4輪バギーで泥んこ遊び!専用コースなら安心して思いっきり楽しめるのだ
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    2024.09.02

    4輪バギーで泥んこ遊び!専用コースなら安心して思いっきり楽しめるのだ

    4輪バギーで泥んこ遊び!専用コースなら安心して思いっきり楽しめるのだ
    泥や岩などの不整地、さらには砂浜や雪上など、様々な地形をガンガン走行できる「4輪バギー」。手軽にオフロード走行を体験できるとあって、アウトドア派にとっては外遊びを、より快適に、より楽しく体験できる乗り物として人気上昇中です。そんな4輪バギーの魅力を確認するため、都心からクルマで60分、千葉県印西市にあり、森遊び体験やバギー走行が楽しめるアウトドアフィールド「CIMAX(シマックス)×東京バギー村」に行ってきました。そこには台湾のナンバーワン・バイクメーカーであり、バギーメーカーとしても知られる「KYMCO(以下、キムコ)」の最新モデルが並んでいました。

    専用施設「バギーパーク」は全国に約100か所

    4輪バギーってどんな乗り物?

    試乗車は「MXU 150X」。空冷4ストロークエンジンは排気量149cc、最高出力11馬力でパワフル。594,000円(メーカー希望小売価格・税込み)。

     一般的に4輪バギーとは、悪路での走行に対応したサスペンションやゴツゴツとしたオフロードタイヤを備え、様々な地形での走行を可能にする4輪の車両を指します。舗装路はもちろんのこと、泥地や砂浜、雪上など、色々な路面での高い走破性を備えた4輪バギーは「ATVAll Terrain Vehicle)」とも呼ばれる「全地形対応自動車」です。海外ではリゾートエリアやクローズドされた不整地、さらには公道などを走行しているシーンに遭遇することがあります。

    なお、4輪バギーは一定の基準を満たせば、日本でもミニカー登録でナンバー(水色)を取得できる場合があります。しかし4輪バギーは構造上、オートバイのように車体を左右に倒すことができないため、コーナリングを始め、公道での走行では独特のライディングスキルや慣れが必要となります。公道での安定性、安全性を考慮し、キムコをはじめ日本で4輪バギーを販売している多くのメーカーは「公道走行不可」としています。

    本来、4輪バギーは悪路で本領を発揮します。モトクロス競技用を始め、キャンプ場やゴルフ場、そしてスキー場といったレジャー施設、さらには牧場、山林、砂丘といった農作業で便利な車両となります。BE-PALとしても公道では車載して運搬し、専用コース等で楽しむことをおすすめします。

    CIMAX×東京バギー村」へ

    「キムコ」の4輪バギー、6タイプが並ぶ。同社は日本に規模の大きなパーツセンターを持ち、アフターフォローも万全とのこと。

    今回、キムコ製の4輪バギー試乗のために訪れた「CIMAX×東京バギー村」は、アクセスのよさに加え、東京ドーム1個分という広大な敷地の中に、変化に富んだコースを設定しているところが魅力。初心者用の「フラットコース(全周約1100m)」、中級者用の「アップダウンコース(全周約700m)」、そして上級者用の「オフロードコース(全周約550m/別名ぬたぬたコース)」の3コースを基本に、スペシャスメニューとして超上級者用ともいうべき特別コースもオーダーできるとか。

    バギーパークだけでなく、デイキャンプやBBQなどにも使えるアウトドア施設。

    施設内にはカフェもあり、本格的な石窯でピザ作り体験可能とのこと。

    コースの最大高低差は27m(ビル9階建て相当)で、かなりスリリング。どんなレベルの人でも飽きさせないというコース設定が自慢です。さらに「日本一泥にまみれ&全身ずぶ濡れのバギー体験」も大きな売りで、“泥んこ好き界隈”では知られたバギーパークなのです。

    なお、ここはキムコの正規代理店でもあり、最新モデルの試乗はもちろん、購入も可能。さらに購入した車両を保管してくれるプランもあります。そして森遊び体験、BBQやワイルド焚き火調理体験、さらにキャンプやカーステイなど、外遊び派には嬉しいアウトドアフィールドとなっています。

    4輪バギー独特の操作方法を覚えよう

    ボディ右側にシフトレバーを装備。走行中に操作する必要はない。

    キムコの4輪バギーでもっともコンパクトなモデルは排気量49.4ccの「MAXXER 50」です。キッズやビギナーの入門用として位置付けられる車両で、その最高出力は4.5馬力。ホンダのスーパーカブ5049cc)が3.7馬力ですから、十分のような気もしますが、4輪バギーはそれより16kg重い。なによりエントリーモデルと聞くと、少々物足りなさを感じてしまいます。ひとクラス上には排気量89ccで最高出力は6.3馬力の「マングース90S」がありますが、こちらもビギナーの入門用。

    グリップを握ったまま右手の親指で前方に押すレバータイプのアクセルを装備。少し慣れが必要。

    やはり大人が乗って、力強く痛快なバギー本来の走りを楽しむには、さらに上のクラスが気になるところ。そんなこちら側の思いが伝わったのか、準備された試乗車は排気量149cc、最高出力11馬力の「MXU 150X」。前後に荷物を載せるキャリアを装備し、シフトもリバースギアを備えるなど、ATVに求められる基本装備を搭載したベーシックモデルです。

    さっそく車体に跨がり、バーハンドルを握ります。ここまではバイクのようなライディングスタイルですが、少し違うのはアクセル操作。バイクのようにバーハンドルの右グリップをひねって加速する構造ではありません。右グリップを握ったままで操作できるアクセルレバーがあるのですが、それを右手の親指で前方に押して加速する仕組みです。これには少しだけ慣れが必要でしょう。

    エンジンをスタートさせ、シフトを前進(Fレンジ)に入れます。シフトは中央に「N(ニュートラル)」があり、前方に倒すと前進、後方に倒すとリバース(Rレンジ)というシンプルな操作です。

    あっと言う間に汗びっしょり、泥まみれが心地いい

    まずは操作やライディングに慣れるために、フラットな路面でレッスンを受ける。

    基本操作をマスターし、走行の準備が整うとインストラクターが先導しながら走り、参加者の習熟度を見極めます。通常の体験試乗でも、同じようにライダーのスキルを見てから、様々なアドバイスがあります。ここまでは「肩慣らし走行」のようなもので、路面もフラット、急なコーナリングなどもあまりないというレベルです。

    こうした“準備”を済ませたら、いよいよ本格的なコースへ突入。まずは初心者コースですが、それでも結構ハード。路面の凸凹が間断なく現れ、狭い木と木の間や人工的に置かれたドラム缶などの障害物の間を走り抜けます。もちろん無理する必要はないのですが、自分なりのペースで走っても、なかなかにスリリングです。

    凸凹路面では、腰を浮かせて衝撃を和らげながら通過します。コーナリングでは遠心力に負けないように、上体をカーブの内側に倒しつつクリアします。走行中、ゆったりと腰をシートに降ろしている時間はほとんどないことに気付きます。あっと言う間に汗だくです。

    慣れてきたところで本格コースに突入。凸凹路面では路面からのシックを和らげるように腰を浮かせて走行。

    自然林の中にドラム缶や構造物などが設けられ、スリリングな走行が楽しめる。

    カーブでは遠心力に負けないようにカーブの内側に体を倒しながら走る。慣れてくるとリヤタイヤをドリフトさせて曲がってく人もいるとか。

    習熟度が進んだところで、いよいよ「CIMAX×東京バギー村」自慢の上級者用「オフロードコース」、別名「ぬたぬたコース」へ。全周約550mですが、その途中には4輪バギーのボディの下半分が埋まってしまうほどの泥沼が待っています。試乗当日はあいにく着替えを用意していなかったため、エスケープゾーンを走って通過しました。上下レインウェア&レインブーツ(もしくはブーツカバー)のレンタルもありますが、4輪バギーの走りと、バギー上の魅力を徹底的に楽しみたいというのであれば、着替えは必須。シャワーやランドリーなども完備しているので安心です。

    左/単なる泥道ではなく、車体が半分ほど埋まってしまう泥沼の中に突入。右/スタックすることも多く、スタッフと一緒に泥だらけになって脱出。

     巨大スロープや、泥だらけになれるぬたぬたコースなど、日本全国どこにもないコースを楽しみながら1時間ほど。道なき道を軽快に走り抜ける4輪バギーの実力と、老若男女、免許の有無を問わずにバギーを手軽に楽しめるバギーパークの魅力をたっぷりと味わうことができました。今度の週末、家族ででかけてみてはいかがでしょう。

    7歳以上の子供も1人で乗車可能。アクセルを開けすぎないような装備もある。

    ※撮影協力/CIMAX×東京バギー村

    CIMAX×東京バギー村

    住所:千葉県印西市師戸2300 営業期間:通年 定休日:なし 営業時間:9:0017:00

    利用料金:バギー体験18,800円/1時間(通常シーズン)。※11日~3日、ゴールデンウィーク、720日~831日、そして9月、12月の一部連休の「ハイシーズン」は111,000円/1時間。2人乗り追加料金:2,200円/1時間、ぬたぬたコース追加料金2,2001人。免許不要・7歳より/シャワーあり/更衣室あり/ランドリー施設あり/最寄り駅から無料送迎あり(要予約) TEL:047-699-3510

    佐藤 篤司さん

    自動車ライター

    男性週刊誌、ライフスタイル誌、夕刊紙など一般誌を中心に、2輪から4輪まで“いかに乗り物のある生活を楽しむか”をテーマに、多くの情報を発信・提案を行なう自動車ライター。著書『クルマ界歴史の証人』(講談社刊)。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

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