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    2026.01.09

    「冬のトラブルあるある」実例とは!? 安全登山の解決策をご紹介!

    「冬のトラブルあるある」実例とは!? 安全登山の解決策をご紹介!
    冬はほかの季節とは違った山が楽しめます。特別な季節である反面、冬ならではのトラブルもたくさんあります。
    「水が凍る」「食糧がカチカチになる」「スマートフォンやカメラが作動しない」など、経験した事例とともに、解決方法をご紹介します。
    Text

    冬山は予期せぬトラブルが多発

    冬山
    八ヶ岳の稜線。

    白銀の世界を一歩ずつ踏みしていく冬山。ほかの季節と比べて同じ山でもその姿は別のようで、そのギャップを知れば病みつきになる魅力を持っています。そんな登山者を魅了する冬山は夢中になる反面、想定できないトラブルが多発するシーズンでもあります。3シーズンでは問題なかった場面で「えっ……」と凍りつくことは珍しくなく、判断を誤ればさらなるトラブルを誘発することにも繋がります。

    このトラブルを事前に予期し、備えておくことで冬山をより安全に、楽しく登ることができます。今回は記者が体験した冬のトラブルを中心に、事例と解決方法をご紹介していきます。

    冬のトラブルあるある

    トラブル①:水が凍る

    氷柱
    思わぬタイミングで焦る。

    「そんなの当たり前でしょ」と思うかもしれませんが、予期せぬタイミングで起きるのが「水が凍る」というトラブル。まだ冬山をはじめて間もない頃、バックパックに入れておけば大丈夫だろうと油断していたら、いざ水を使おうと思ったタイミングで凍っていたことがありました。加熱してお湯にしようと思っていた矢先、ボトルから水が出せず苦戦し、諦めてトボトボ歩き出したのを思い出します。

    また、冬のテント泊で夜中に起き出してお湯を沸かそうとした時、同じくボトルに入れていた水がカチンコチンに凍っていて絶句したことがあります。注ぎ口の氷をガツガツと砕いて水を注いだりと、致命的なトラブルに至らなかったものの、時間を要してしまい面倒と感じてしまう一時でした。

    焦って水をこぼしたりと、より面倒なことに発展することもある水の凍結。このようなトラブルがあってからは、保温水筒を持ち歩くことを解決策にしています。すぐに飲めるお湯を入れておくことはもちろんのこと、凍結の恐れがない保温水筒なら安心です。

    トラブル②:食糧がカチコチに凍る

    パンとミルクティー
    パンは食べられなくはない。

    水分と同じく気をつけたいのが食糧です。冬季の山なら雪のない低山でも食糧が凍ることは珍しくありません。今でこそそのようなことが言える筆者ですが、行動食を凍らせて辛い補給を行ったことが何度かあります。大丈夫だろうと油断していたおにぎり。それならばと試してみたパンは食欲をなくすほどパサパサになるなど。「はぁ……」と身から出たサビではあるものの、悲しい気持ちで胃に流し込みました。

    日帰り登山なら我慢すれば良いだけですが、宿泊登山となると行動に必要なエネルギーが得られなくなる事態になります。解決策としては、水分の少ない乾燥食品を選択するのがおすすめです。ナッツ類や柿ピー、カロリーメイトなど、行動食なら低温による影響を受けないものが大切です。反面、テント場などでの調理なら加熱できるので、行動食より食事の選択肢は広がります。

    トラブル③:スマートフォンやカメラが作動しない

    ミラーレスカメラ
    予備バッテリーを冷やさないように。

    現代の登山では必携品ともいえるスマートフォンをはじめ、カメラなどの電子機器は冬山では繊細に取り扱う必要があるアイテムです。それに気づかなかった頃は、冬山の澄み切った景色を撮ろうとスマートフォンを取り出したところ「あれ?バッテリーがほとんどないぞ……」と、焦ったことがあります。ログを取っていたり下山後の家族への連絡など、作動しなくなれば様々な支障が出ます。

    モバイルバッテリーを持ち歩いていましたが、それも低温で充電が機能せず、絶望的な状況に。とりあえず使用を控えて延命を図り、下山で標高を下げたら次第に回復して乗り切りましたが、一歩間違えれば遭難時の連絡手段がなくなるなど、危ないところだったと振り返ります。

    低温下では電子機器は正常に動作しないことがよくあります。スマートフォンに限らずカメラも同様です。低温下に強いモデルもありますが、基本的には配慮が必要であることを覚えておきましょう。解決策としては、スマートフォンやカメラのバッテリーを外気になるべく触れず保温できる場所に収納しておくことがおすすめです。

    トラブル④降雪や凍結対策無しで登山

    チェーンアイゼン
    お守りのチェーンアイゼン。

    事前の調査で積雪や凍結が確実な山であれば、12本爪アイゼンや軽アイゼンを持っていきます。以前、行き慣れた低山を冬に登り、ルート上で予期せぬ凍結に出くわしたことがあります。上りでは通過できないレベルではありませんでしたが、下りで同じ場所を通った時、かなり慎重に通過したのを覚えています。

    この時は大事に至りませんでしたが、行き慣れない山や迂回路が確保できない場合など、条件が変わっていたら進むことも戻ることもできなくなることもあったかもしれません。このようなことがあって以降、冬季は事前情報で凍結が確認されていなくてもチェーンアイゼンを携行するようになりました。

    トラブル⑤:汗冷えで凍える

    夏山では経っているだけで汗をかくので、ペースを落とさず登ることは特段問題ありませんが、同じような感覚で冬山で登ると低体温に見舞われるリスクが上がります。冬山に登り始めたばかりの頃、ガンガン登っていたら大量の汗をかいてしまい、冷えすぎて凍えたことがあります。歩いていて「なんか寒い」と思ったのも束の間、立ち止まったら急激に冷えてしまい、すぐに着替えて暖を取りました。

    冬山は発汗を抑え、ドライな状況を保ちながら登ることが必要です。メリノウールや化繊のアンダーウェアを着用して水分を残さない対策を取りながら、ペース配分を考慮して登ることが汗冷え対策に効果的です。

    冬山のトラブルを回避して安全登山

    保温水筒
    冬の必須アイテム、保温水筒。

    冬山のトラブルはここでご紹介したことの他にもあるかと思いますが、水分と気温に関係する対策を取れれば、行動から補給・テント泊に至るまで、快適に登山をすることが可能です。また、雪の有無に限らず、低山であっても3シーズンとは違う山になるという意識を持って登ることも大切です。

    冬のトラブル対策をして、安全登山で山を楽しみましょう。

    北村 一樹さん

    アウトドアライター

    関東甲信越の山を中心に、1年を通して日帰りから縦走、沢登りや雪山を楽しんでいます。数日間沢に入って魚を釣りながら山頂を目指し、藪を漕いでいく汗まみれ、泥まみれの登山が大好物。ファミリーキャンプ、ロードバイクでヒルクライムなど、海と山があるのどかな町に住み、暇を見つけては年中山で過ごしています。

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