おんなひとり、お遍路しながら88の煩悩について考えてみた―煩悩⑨ 9番礼所「法輪寺」 | 日本の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2018.02.28

    おんなひとり、お遍路しながら88の煩悩について考えてみた―煩悩⑨ 9番礼所「法輪寺」

    弘仁6年(816)、弘法大師がこの地を訪れた際に白い蛇を見た。当時から白蛇は仏の使いとされていることから、ここで釈迦の涅槃像を一刀三礼しながら彫造。これを本尊として法輪(ほうりん)寺を開いた。涅槃釈迦如来像を本尊としているのは四国霊場のなかでここだけ。仏が入滅したときの姿を写した秘仏で、5年に1度だけ開帳される。天正10年(1582)、安政6年(1859)と幾度となく羅災しながら現在の形に収まった。そもそも「法輪」とは、釈迦の教えで四諦・八正道の別称をさし、古代インドの投擲武器「チャクラム」のこと。

    法輪寺に入る国道236号線。寺はのどかな田園の中にある。地元の人からは、親しみを込めて「田中の法輪さん」と呼ばれている。

    山門。托鉢をするお坊さんが山門の前に立っていた。托鉢は境内では禁止している寺が多い。

    本堂とお経をあげるお遍路さんたち。昔、松葉杖なしでは歩けないお遍路さんがお参りに来たとき、参道の真ん中で突然歩けるようになったという。本堂には多くの草鞋が奉納されており、納経所で販売している「足腰お願い草鞋」はおみやげとして人気。

    山門前にある売店「あわじ庵」のおばちゃん。お接待で温かいお茶をくれた。よもぎの香りが口いっぱいに広がる草餅が名物(4個500円)。

    寺を出て10番礼所に向かう途中にあるお地蔵さん。へんろ道には石の彫り物が多く置いてあり、いつも見守られているような安心感がある。歩いているからこそ見える風景だ。

    煩悩10 休みたい

    歩きたいと思ったり、休みたいと思ったり、欲望は常に変わる。ひとつの願いが満たされたと思えば、他のことを求めてしまう果てなき欲望。だが、なんにも欲がないのもつまらない。欲があるから行動するのだと思えば、欲も愛すべきもの。歩き疲れたから、休みたい。それぐらい、いいでしょう?

                ☆プロフィール☆

               重野友紀 (しげの ゆき)

    フォトグラファー。ハンで押したような日常生活が苦手で、常に変化を求めている。安住の地はいずこ……。

    HP:https://www.yukishigeno.com

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