけの空間が確保でき、気兼ねなく山での時間を過ごしたいという理由からです。

テント内は好きなレイアウト。本を読んだりテントのそばで食事を作ったり、気ままに過ごせるのはテント泊ならではです。

ただし、山小屋指定の場所でテントを張る場合は、決められたルールを守って楽しみましょう。

コストパフォーマンスが高い

テント泊

テント泊なら食費が節約できる。

山小屋の指定地にテントを張らせてもらう場合、日数に応じた利用料を支払います。

利用料は山小屋それぞれですが、2,000円やその前後であることが多く、お財布に優しいという点は大きいです。

数日かけて山を登る場合、どうしても宿泊費用が気になります。

テント泊ならその点を解消でき、コストを気にせず山を楽しむことができます。

あなたにはどっちがおすすめ?山小屋泊とテント泊

初めて宿泊登山をするなら山小屋で安心を

山小屋

山小屋が見えてくると気持ちがホッとする。

山小屋を最もおすすめするのは、初めて宿泊登山をするなどの初心者の人です。

山の夜は街の夜と違い、気温差、足元の不明瞭さ、野生動物の存在、など、多くのリスクがあります。

まずは安心な山小屋を利用して、山の夜を体験するのが良いです。

また、はじめて登る山域で泊まる場合も、山小屋泊がおすすめです。野営装備を背負わないことで心身の負担が軽く済むので、安全登山という点でもメリットがあります。

はじめからテント泊も良いですが、その場合は経験者に同行してもらうようにしましょう。

数日間山をつなぎ歩きたい経験者にはテント泊

北アルプス

衣食住を担いで歩く充実感。

テント泊は、山小屋泊と比較して柔軟な登山計画を立てることができます。

数日間で複数の山小屋を利用しようとすると、繁忙期の宿泊予約は至難の業。特定日営業の山小屋利用も含めると、選択肢は非常に少なくなってきます。

その点、山小屋管理のテント指定地などは予約不要の場合が多く、管理者が不在でも利用料を収めればテントが張れる場合もあります。

平日決行でも計画が立てやすく、営業期間外でも利用できる柔軟性は、テント泊ならではです。

幕営技術や数日間野営装備を背負って登る体力が求められる経験者向きの選択にはなりますが、登山の醍醐味をとことん味わえるのは魅力です。

山小屋泊とテント泊で登山を満喫しよう

テント泊

双六小屋前の指定地でテント泊。

いかがでしたか。それぞれに魅力があり、それぞれにメリットがある山小屋泊とテント泊。

自分の力量や目的に合わせて、どちらかにこだわらず無理のない計画を立て、登山を楽しんでくださいね。

北村 一樹さん

アウトドアライター

関東甲信越の山を中心に、1年を通して日帰りから縦走、沢登りや雪山を楽しんでいます。数日間沢に入って魚を釣りながら山頂を目指し、藪を漕いでいく汗まみれ、泥まみれの登山が大好物。ファミリーキャンプ、ロードバイクでヒルクライムなど、海と山があるのどかな町に住み、暇を見つけては年中山で過ごしています。

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