自転車ペダル老舗メーカーのアウトドアブランド「シルバンワークス」のソロテーブルが超いい感じ!
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    2024.03.22

    自転車ペダル老舗メーカーのアウトドアブランド「シルバンワークス」のソロテーブルが超いい感じ!

    自転車ペダル老舗メーカーのアウトドアブランド「シルバンワークス」のソロテーブルが超いい感じ!
    注目のアウトドアギアブランドが誕生した。「SylvanWorks(シルバンワークス)」は、埼玉県所沢市にある三ヶ島製作所が立ち上げた新ブランド。

    三ヶ島製作所は、1946年から自転車ペダルの生産を続けている日本を代表するメーカーだ。1943年に航空機部品の生産を開始し、現在は、ペダルのほかに自動車部品の生産なども手掛けている。

    そして今年、シルバンワークスブランドより初の製品となるA4サイズの軽量テーブルと、自転車の積載力を向上させるケージの2製品をリリース。早速、気になる新製品の使い勝手をチェックした。

    メイド・イン・ジャパンの品質と技術力をアウトドアギアづくりに応用

    三ヶ島製作所の本社兼工場

    所沢にある三ヶ島製作所の本社兼工場。

    看板にある「三ヶ島ペタル」の文字

    看板にある「三ヶ島ペタル」の文字が歴史を物語る。

    スポーツバイクを販売するプロショップに出かけると、必ずといっていいほど目にする「MKS」のペダル。三ヶ島製作所は、「MKS」という通称で世界中にファンを持つ。競輪用、BMX用、ツーリング用、フォールディングバイク用など、プロアスリート用から一般車用まで多岐にわたるペダルを生産する。

    しかも、ほとんどの製品を所沢市にある本社兼工場で製造。高熱による熱処理を行なわず、常温で加工する冷間鍛造により生産されるペダルの芯棒は、驚くほど精度が高く、ペダルを回転させると気持ち良く回転する。さらに、工具を使わずにペダル本体を瞬時に着脱できる「EZY」「EZYスーペリア」というMKSが生み出した独自のペダル着脱システムは、旅や車載の際に重宝する便利品として多くのサイクリストに愛用されている。

    本社工場内の様子

    本社工場では効率的な量産体制のもと、職人さんたちが丁寧な作業で生産を行なっている。

    MKSのシルバンストリームネクスト・EZYスペリオール

    筆者が長らく愛用しているMKSの「シルバンストリームネクストEZYスーペリア」というペダル。ワンタッチでペダル本体の着脱ができるうえ、驚くほどよく回転する。

    シルバンワークス初の製品はテーブルとケージ

    左がテーブル、右がケージ

    左がテーブル、右がケージ。未だにパッケージを捨てられずにいる。

    そんなMKSが、バイクパッキングなど、自転車でキャンプをする人のために立ち上げた新ブランドが「SylvanWorks」だ。ペダル作りや自動車部品の生産などで培った金属加工技術をいかし、新たな市場を開拓するのが狙いだ。

    第1弾は、A4サイズの軽量テーブル「SOLOW TABLE(ソローテーブル)」と、「SYLVAN CARGO CAGE(シルバンカーゴケージ)」の2アイテム。「シルバン」は同社が1978年から生産し続けている人気ペダルの名前に由来する。「長きにわたり、人々に愛される高品質で機能的な製品づくり」を目指して命名したそうだ。

    ソローテーブルはソロキャンや山歩きをする人にも人気のA4サイズの軽量フォールディング仕様。シルバンカーゴケージは、スリーパックマウントがある自転車に装着し、積載力を高めるための簡易ラック。この製品をショップで見て、まず驚かされたのがパッケージだ。フランス人のアーチスト、デニス・キャリア氏によるイラストがなんともチャーミング。このパッケージを手にしただけで、メーカーの製品に対する熱い思い入れが伝わってくる。

    組み立た状態

    組み立た状態。表面は美しいアルマイト加工が施されている。天板には「MADE IN JAPAN」の印字もあり。

    テーブルは、A4サイズの天板を半分に折りたたみ、4分割できる脚をその間に挟んでコンパクトに収納して持ち歩ける。折りたたんだテーブルを留めるシリコン製のオリジナルストラップ2本も付属する。このストラップは蓄光素材で作られているため、夜間、うっすらと光るので、うっかりどこかに置いてしまっても探しやすい。

    持ち運ぶときの状態

    持ち運ぶときの状態。ストラップ2本も付属。

    テーブル本体はアルミ製。天板に多数の穴を開けるなど軽量化を施し、本体重量は218gに仕上げている。カラーは、このブロンズのほかにブラックとシルバーの計3色がある。

    ストラップを付けた状態でも240gを切る

    ストラップを付けた状態でも240gを切る軽さ。

    パーツ

    脚のパーツは、2枚の天板の間にきれいに収まっている。

    パーツ

    4本の脚と2枚の天板を組み合わせる。

    組み立ては、まず脚のパーツ同士のスリットを組み合わせる。スリットの精度が高く、差し込みには少しコツはいるが、差し込んだあとにガタついたり、緩むこともなく、脚を持ち上げてもパーツがバラバラになることもない。組み立てた脚の出っ張った部分に天板のスリットを差し込み、内側にスライドさせる。

    2枚の天板とも、この作業を行なえば完成。この状態で持ち上げても天板が外れたり、脚が動いてしまったり、パーツが外れるようなことがないのが、なによりいい。コンパクトながらカチッとした良いテーブルだ。

    スリットの精度が驚くほど高い

    スリットの精度が驚くほど高い。

    脚だけを組み立てた状態

    脚だけを組み立てた状態。これだけでもかなりの安定感がある。

    そのほか、テーブルの天板は上下を入れ替えてもセットできる。天板を裏返してセットすると、天板の端にエッジが立ち上がり、カップなどが滑ってしまっても、端のエッジで食い止められる。このエッジは、折りたたんだときに、天板の間に収納した脚が飛び出さないよう、蓋のような役割を果たしている。収納サイズは、幅288×厚さ4.5×奥行き104mm。自転車のトップチューブバッグや、バックパックなどにも収まりやすい。

    天板を裏返して組み立てた状態

    天板を裏返して組み立てた状態。

    バッグに収納

    自転車への収納性もいい。

    ソローテーブルと同じA4サイズのテーブルは軽量化が進み、なかには200gを切るモデルもある。しかし、質感、精度、使いやすさをここまで追求したテーブルは稀。価格、使いやすさ、安定感を考えたら、悪くない重量ではないだろうか?

    チェアリングを楽しむ

    コーヒーセットを持ってチェアリングに!そんなときに便利なサイズ感のテーブルだ。

    シルバンワークス/ソローテーブル

    • 価格:10,340円(ブロンズ)、9,130円(シルバー、ブラック)
    • 素材:アルミニウム
    • 重量:218g(本体)
    • 耐荷重:10kg
    • サイズ:幅288×高さ101.5×奥行き205.5mm(組み立て時)、幅288×厚さ4.5×奥行き104mm(収納時)
    • 販売元:三ヶ島製作所 https://www.mkspedal.com/

    スポーツバイクの積載力をアップする小さな便利グッズ

    ケージ

    スリーパックマウントに対応するシルバンワークスのケージ。

    そしてもうひとつが「シルバンカーゴケージ」。これは、スポーツバイクに増えつつあるスリーパックマウント(3連のネジ穴)や、従来通りのボトルケージマウント(2連のネジ穴)に装着するケージ(小型ラック)だ。金属のプレートを加工して、ボトルや小型のバッグなどを積載するようにデザインされている。市販のラバーストラップを縦横無尽に掛けられるよう、また同時に軽量化も狙い、いくつもの穴があいている。好きな位置にストラップを通して、自分が運びたいものを簡単にセットできる便利品だ。

    WAKKA/ストッキングプレート

    以前紹介した「WAKKA/ストッキングプレート」を使ってスリーパックマウントを増設。そこにカーゴケージを装着した。

    カーゴケージを装着

    フロントフォークの左右にカーゴケージを装着。

    荷物を外したあとのラバーストラップをケージに巻き付けておけるので、なくす心配もない。

    ケージにラバーストラップを巻いて保管

    カーゴケージにラバーストラップを巻いて保管できる。

    ちなみにこのケージは、ペダルに使われている側板(ペダル側面の板)と同じ厚みのアルミプレートから作り出されているそうだ。コンパクトでシンプルなデザインだけに、バイクパッキングやツーリングのときだけではなく、普段からつけっぱなしにしておいも邪魔にならない。

    ボトル装着

    ナルゲンのボトルが、いい感じに装着できた。ラバーストラップは付属しない。

    ボトムに装着できるブラケットはボルト1本で着脱ができる。ウォーターボトルのような重いものを積むときにボトルの底を支え、走行中の揺れによる脱落を防いでくれる。取り付ける高さを変えられるのでボトルのサイズに合わせて装着位置を変えることもできる。

    今回のように高さが低いボトルを装着するにも便利だった。さらにこのブラケットの下側にはネジ穴が2個ついていて、ヘッドライトマウントなどを装着できるようになっている。テントポールなどの長いものを積むときには、ブラケットを外して使う。

    カラーはこちらもブロンズ、ブラック、シルバーの3色展開。ソローテーブルとのコーディネートも楽しめる。

    カーゴケージに装着できるブラケット

    カーゴケージに装着できる便利なブラケット。

    細部までこだわったデザインで、しかも、精度の高い技術力がいかされたアウトドアギア。シルバンワークスの今後の展開にも期待したい。

    左右のケージにアウトドアグッズを積載

    左右にカーゴケージを装着。右側にボトル、左側にはヘリノックスのチェアを積んでみた。チェアリングはもちろん。バイクパッキングでも便利に使える。

    シルバンワークス/カーゴケージ

    • 価格(1個):7,084円(ブロンズ)、6,600円(シルバー、ブラック)
    • 素材:アルミニウム
    • 重量:45g(ケージ本体)
    • サイズ:幅65×高さ177×奥行き19mm(ブラケット非装着時)
    • 販売元:三ヶ島製作所 https://www.mkspedal.com/
    私が書きました!
    フリーランスライター
    山本修二
    東京生まれ、名古屋在住。自転車好きなライターとして、本誌を中心に長らく東京で活動し、2015年に名古屋へ移住。東海エリアの食とアウトドア環境に魅了されっぱなしの日々を過ごしている。肩の力を抜いてユルく自転車に乗りたい人のためにまとめた著書『スポーツ自転車でいまこそ走ろう!』(技術評論社)、好評発売中です。http://yamabon.jp

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