シマウマやダチョウにも遭遇!? 南アフリカの首都で“動物王国”を満喫できるお手軽ハイキングに行ってきた
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    2023.12.13

    シマウマやダチョウにも遭遇!? 南アフリカの首都で“動物王国”を満喫できるお手軽ハイキングに行ってきた

    南アフリカの首都、プレトリアの街。高層ビルが並びます。

    南アフリカの首都、プレトリアの街。高層ビルが並びます。

    南アフリカの空の玄関口ヨハネスブルグから北へ60キロメートル、首都のひとつツワネ(通称プレトリア)があります。国内第2の規模を誇る都市圏の人口はおよそ404万人、中心部には高層ビルが立ち並ぶ大都会です。南アフリカは首都機能を3都市に分ける複都制をとっており、行政の首都であるプレトリアには日本大使館をはじめ、各国の大使館が集まっています。日本の首相官邸にあたる大統領府も、ここプレトリアにあります。

    大統領府(ユニオンビル)とノーベル平和賞を受賞した故ネルソン・マンデラ元大統領の銅像。

    大統領府(ユニオンビル)とノーベル平和賞を受賞した故ネルソン・マンデラ元大統領の銅像。

    南アフリカと聞くと、ライオンやキリンなど、“動物がそこかしこにたくさんいる”という印象を持つ人もいるのではないでしょうか。実際に、国内には自然保護区や国立公園がたくさんあります。そこでは様々な動物が暮らしていますが、都市部からだと車で1時間~数時間、もしくは飛行機で行くことになる場所がほとんどです。

    しかし、この大都会プレトリアでは思い立ったらすぐ行ける距離に動物に会える自然保護区があるのです!「都会の公園で会える動物なんて、リスやウサギみたいな小動物でしょ?」と思っていませんか? いやいや、ここはアフリカ、侮るなかれ。

    入口で出迎えてくれたのは日本でもよく知られたあの動物

    訪れたのは大統領府からわずか16キロメートル、車だと30分程度の距離の場所にあるモレレタ・クルーフ自然保護区(Moreleta Kloof Nature Reserve)。東京で例えると、永田町にある首相官邸から井の頭公園(20キロメートル)に行くより近いのです! 

    保護区内には5本のハイキングコースがあり、子どもからトレイルランナーまであらゆる人たちが楽しめるように整備されています。過去に二度訪れた際には、二度とも入口でシマウマに会うことができました。なんと、今のところ遭遇率100%です!

    伝わりますか? 私とシマウマとの距離を。もちろん、間に柵や囲いはありません。

    伝わりますか? 私とシマウマとの距離を。もちろん、間に柵や囲いはありません。

    私の様子なんて、これっぽっちも気にしていないシマウマさん。シマウマとの近さを、どうやったら写真で伝えられるか試行錯誤しました。

    私の様子なんて、これっぽっちも気にしていないシマウマさん。シマウマとの近さを、どうやったら写真で伝えられるか試行錯誤しました。

    3度目の訪問! 果たしてシマウマ以外にも会えるのか?

    入口にいたシマウマだけで、もう興奮状態ですが、実は保護区内には他にも多くの動物が暮らしています。今回記事を書くにあたり、他の動物の写真を入れたい! と欲張り、取材を敢行。 “二度あることは三度ある”といいますが、果たして会えるのでしょうか?

    住宅街の中に入口があります。

    住宅街の中に入口があります。

    入口を通ると警備員がいて、 “奥が駐車場だよ”と合図してくれました。前回、前々回は駐車場から見える場所にシマウマたちがいましたが、今回はいません。少し不安になりつつも、ハイキングへ出発です!

    スタート地点には小さな小屋があり、地図や動植物についての案内があります。

    スタート地点には小さな小屋があり、地図や動植物についての案内があります。

    シマウマの写真とともに、注意事項が書いてあります。自然を大切に、万国共通の案内ですね。

    シマウマの写真とともに、注意事項が書いてあります。自然を大切に、万国共通の案内ですね。

    南アフリカは南半球なので、この時期は夏。この日の気温は34度でした。お天気が良いのはうれしいですが、日差しが強く痛いくらいです。早く木陰に入りたい!

    ハイキング序盤は日光を遮る木がありません。あの木陰へ行きたい!

    ハイキング序盤は日光を遮る木がありません。あの木陰へ行きたい!

    急ぎながらも左右をキョロキョロとしていると、早速いました! 立派な角がある動物が! 右にも左にも、5頭前後のブレスボックの群れがいて、私たちの様子をうかがっていました。

    こっちを見ている…!

    こっちを見ている…!

    木の下の4頭がこっちを見ているのが分かりますか?

    木の下の4頭がこっちを見ているのが分かりますか?

    ブレスボックたちを眺めていたら暑さを忘れそうになりましたが、じりじりと太陽が照りつけるので先へ進みます。

    コースの分岐点。今回は約1.5キロメートルのラデマイヤー・ルート(Rademeyer Route)を選びました。

    コースの分岐点。今回は約1.5キロメートルのラデマイヤー・ルート(Rademeyer Route)を選びました。

    木陰に入ると一気に涼しくなります。あれっ? 奥にまたなにか動物が見えました!

    木陰に入ると一気に涼しくなります。あれっ? 奥にまたなにか動物が見えました!

    待って! 行かないで!

    待って! 行かないで!

    木陰を抜けると、すぐ先を10頭ほどの群れが横切っていきました。あまりのスピードに写真が撮れません。最後にゆっくりと表れた動物をよく見ると、スプリングボックのようです。ラグビー南アフリカ代表チームの愛称「スプリングボックス」は、このスプリングボックスからとっています。

    少し遠くてわかりづらいですが、目から口にかけての茶色いラインが特徴的です。

    少し遠くてわかりづらいですが、目から口にかけての茶色いラインが特徴的です。

    この時点で「もう一度来てよかった~」と大満足ですが、まだコースの3分の1しか歩いていません。しかし、分岐点を曲がると、今度はあの動物がいました!

    シマウマー! 奥の1頭含め、全部で4頭いました。

    シマウマー! 奥の1頭含め、全部で4頭いました。

    ものすごく近く、草を食む音がしっかりと聞こえます。奥にはインパラもいました。

    ものすごく近く、草を食む音がしっかりと聞こえます。奥にはインパラもいました。

    改めてですが、動物園と違い柵がないので、近づこうとすればどこまででも近づくことができます。でも、もちろん動物を驚かすようなことは厳禁。1頭のシマウマが道の真ん中にいたので、動くまで待ちます。

    シマウマさん、道を譲ってくれてありがとう!

    シマウマさん、道を譲ってくれてありがとう!

    コース後半は新しい動物には会えませんでしたが、30分ほどで一周することができました。

    場所によっては「けものみち」の案内が。

    場所によっては「けものみち」の案内が。

    ところどころベンチがあるので、休憩したりバードウォッチングを楽しんだりすることができます。

    ところどころベンチがあるので、休憩したりバードウォッチングを楽しんだりすることができます。

    駐車場まで戻ってくると、出発したときにはいなかったダチョウの姿が! 最後までわくわくさせてくれます。

    手前から奥にかけて3頭いるのがわかりますか?

    手前から奥にかけて3頭いるのがわかりますか?

    動物王国の南アフリカですが、都市部でこんなに気軽に動物に会える場所は実は多くありません。終始たくさんの動物が現れ、楽しませてくれたモレレタ・クルーフ自然保護区。私のシマウマ遭遇率100%は継続中です! 

    ハイキング前後には、ぜひ保護区内のカフェで軽食を。運が良ければ、食事をしながら動物を見ることができます。

    前回訪れた際、カフェの前に颯爽と横切っていったダチョウ。

    前回訪れた際、カフェの前に颯爽と横切っていったダチョウ。

    Moreleta Kloof Nature Reserve
    入場料:無料
    開門時間:6:00~18:00(入場は17:00まで)
    https://moreletakloof.co.za/

    私が書きました!
    南アフリカ在住ライター
    (海外書き人クラブ)
    村上未来
    登山好きの父に連れられ、2歳から山登り開始。6歳で大雪山、11歳で尾瀬・至仏山、13歳でキナバル山(マレーシア)などへ挑戦。大人になってからは主に2017年に雲取山(標高2017メートル)に登るようなミーハー登山。旅行会社勤務、外資系航空会社機内誌編集長を経て、現在は夫の海外駐在に帯同し南アフリカ共和国で生活中。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。

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